第5戦もてぎ大会 FP.1は山下健太がトップタイム
2024.08.24
坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が4年ぶりの優勝を果たした第4戦から約1ヶ月。夏休みも終盤に差し掛かった8月24日(土)〜25日(日)に、栃木県モビリティリゾートもてぎでは、全日本スーパーフォーミュラ第5戦が行われる。あいにく、決勝日の天気予報は雨。しかし、レースウィーク最初の走行となったフリー走行は、曇りから晴れの天候となり、ドライコンディションのもとで行われている。このフリー走行でトップタイムを奪ったのは、山下健太(KONDO RACING)。これに佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)と続いている。前回の富士を制した坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)は9番手、ポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)は13番手でセッションを締めくくっている。
FP.1トップタイム 山下健太(KONDO RACING)
朝から空に雲が広がったため、陽射しの厳しさが抑えられた24日(土)のもてぎ。しかし、湿度が高く、風もほぼなかったため、蒸し暑いコンディションとなった。この週末、最初の走行となるフリー走行が始まったのは午前8時55分だが、この時点で気温は30℃、路面温度は35℃まで上昇している。セッションが始まると、野尻を先頭に、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、小高一斗(KONDO RACING)、今回がデビュー戦となるニック・デ・フリース(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、山本、佐藤といった順で、ほとんどのドライバーがすぐにコースイン。まずは持ち込んだマシンの状態を確認していく。その中で、走り始めから1分34秒766と、34秒台に入ってきたのは佐藤。セッション開始から10分というところでは、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が1分34秒242、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分34秒569、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分34秒528と、いずれも34秒台に突入。この頃、ようやくコースに入った大湯や坪井も計測3周目には1分34秒台に入ってくる。そこから各ドライバーは、ピットイン、ピットアウトを繰り返しながら、マシンのセットアップを煮詰めていった。
そんな中、セッション開始から25分を過ぎたあたりで、真っ先に1分33秒台に入ってきたのは、坪井。坪井はここで1分33秒993をマークしてくる。その5分後には大湯が1分33秒965と、坪井のタイムを上回ってくるが、坪井はさらにタイムアップ。1分33秒653までタイムを伸ばしてくる。また、その直後には、牧野が1分33秒870、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が1分33秒731をマークしてきた。さらに、セッション開始から42分というところで、一気にトップタイムを書き換えてきたのが、山下。山下はここで1分33秒046と坪井のタイムをコンマ6秒以上上回ってくる。続いて岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が1分33秒642、坪井が1分33秒560と自己ベストを更新してくるが、山下のタイムには及ばなかった。
FP.1 2番手 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
その後、セッション開始から1時間近くになると、路面コンディションが好転してきたためか、多くのドライバーが大きくタイムアップ。太田が1分32秒854と、真っ先に32秒台に入ってくる。これに続いて、佐藤が1分32秒725と太田のタイムを上回り、この時点でのトップに立った。さらに阪口も1分32秒948と32秒台に突入してくる。そして、セッションの残り時間が20分を切ったあたりでは、他に先駆けてニュータイヤでのアタックを行うドライバーもちらほら。その中で木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)が1分33秒248、大嶋和也(docomo business ROOKIE)が1分32秒953、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)が1分33秒439とそれぞれベストタイムを更新してくる。さらに、大湯が1分32秒634を叩き出し、トップタイムを書き換えた。残り時間が10分ほどとなったところでは、4分の3ほどのドライバーがピットイン。セッション最後の予選シミュレーションに
備える。多くのドライバーはここでニュータイヤを装着、残り時間が7分を切ったあたりで福住が最初にコースに入った。さらに残り時間が5分となったあたりからは、岩佐、Juju(TGM Grand Prix)、山本、佐藤、小高、坪井、阪口と続々コースイン。多くのドライバーはアウトラップとウォームアップを走ってから、アタックラップへと入った。このアタックで大きくタイムを伸ばしてきたのは牧野。牧野は1分32秒656をマークし、それまでトップだった大湯に続く。福住も1分32秒722をマークし、牧野に続いた。これに続いてアタックしていた山本は、1分32秒510とトップタイムを書き換える走り。続く佐藤も、山本をわずかに上回る1分32秒438をマークし、トップに浮上した。すでにチェッカーは提示されており、これでPONOS NAKAJIMA RACINGがフリー走行を1-2で締めくくるかと思われた。だが、最後の最後にアタックを行なっていた山下が、1分32秒366を叩き出し、一気にトップに立つ。結果、山下は幸先良くフリー走行を首位で終えている。これに続いたのは、佐藤、山本、大湯、牧野、福住、太田、阪口。坪井は9番手、岩佐は12番手、野尻は13番手という結果になったが、予選ではどのように巻く返してくるのか?
また、スーパーフォーミュラ初走行のデ・フリースは、16番手。ベストタイムは1分33秒312だったが、走り始めから着実に自己ベストを更新しており、予選ではどこまでタイムを伸ばせるかに期待される。
FP.1 3番手 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)
注目のノックアウト予選は午後2時45分から。その頃には、雨がパラつく予報も出ているもてぎだが、一体誰がPPを獲得するのか。天候も含めて、最初から目が離せない展開となりそうだ。
FP.1 16番手 ニック・デ・フリース(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)