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2025年第4戦予選 山下健太が圧倒的な速さでポール・ポジションを獲得

2025.04.20

第4戦 予選1位 山下健太(KONDO RACING)
 
牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の今季2勝目に終わったシリーズ第3戦から一夜明けた4月20日(日)の栃木県モビリティリゾートもてぎ。前日と比べると若干暑さが和らぎ、朝から曇りとなったこの日は、午前9時10分から全日本スーパーフォーミュラ選手権・第4戦のノックアウト予選が行われた。この予選で自身3度目のPPを獲得したのは、山下健太(KONDO RACING)。山下は、2017年の第4戦・もてぎ、昨年の第5戦・もてぎに続いて、もてぎマイスターぶりを見せつけ、2番手にコンマ5秒以上の差をつけてPPを物にしている。これに続いたのは、第3戦でフロントロウ独占から1-2フィニッシュを果たしているDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの2人。太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手、牧野が3番手で続いた。
 
日本列島のまわりに低気圧が点在し、前線も張り出している影響で、次第に天候が下り坂となるという予報が出ている20日(日)。もてぎも曇り空となり、春霞もかかって肌寒さを感じる朝を迎えた。そこから気温は次第に上昇。10分間で争われるAグループのQ1が始った午前9時10分には、気温が20℃、路面温度が24℃まで上がってきた。それでも前日の予選開始時よりは気温が3℃、路面温度が6℃が低くなっている。さて、第3戦の結果を踏まえ、第4戦の予選でAグループに振り分けられたのは、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、ザック・オサリバン(KONDO RACING)、太田、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、小出峻(San-Ei Gen with B-Max)、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)の11人。コースがオープンされると、太田を先頭に野尻、坪井、福住、フラガ、オサリバン、大湯と行った順でまもなく全車がユーズドタイヤでコースイン。アウトラップを終えると、太田、野尻、フラガ、オサリバン、大湯、小高はピットイン。坪井、福住、高星、小出、Jujuはもう1周してからピットに戻ってニュータイヤに交換した。
 
第4戦 予選2位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 
一方、アウトラップでピットに入り、開始から2分半というところで真っ先にニュータイヤでコースに入ったのは野尻。これに続いて太田、オサリバン、大湯、小高もコースに向かった。アウトラップとインラップを走ってからタイヤ交換したドライバーの中では、セッション開始から4分半というところで福住と坪井がコースに向かう。それに他のドライバーも続き、残り時間が4分というところまで引っ張って、最後に小出がコースに入っていった。このAグループでは、アウトラップに加えてウォームアップを2周走ってからアタックに入ったドライバーと、ウォームアップ1周からアタックに入ったドライバーに分かれた。この中で、セッション残り時間が1分40秒ほどとなったところから最初にアタックを行なったのは、ウォームアップが1周だった坪井。坪井はチェッカー目前でコントロールラインを切ると、1分32秒727というタイムをマーク。これに続きウォームアップを2周してからアタックに入った野尻がコントロールラインを切ったが、野尻は1分32秒306と坪井を大きく上回ってきた。さらに、太田が野尻を上回る1分32秒060をマーク。最後までこの太田のタイムを破るドライバーはおらず、太田はQ1をトップで突破した。これに続いたのは、フラガ、大湯、野尻、小出、福住。ここまでがQ1を通過した。小出は唯一、ウォームアップ1周からのアタックでQ1を勝ち抜いている。一方、わずかな差でQ2進出ならなかったのは、オサリバン、坪井、高星、小高、Juju。坪井はまさかのQ1敗退となっている。
 
5分間のインターバルを経て、同じく10分間で争われるQ2が始まったのは午前9時25分。第3戦の結果を受け、Bグループには山下、牧野、野中誠太(Kids com Team KCMG)、三宅淳詞(ThreeBond Racing)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、小林利徠斗(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、平良響(KDDI TGMGP TGR-DC)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の11人が振り分けられた。コースがオープンすると、牧野を先頭に岩佐、フェネストラズ、野中、佐藤、山下といった順で全車がまもなくユーズドタイヤでコースイン。アウトラップでマシンの状態を確かめるとこのグループでは全車がすぐにピットに戻る。AグループのQ1では前日よりも路面温度が低いことで、多くのドライバーから「タイヤが温まらない」という声が聞かれており、Bグループでは全車がアウトラップに加えて2周のウォームアップを走ってからアタックに入る作戦を取った。
 
そして、セッション開始から3分というところで真っ先にニュータイヤでコースに入ったのは、岩佐。これに三宅、牧野、大嶋、佐藤、山下、平良、阪口、小林、フェネストラズと続き、野中が最後にコースに入っていく。そこから各ドライバーはタイヤを温め、残り時間が1分となったあたりから、岩佐を先頭にアタックに入った。チェッカーと同時にコントロールラインを切った岩佐のタイムは1分32秒218。続いてアタックしていた三宅は1分33秒202と、思うようにタイムを伸ばせない。しかし、3番手でアタックした牧野は1分32秒195をマークして、岩佐を上回ってきた。その後、この牧野のタイムを上回ったドライバーはおらず、牧野はトップでQ1を通過。これに岩佐、フェネストラズ、山下、阪口、大嶋が続き、ここまでがQ1を突破している。一方、僅差ながら佐藤、小林、野中、三宅、平良はQ2進出が叶わなかった。
 
第4戦 予選3位 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 
10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定する7分間のQ2が始まったのは、午前9時45分。ピットロード出口がオープンするとすぐ、野尻を先頭に岩佐、牧野、フェネストラズ、フラガ、山下、福住、小出、大嶋、太田、阪口、大湯という順でコースに入っていく。ほとんどのドライバーは最初からニュータイヤを履いてのコースイン。しかし、小出だけはユーズドタイヤでコースに出て、前を行く全車を追い越しながらアウトラップを走ると一旦ピットに戻る。ここでニュータイヤに履き替えた小出は、再びコースへ。他のドライバーがアウトラップに加えて2周のウォームアップを走ってからアタックに向かったのに対して、小出はここでもウォームアップ1周でアタックに向かうプランを立てていた。そして、セッションの残り時間が1分となったところから各ドライバーがアタックを開始。タイヤを温めている間に各ドライバーにはポジションの入れ替わりがあり、最初にアタックに向かったのはフラガだった。チェッカーを受けながらコントロールラインを通ったフラガのタイムは1分32秒199。続いてアタックした野尻は1分32秒240と、フラガのタイムを上回れない。しかし、3番目にアタックした牧野は1分31秒963と、今日初めて31秒台に飛び込み、フラガを上回ってきた。Q1もトップ通過した牧野が、このまま第3戦に続きPPを獲得するのか。ところが、この頃、各セクターで全体ベストタイムを刻んでいたのは、山下だった。岩佐、フェネストラズ、福住が1分32秒台のタイムに止まったのに対して、山下は1分31秒399という圧倒的なタイムをマーク。これに続いてアタックした太田が1分31秒903をマークして、牧野を上回ってきたものの、山下には0.504秒という大きな差をつけられることになった。もちろん他のドライバーも山下のタイムには大きく及ばず。その結果、山下は嬉しい自身3度目のPPを獲得した。これに続いたのは、太田、牧野。以下、阪口、フェネストラズ、フラガ、野尻、大湯、岩佐、福住、大嶋、小出という結果となっている。
 
午後2時55分にスタートする第4戦の決勝は37周で争われるが、PPの山下が後続の追撃をしのぎ切って優勝を果たすのか。はたまた太田や牧野が逆転するのか。まさかのQ1敗退となった坪井はどのように巻き返してくるのか。見所が多い1戦となるはずだ。
 

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