第2戦九州大会 岩佐歩夢が参戦2戦目でポール・ポジション獲得!!
2024.05.18
終日好天に恵まれ、昼過ぎからは夏のような暑さとなった5月18日の大分県オートポリス。午後2時からは全日本スーパーフォーミュラ選手権のノックアウト予選が行われた。この予選で自身初のPPを獲得したのは、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)。これに牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)と続き、ホンダエンジン勢がトップ3を独占した。
予選 ポール・ポジション
岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
午前中の行われたフリー走行から3時間余り。午後2時になると、いよいよ明日の決勝グリッドを決定づけるノックアウト予選が始まった。10分間で行われるQ1は、いつものように、2グループに分けての戦い。いずれのグループも上位6名がQ2に進出する。今回、Aグループに振り分けられたのは、山下健太(KONDO RACING)、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、岩佐、ベン・バーニコート(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、Juju(TGM Grand Prix)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の10名だった。
気温27℃、路面温度47℃とフリー走行よりもかなり暑いコンディションの中、コースがオープンされると、岩佐、坪井、太田、大湯、バーニコートといった順に、全車がユーズドタイヤで間もなくコースイン。このグループではアウトラップだけでピットに戻るドライバーはおらず、全車がストレートを通過。このラップを終えて、岩佐、坪井、太田、大湯、バーニコート、福住がピットに戻る。山下、佐藤、大嶋、Jujuの4名はさらにもう1周し、タイム計測してからピットへと戻った。
ここで各ドライバーはニュータイヤに交換。残り時間が3分30秒となったところで、まずは岩佐がピットを後にする。これに続いて、坪井、太田、大湯、佐藤、バーニコート、福住、山下、Juju、大嶋の順でコースイン。1周のアウトラップを終えたところから、各ドライバーはアタックラップに入った。真っ先にアタックした岩佐は、ここで1分27秒570をマーク。続いてアタックした坪井は1分27秒757と、岩佐にはわずかに届かない。しかし、3番手でアタックした太田は、1分27秒445と岩佐を上回ってきた。その後、太田のタイムを上回ったドライバーはおらず、太田はQ1をトップで通過。これに岩佐、チェッカーと同時に1分27秒592というタイムを刻んだ福住、福住に続いてアタックし、1分27秒729をマークした山下、坪井、大湯の6名がQ1突破を果たしている。一方、ほんの僅かの差でQ2進出を逃したのが、大嶋。また、佐藤、バーニコート、JujuもQ1突破はならなかった。
予選 2位
牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)
5分間のインターバルを経て、BグループのQ1が始まったのは、午後2時15分。今回、このBグループに振り分けられたのは、小高一斗(KONDO RACING)、牧野、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、三宅淳詞(ThreeBond Racing)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、松下信治(TGM Grand Prix)、山本の11名。Aグループと同様、セッションが開始されると、野尻、笹原、牧野、阪口、国本、小高、山本、可夢偉、松下、三宅、木村の順でほとんどがユーズドタイヤを装着してコースイン。松下だけはフロントにニュータイヤを装着してスクラブすると、アウトラップを終えてピットに戻る。その他のドライバーはストレートを通過、もう1周走って野尻、笹原、阪口、国本、可夢偉、木村、三宅はピットに戻る。小高と山本はさらにもう1周。タイム計測してからピットに戻ってきた。
ここでニュータイヤを交換すると、残り時間3分15分となったところで、野尻を先頭に、牧野、山本、笹原、三宅、松下といった順で次々にコースイン。残り2分余りとなったところで、小高が最後にコースへと入って行った。最初にアタックに入った野尻は、チェッカーと同時に1分27秒975をマーク。だが、これに続いてアタックした牧野は1分27秒871と、野尻のタイムを上回ってくる。これに続いてアタックしていた山本、笹原は1分28秒台。その後、阪口が1分27秒875と野尻を上回ってくるが、牧野のタイムには届かなかった。また、可夢偉も最後の最後に1分27秒979と27秒に突入したが、上位3台には届いていない。結果、BグループのQ1は、牧野がトップ通過。それに阪口、野尻、可夢偉、山本、笹原と続き、この6名がQ1を突破。一方、僅差ながら、国本、松下、小高、三宅はQ2に駒を進めることができなかった。
予選 3位
山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)
10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定づける7分間のQ2が始まったのは、午後2時35分。ここでもコースがオープンされると、多くのドライバーはユーズドタイヤでコースイン。岩佐、野尻、坪井、笹原、太田といった順でピットを後にする。ギヤが入らなかったという福住だけはエンジンを再始動し、1分ほど経ってからコースイン。各ドライバーはコースとマシンの状況を確認するとピットに戻った。一方、牧野、可夢偉、山本は最初からニュータイヤを装着して待機。いきなりアタックに行く作戦を採った。
そして、残り時間が3分30秒となったところで、岩佐を先頭に、野尻、坪井、笹原、牧野、阪口、山本、太田、山下、大湯、可夢偉、福住という順で再びコースに向かう。各ドライバーはゆっくり1周タイヤをウォームアップ。そこからアタックに入った。この中で、真っ先にタイムアタックに入った岩佐は、1分26秒632とこの日ここまで最速のタイムをマーク。続いてアタックした坪井、笹原、野尻、山本、阪口らは26秒台に突入することができなかった。これに続いてアタックしていた牧野は1分26秒970と26秒台には入ってきたが、岩佐のタイムにはコンマ3秒余り及ばなかった。その結果、岩佐は嬉しい自身初PPを獲得。牧野が2番手、山本が3番手。山本と1000秒の1秒差で阪口が4番手。以下、野尻、坪井、太田、可夢偉、大湯、笹原という結果になった。
明日の決勝では、岩佐がPPからスタートして、このまま初優勝を果たすのか。あるいは他のドライバーが逆転を果たすのか。スタートだけでなく、タイヤ交換のストラテジーなども含めて見所の多い1戦となりそうだ。