SUPER FORMULA NEXT50 2024年 第2回カーボンニュートラル開発テスト実施報告
2024.09.09
全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿権(以下「SUPER FORMULA」)を開催する株式会社⽇本レースプロモーション(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:上野禎久、以下「JRP」)は、9⽉5⽇(⽊)・6⽇(⾦)の2⽇間、今シーズン2回⽬となるカーボンニュートラル開発テスト(以下CN開発テスト)を、鈴⿅サーキット(三重県鈴⿅市)で⾏いました。
JRPでは2022年から「SUPER FORMULA NEXT50」プロジェクトを通じ、「カーボンニュートラルへの対応」と「エンターテインメント性の向上」の2つをテーマに、メーカーの垣根を越えてCN開発テストを繰り返し実施しています。 2023年に導⼊した現⾏マシン『SF23』は、カーボンニュートラルの対応として、原材料ならびに製造過程でのCO2排出量を約75%抑制した「Bcomp社」のバイオコンポジット素材や、天然由来の配合剤やリサイクル素材等、再⽣可能原料を活⽤した横浜ゴムの「カーボンニュートラル対応レーシングタイヤ」を採⽤しておりますが、今回のテストでは今後導⼊を⽬指している新しいコンパウンドとケーシング(タイヤ内の構造)と、今シーズンから導⼊しているオーリンズ製スペックダンパーとのマッチングを⾒ながら、⾼速コーナーや中速・低速コーナーが連続する鈴⿅サーキットを⾛⾏することでどのような反応があるかを評価しました。
開発テストにはWhite Tiger SF23(通称「⽩寅」)とRed Tiger SF23(「⾚寅」)が参加。引き続き「⽩寅」の開発ドライバーは塚越広⼤選⼿、「⾚寅」は⾼星明誠選⼿が開発ドライバーを担当。初⽇の5⽇(⽊)は⼣⽅17時から1時間のチェック⾛⾏を⼊念に⾏った上で、6⽇(⾦)は午前9時からの2時間、午後1時30分から3時間、計5時間の⾛⾏テストを⾏いました。
また、カーボンニュートラル対応レーシングタイヤの評価テストと並⾏して、コスワース(COSWORTH)社製のステアリングやECU(Electronic Control Unit)なども装備・装着しテストが⾏われました。 ⽩寅の塚越選⼿は午前のセッションでは51周、午後は60周、⾚寅の⾼星選⼿は午前のセッションは48周、午後は47周と、それぞれ多くの周回を重ねデータの蓄積や評価を⾏いました。
JRPではCN開発テストを通して得られた知⾒を活かし、今後もカーボンニュートラルとエンターテインメントの向上に向けた活動を継続してまいります。
次回第3回カーボンニュートラル開発テストは9⽉26⽇(⽊)・27⽇(⾦)に富⼠スピードウェイ(静岡県駿東郡⼩⼭町)で実施予定となっており、27⽇の⼣⽅にはテスト仕様の⾚寅にて、近藤真彦JRP取締役会⻑による『SF23』でのテスト・ランも⾏われる予定です。
開発ドライバー 塚越広⼤選⼿のコメント
「鈴⿅サーキットでのテストは 2022年以来となりました。普段はこんなに暑いコンディションで⾛ることは無いのですが、そんな環境の中でカーボンニュートラル対応タイヤのテストだけでなく、ステアリングや、ECUなどの細かなパーツも含めて先⾏でテストができたことは、「開発テスト」らしいテストになりましたね。そんな中でもこの暑くて厳しい環境の中でタイヤがどのように反応するかを検証できたことは⾮常にプラスになりました。鈴⿅サーキットは他サーキットと⽐較してもタイヤに厳しい部分があるので、これからどの程度の改善が必要か、ケアしていかなければいけない部分がどのあたりにあるのかが、わかってきている部分も多くありますので有意義なテストになりました。細かなパーツに関しては、やはり制御系の細かなトラブルでもレースが台無しになりますので、テストを通じて少しでもリスクを減らしていけるのであれば、⾃分としても⾮常に嬉しいです。」
開発ドライバー ⾼星明誠選⼿のコメント
「暑い鈴⿅ということでシーズンのカレンダーには無いシチュエーションでのテストになりましたが、ヨコハマタイヤの耐久性の確認はできましたし、去年良かったタイヤは、この環境の中でもやはり良かった感触が確認できました。またハードウェアのアップデートもいくつかありましたが不具合なくテストができました。TGR/TCDとしても確認したいアイテムも有りましたが、そこも無事に確認できましたので総じて良いテストになったのではないかと思います。このままより良い⽅向に進めていけるようにドライバー含めてもっと精査していき、次の富⼠のテストに臨みたいと思います。」