SuperFormula

INFORMATION

2025年 第7戦富士大会予選 前日のウイナー坪井翔が今季初ポール・ポジションを獲得

2025.07.20

第7戦 予選1位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)の優勝で幕を閉じた全日本スーパーフォーミュラ第6戦から一夜明け、連休の中日となった7月20日(日)の静岡県・富士スピードウェイ。昨日と同様、この日も朝から真夏の陽射しに恵まれ、前夜からのキャンプ組を含めて多くの観客がスタンドに足を運ぶ中、午前10時10分からはシリーズ第7戦のノックアウト予選が行われた。今日の予選は、第6戦よりも1時間遅く始まったということもあり、かなり暑いコンディションとなったが、その中で今季初PPを奪ったのは、坪井。第6戦では予選12番手に留まった太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が大きくポジションを上げて2番手。同じく第6戦の11番手から大きくポジションを上げた佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が今季ベストリザルトとなる3番手を獲得した。
 
前日よりはメインストレートに吹く追い風が強くなったものの、朝から強い陽射しが出て、汗ばむようなコンディションとなった富士。10分間で争われるAグループのQ1が始まった午前10時10分には、気温が30℃、路面温度が46℃まで上昇した。前日の結果を受けて、今日、ポイントランキングをもとにAグループに振り分けられたのは、山下健太(KONDO RACING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、三宅淳詞(ThreeBond Racing)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤の11台。ピットロード出口がオープンされると、牧野を先頭に、岩佐、フェネストラズ、可夢偉、佐藤、山下、阪口、高星、小高といった順でまもなく全車がコースに入った。この中で、アウトラップを終えてピットに戻ったのは、山下と高星の2人。その他のドライバーはもう1周走行を行い、ほとんどはピットに戻ったが、大嶋だけは最初からニュータイヤでコースに入っており、計測ラップに入る。たった1人でコースを攻めた大嶋は、ここで1分23秒670をマーク。それを終えてピットに戻ると2セット目のニュータイヤを装着した。この頃、他のドライバーたちはユーズドタイヤからニュータイヤに交換して、続々コースイン。マシンのセットアップ変更に予想外の時間がかかった可夢偉が、残り時間が3分というギリギリのタイミングになって最後にコースに入って行った。多くのドライバーは、アウトラップに加えて1周ウォームアップを行なってからタイムアタックへ。まずアタックを行なったのは、第6戦で表彰台を獲得した岩佐。岩佐はここで1分23秒412というタイムをマークしてくる。だが、続いてアタックした佐藤が1分23秒273、フェネストラズが1分23秒354と岩佐を上回ってきた。これに続いた牧野は1分23秒640、阪口は1分23秒650。ここでチェッカーが提示され、残るドライバーたちも続々コントロールラインを切ったが、佐藤のタイムを上回ったドライバーはおらず、佐藤はトップでQ1を突破した。岩佐はアタックをもう1周続けて、最後の最後に1分23秒285までタイムアップし2番手に浮上。さらに、フェネストラズ、最後の最後にアタックした可夢偉、牧野、阪口までがQ1を突破している。一方、山下、大嶋、三宅、高星、小高はQ2に駒を進められなかった。山下は阪口と100分の1秒差、2セット使ってのアタックを行なった大嶋は最初のアタックがベストとなったが、山下と1000分の9秒差。この2名は超僅差でのQ1敗退となっている。
 
第7戦 予選1位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
5分間のインターバルを経て、BグループのQ1が始まったのは、午前10時25分。今日、Bグループには、坪井、ザック・オサリバン(KONDO RACING)、太田、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)、昨日PPを奪っている野尻智紀(TEAM MUGEN)、オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC)、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、小出峻(San-Ei Gen with B-Max)、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が振り分けられた。ピットロード出口がオープンされると、太田を先頭に、野尻、坪井、福住、フラガといった順でまもなく全車がユーズドタイヤでコースイン。アウトラップを終えると、オサリバンと小出がピットに戻る。その他のドライバーたちは、もう1周走ってからピットイン。それぞれニュータイヤへの交換を行った。アウトラップでピットに入ったオサリバンと小出は、セッション開始4分というところで再びコースイン。この2人はアウトラップに加えて、ウォームアップを2周してからアタックに向かうプランだった。そこから30秒経ったところでは、Jujuもコースへ。さらに30秒が経ち、残り時間が5分を切ったあたりからは、太田、フラガ、野尻、坪井、福住ら残るドライバーたちがコースへと向かう。この中で、真っ先にアタックに入ったのは、Juju。Jujuはチェッカーの1分ほど前にコントロールラインを切ると1分24秒832というタイムをマークするが、ここからもう1周アタックを続行した。続いてアタックしたのは、アウトラップで太田の前に出たフラガ。フラガは1分23秒327というタイムをマークしてくる。しかし、続く太田が1分23秒036と、フラガのタイムを大きく上回り、トップに浮上してくる。これに続いた野尻は1分23秒117、坪井は1分23秒359、福住は1分23秒411。結局最後まで太田のタイムを上回ったドライバーはおらず、太田がトップでQ1を突破した。2番手には野尻、3番手には大湯。以下、フラガ、坪井、福住までがQ1を通過している。一方、小出、ラスムッセン、Juju、オサリバン、野中はQ2に駒を進めることができなかったが、この中で最後に踏ん張りを見せたのはJuju。Jujuはアタック2周目に1分24秒306と自己ベストをコンマ5秒更新し、Q1を9番手で締めくくった。
 
第7戦 予選2位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 
10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定づける7分間のQ2が始まったのは、午前10時45分。この時点では、気温こそQ1開始時と同じ30℃だったが、路面温度は48℃まで上昇していた。このセッションでは、全車最初からニュータイヤを装着して、ピットに待機。開始から2分というところで、まずは福住がコースインしていく。これに続いたのは、野尻。少し間を開けて、岩佐もコースに入る。続いて、大湯、フェネストラズ、阪口、佐藤、フラガ、坪井、牧野、太田といった順でコースイン。Q1と同じく、残り時間が3分30秒となったところで、最後に可夢偉がコースへと入っていった。この中で、最初にアタックに入ったのは、アウトラップで福住を交わした野尻。残り時間が1分40秒となったあたりからアタックに入った野尻は、1分23秒194というタイムをマークする。続いてアタックした福住は、野尻に届かず1分23秒464だったが、岩佐は1分23秒155と野尻を上回ってきた。ここでチェッカーが提示される。真っ先にチェッカーを受けた大湯は1分23秒145と岩佐を上回ってきた。さらに、Q1トップだった佐藤が1分23秒095でトップに浮上したが、これに続いた坪井が圧巻のアタックで1分22秒940を叩き出す。その後、22秒代に入ったドライバーはおらず、坪井はQ1の5番手から大きく挽回して今季初のPPを獲得した。これに続いたのは、最後から2番目にアタックを行った太田。太田は坪井に対して100分の8秒差まで迫る1分23秒021をマークし、2番手で予選を締めくくった。前日の予選では走路外走行のためにベストタイム抹消となり12番手スタートだった太田が、今日の第7戦はフロントロウからスタートすることになる。3番手には「昨日から今日にかけて、セットアップを上手く修正できた」という佐藤。佐藤は今季の自己ベストグリッドを獲得し、決勝に臨むこととなった。以下、4番手に大湯、5番手に岩佐、6番手に可夢偉。さらに、フラガ、フェネストラズ、牧野、阪口、福住と続き、野尻は12番手。昨日PPスタートだった野尻は、アタック中の走路外走行によってベストタイムを抹消されたため、12番グリッドに沈むこととなった。
 
第7戦 予選3位 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

 
午後3時15分からは、いよいよ41周で争われる第7戦の決勝が行われる。PPを獲得した坪井が昨日に続いて連勝を果たすのか。あるいは太田が一矢報いるのか。はたまた佐藤が自身初優勝をものにするのか。タイヤ交換のウィンドウが設けられていないため、第6戦以上に各チームの戦略にも幅が出るはずだが、そのあたりも含めて最初から最後まで注目していただきたい。
 

pagetop