2024年 第6戦・第7戦富士大会 専有走行は佐藤蓮がトップタイムをマーク
2024.10.11
専有走行 トップタイム 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
10月に入り、ようやく暑さが和らいできた日本列島。中でも、すっかり秋めいた富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)では、11日(金)〜13日(日)にかけて、全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦・第7戦が行われる。今回は2レースということで、土曜日と日曜日はそれぞれ午前中に予選、午後から決勝というスケジュール。それに先立ち、11日(金)には、午後1時40分から90分間に渡って専有走行が行われた。この走行でトップタイムをマークしたのは、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)。これに岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、前回の富士戦でPPを奪った福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、現在ランキング2番手の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ランキングトップの野尻智紀(TEAM MUGEN)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)と続いている。
木曜日から天候が回復した静岡県東部地方。専有走行が行われた11日も、富士スピードウェイ周辺は朝から明るい陽射しに恵まれ、秋晴れとなった。専有走行の開始時点で、気温は21℃、路面温度は30℃まで上昇。そのコンディションのもと、明日の予選・決勝に向けて、各チーム、各ドライバーは準備を進めていった。まずピット出口がオープンされると、野尻、岩佐を先頭に、多くのドライバーがすぐにコースイン。アウトラップで持ち込んだマシンの状況を確認すると、野尻や坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、牧野、山下健太(KONDO RACING)、小高一斗(KONDO RACING)、今回もスポット参戦するニック・デ・フリース(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)らはすぐにピットに戻る。これに対して、岩佐や大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)らは最初から連続走行。まずは岩佐が1分25秒827、佐藤が1分25秒078、山本が1分25秒548、阪口が1分25秒608と、25秒台のタイムを刻んでくる。その後、セッション開始から12分という所では、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)が1分24秒813と真っ先に24秒台に突入。その2分後には、野尻が1分24秒300をマークし、この時点でのトップに浮上した。さらに、セッション開始から19分という所では、前回の富士戦で優勝を果たしている坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分24秒087をマーク。野尻のタイムを上回ってきている。
専有走行 2番手 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
その後、セッション開始から30分余りが経過すると、福住が一気にタイムアップ。1分23秒791と、最初に23秒台に入ってくるが、間もなく佐藤がこれを更新。1分23秒654と、その時点でのトップに立った。セッションを折り返した所では、佐藤がトップ。これに福住、牧野、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、可夢偉、坪井というオーダーとなっていたが、セッションが後半に入って間もなく、数人のドライバーがさらに自己ベストを更新。山下健太(KONDO RACING)が1分23秒804、阪口が1分23秒724までタイムを伸ばしてくる。そして、セッションの残り時間が20分を切った所では、福住が1分23秒464までタイムアップし、再びトップに浮上。続いて佐藤が1分23秒601をマークし、福住に続いた。また、坪井も1分23秒876と自己ベストを更新。この時点での6番手に浮上した。
専有走行 3番手 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)
専有走行 4番手 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
そして、残り時間が8分を切ったあたりからは、各ドライバーが仕上げとなる最後のタイムアタックを敢行。ここでまずトップタイムを書き換えたのが野尻。野尻は1分23秒125というタイムを刻み、一気に計時モニターの1番上に躍り出た。その後は、多くのドライバーがコースに出ていたこともあり、各所でトラフィックも発生。タイヤが冷えた状態で、コースオフするドライバーの姿も見られた。そんな中、残り時間が30秒を切った所で、福住が1分22秒910と22秒台に突入し、野尻を上回ってくる。また、牧野も1分23秒122をマークし、野尻を上回る。さらに、チェッカー目前には岩佐が1分22秒802と、福住を上回ってトップに浮上。このままセッションは終了かと思われた。しかし、チェッカーを受けると同時に、佐藤が1分22秒769と岩佐のタイムを0.033秒上回り、専有走行を首位で締めくくる。結果、2番手に岩佐、3番手に福住、4番手に牧野、5番手に野尻、6番手に山本と続く形になった。上位はほぼホンダエンジン勢。トヨタエンジンユーザー勢では、福住だけが唯一トップ6入りしている。現在ランキング3位の坪井は、最後のアタック中、セクター3でミスがあり7番手。ランキング4位の山下は12番手でこのセッションを締めくくった。
専有走行 5番手 野尻智紀(TEAM MUGEN)
明日、午前9時から行われる第6戦の予選では、このまま佐藤が初PPを獲得するのか? あるいは同世代のライバルでもある岩佐が今季2度目のPPを獲得するのか? あるいはベテラン勢が強さを発揮するのか。各車、大きなタイム差がつかない富士だけに、Q1から目まぐるしい展開となりそうだ。