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ルーキーテスト最速はイゴール・フラガ オリバー・ベアマンは総合3番手

2024.12.16

ルーキーテストトップタイム
イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
 
12月11日(水)〜12月13日(金)の3日間に渡って行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権の合同テスト&ルーキードライバーテスト。その3日目となる13日(金)は、ルーキーのみが出走できるということで、7チーム、12名のドライバーが参加した。午後はメインストレートが向かい風となり、タイムが出づらいコンディションとなっただけでなく、終盤の赤旗で、多くがニュータイヤで満足なアタックを行えなかった。そのため、上位は午前中のタイムで決まった。総合トップで最終日を締めくくったのは、初日からPONOS NAKAJIMA RACINGの64号車で全てのセッションを走ったイゴール・オオムラ・フラガ。これに続いたのは野中誠太。昨日、Kids com Team KCMGの7号車をドライブした野中は、今日は8号車に乗り換えてのテストとなった。3番手には来季のF1昇格が決まっているオリバー・ベアマン。ベアマンはKids com Team KCMGの7号車に乗り込むと、最初のセッションからいきなり1分36秒台に入る走りを見せている。
 
曇りがちな朝を迎えた13日の鈴鹿。この日最初のセッションは、午前9時30分から午後11時にかけて行われた。スタートが前日までよりも30分早かっただけでなく、前夜から厳しい冷え込みとなったため、セッション開始時の気温は7℃、路面温度は9℃といずれもひとケタ。VANTELIN TEAM TOM’S以外は、各チームともにタイヤウォーマーを使っているとは言うものの、ルーキーにとっては難しいコンディションの中で走行が開始された。コースがオープンされると12台のマシンは次々にコースイン。まずはマシンの状況を確認し、各ドライバーが一旦ピットに戻る。ここでハプニングが発生。ピットに戻った直後にPONOS NAKAJIMA RACINGの65号車をドライブしていた大草りきがコクピットを降りてしまう。これは大草がヘアピンの立ち上がりでコースオフし、フロアにダメージを負ったため。時間的に現場でのフロア補修は間に合わないということもあり、チームはここでテストの中止を決定。大草は全く計測できないまま、ドライブを終えることとなった。その他のドライバーたちは、マシンチェックを終えると、少しずつタイムを上げ始める。まず序盤の段階では、フラガが1分37秒033をマーク。野中が1分38秒329、昨日からITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車をドライブしているオリバー・ラスムッセンが1分39秒227といったタイムをマークしてくる。昨日の午後はクラッシュでほとんど走行できなかったITOCHU ENEX TEAM IMPULのの20号車も、初日から引き続き高星がステアリングを握り、走行を再開。注目のベアマンも、セッション開始から30分ほど経過すると、1分39秒583と40秒を切ってくる。次第にマシンに慣れてくると、その他のルーキーたちも次々と自己ベストを更新。VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの38号車をドライブした堤優威は1分39秒136、KONDO RACINGの3号車で、これが走行2日目となるジェームス・ヘドリーが1分38秒123、さらにベアマンもセッション半ばには1分38秒789と着実にタイムを伸ばしてきた。
 
ルーキーテスト 2番手タイム
野中誠太(Kids com Team KCMG)
 
その後、セッションの残り時間が約40分となったところでは、最終日のみKONDO RACINGの4号車をドライブしたザック・オサリバンがデグナーの2つ目でコースオフし、グラベルストップ。そのため、赤旗が提示される。このマシンの回収が終わると、セッションは午前10時30分に再開するが、その10分後には再び赤旗。これはヘドリーがスプーンでスピンアウトしたためだ。このマシンが回収されると、セッションは午前10時50分に再開。残り時間が10分ということで、各ドライバーはニュータイヤを装着してセッション締めくくりのタイムアタックへと向かった。ここでチェッカーと同時にまず1分36秒383というタイムをマークしたのは野中。続いて、フラガが1分36秒077を叩き出す。さらにベアマンも1分36秒940と36秒台に突入した。しかし、フラガのタイムを上回ったドライバーはおらず、フラガがトップでセッションを締めくくる。これに野中、ベアマンと続き、1分37秒台のタイムで高星、堤、ラスムッセン、San-Ei Gen with B-Maxで初日からテストを続けている小出峻、オサリバン、ヘドリーと続く。さらに、VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの39号車に乗り、1分38秒141までタイムアップした卜部和久、VANTELIN TEAM TOM’Sの36号車に乗り1分39秒175をマークした小林利徠人と続いた。
 
ルーキーテスト 3番手タイム
オリバー・ベアマン(Kids com Team KCMG)
 
2時間のインターバルを経て、いよいよ3日間の最後となるセッションが始まったのは午後1時。昼頃からは陽射しが戻ったため、この時点で気温は13℃、路面温度は16℃まで上昇。しかし、メインストレートは向かい風となり、午前中とはコンディションが違っていた。そんな中、コースがオープンされると、各ドライバーが次々にコースへと入っていく。ここで序盤から堤が1分39秒121、小林が1分39秒331というタイムをマーク。野中も1分38秒391というタイムをマークする。一方、開始から15分足らずというところで、ピットガレージに入れられ、高ウマに上げられたのはオサリバンが乗るKONDO RACINGの4号車。クラッチトラブルが発生したため、急遽修復作業に入った。その後、セッション開始から30分というところで、堤が1分38秒794と、午後の自己ベストを更新。ベアマンが1分38秒891、ラスムッセンが1分38秒802をマークしてくる。またここで1分38秒693と、午前中の自己ベストを上回ってきたのは小林。小林はセッション開始から約1時間というところで、さらにタイムアップ。1分37秒828と、いよいよ37秒台に入ってくる。そのすぐ後には、堤も1分37秒834と午前中の自己ベストまでコンマ3秒というところまでタイムを詰めてきた。ちょうどこの頃、4号車は修復が終わり、オサリバンはコースに復帰するが、対照的にトラブルに見舞われたのはベアマン。ベアマンのマシンにはターボトラブルが発生し、その後は走行することができなかった。
セッションの残り時間が15分となったところでは、フラガが1分36秒848をマークしてとトップに浮上。これに続いて、野中も1分36秒999と、36秒台に入ってくる。小出も1分37秒490という自己ベストをマークし、この時点での3番手に浮上した。そして、各ドライバーが最後の仕上げとしてニュータイヤでのアタックに向かう中、セッションの残り時間が2分ほどとなった所で赤旗が提示される。これは堤がS字でクラッシュしたため。そのままセッションは終了となり、最後のアタックをできないままのドライバーたちもいた。その結果、赤旗前に36秒台のタイムを出していたフラガが午前に続き、トップでセッションを終了。野中が2番手、小出が3番手で締めくくった。これにラスムッセン、小林、堤、オサリバン、ベアマン、卜部、ヘドリー、高星というオーダー。総合でもフラガがトップ、野中が2番手。ベアマンが午前中のタイムで3番手となっている。
 
これから2ヶ月ほどのインターバルに入る全日本スーパーフォーミュラ選手権。2月に行われる来年の第1回公式合同テストには、どのような顔ぶれが見られるのか。注目のニューフェイスは現れるのか。今から楽しみが満載だ。
 

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