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第3戦 東北大会 日曜日のフリー走行は赤旗で終了

2024.06.23

 

 
真夏の暑さとなった予選から一転、雨模様となり肌寒い朝を迎えた6月23日(日)の宮城県スポーツランドSUGO。午前9時55分からは、全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦 東北大会の決勝を前に、30分間のフリー走行が行われた。しかし、セッションが始まる頃から雨脚が強まり、開始から4分余りというところで岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がメインストレートでスピン、コンクリートウォールに接触してストップ。赤旗が提示される。その後も、路面コンディションが回復しなかったため、再開はされず。どのドライバーも、まともに周回することなく、セッションを終えている。
 
早朝から雨が降り始めた宮城県南部地方。スポーツランドSUGOも、朝から完全なウェットコンディションとなった。午前9時からは、サポートレースの全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第8戦がセーフティーカースタートという形で実施されたが、それを終えると雨脚はさらに強まり、コース上の水溜りも増えて行った。そんな中、午前9時55分からは、気温19℃、路面温度22℃というコンディションのもとで、スーパーフォーミュラのフリー走行が開始。ピットロード出口がオープンされると、野尻智紀(TEAM MUGEN)、岩佐、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)といった順で、全車がまもなくコースへと入っていく。多くのドライバーは新品のウェットタイヤを装着していた。そのアウトラップでは、SPアウトコーナーの進入で、笹原がコースオフ。グラベルに捕まるが、後方から来たドライバーたちが通り過ぎるのを待って、笹原は自力でコースに復帰した。
 

 
アウトラップでマシンとコース状況を確認すると、一旦ピットに戻ったドライバーもいたが、多くは最初から連続走行へ。路面温度や水の量から、タイヤがなかなか温まらないため、まずはウォームアップに努めた。しかし、これから2周目に入ろうかという最終コーナーからアクセルを踏み込んできた岩佐が、メインストレートに入ったところでハイドロに乗って高速でスピン。岩佐のマシンは後ろ向きにコース上を滑って行き、コンクリートウォールに左リヤをヒットした後、左フロントも軽く接触。これでマシンが進行方向に回転したが、左リヤのホイールが破損してタイヤがビードから落ち、岩佐はここでマシンを止めた。このクラッシュにより、セッションは開始から5分というところで赤旗によって中断される。マシン回収のため、現場にはオフィシャルが車載用のトラックとともに駆けつけたが、岩佐が停止した場所は、ちょうど自チームのピット前だった。そのため、オフィシャルの手を借りるのではなく、TEAM MUGENのスタッフがジャッキを使って、ゲートからピットロードにマシンを戻した。その後、コース上のデブリ回収なども行われたが、セッションはなかなか再開しない。残り時間が20分ほどとなったところからは、マーシャルカーが周回を重ねて、路面コンディションを確認していたが、雨脚は全く弱まる気配がなく、コース上にいくつもの水溜りができていた。
 

 
結局、そのまま残り時間が減って行き、10時25分の終了時間直前には、このまま再開されないことがアナウンスされた。ドライバーは誰もまともにウェットでの走行ができておらず、計測されたタイムもウォームアップ中のものに留まる。その中では、木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)が1分34秒502でトップ。太田が1分35秒764、笹原が1分36秒390、松下信治(TGM Grand Prix)が1分41秒570、Juju(TGM Grand Prix)が1分48秒008などとなっているが、半分以上のドライバーはタイムを刻むことなくセッションを終えた。
 
そのため、決勝前、通常は8分間で行われるウォームアップが、20分間に変更。この短い時間の中で、各ドライバーは決勝に向けての準備を進めていくことになる。
 
木村伊織(San-Ei Gen with B-Max)

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