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第9戦・第10戦 富士大会 初日占有走行は牧野任祐が総合トップタイム

2025.10.10

占有走行トップタイム
牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 
8月9日(土)〜10日(日)に宮城県スポーツランドSUGOで行われたシリーズ第8戦から約2ヶ月。全日本スーパーフォーミュラ選手権第9戦と第10戦は、10月11日(土)〜12日(日)、静岡県富士スピードウェイに舞台を移して行われる。その公式日程に先立つ10月9日(金)には、午前11時から12時、午後2時20分から3時20分と計2時間の占有走行が行われた。この走行で総合トップタイムをマークしたのは牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。これにイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)と続いている。
 
台風22号の影響を受けることなく、秋らしい好天が続いていた10月上旬の御殿場周辺。スーパーフォーミュラの走行が開始された9日(金)も曇りがちながら、時折陽射しが降り注ぐような過ごしやすいコンディションとなった。1回目のフリー走行が始まった午前11時の段階で、気温は21℃、路面温度は31℃。ほとんど風がない状況の中、セッションが開始されると、牧野、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、岩佐、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、フラガといった順で、ほとんどのマシンがすぐにコースへと入っていく。多くのドライバーはアウトラップでマシンの状態を確認すると、すぐにピットイン。一方、野尻、岩佐、佐藤、フラガらは、最初から連続走行に入った。この中で、まず真っ先に1分24秒台のタイムをマークしてきたのは、野尻。野尻は計測4周目に、1分24秒626というタイムを出してくる。これに続いて、フラガが計測4周目に1分24秒988、続く5周目には1分24秒098とタイムを上げてくる。佐藤は計測5周目に1分24秒404をマークしてきた。さらに、岩佐が計測5周目に1分24秒024までタイムを伸ばし、この時点でのトップに立った。
 
占有走行総合2番手
イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

そこからセッションが進むに連れて、多くのドライバーたちが24秒台のタイムを刻んでくるが、開始から約15分というところで、そこから一気にタイムを上げてきたのは、牧野。牧野は計測6周目というところで、1分23秒827と、真っ先に23秒台に入ってくる。これに続いて、1分23秒に突入したのは、坪井。坪井は計測6周目に1分23秒657と、牧野のタイムをコンマ2秒近く上回ってきた。さらに、野尻が1分23秒936、オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)が1分23秒978、小出峻(San-Ei Gen with B-Max)が1分23秒902と23秒台に突入。セッション開始から20分というところでは、フラガが自己ベストを大きく更新し、1分23秒611をマークして、この時点でのトップに立っている。セッションが折り返したところでのオーダーは、フラガ、坪井、牧野、太田、佐藤、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、小出、野尻、ザック・オサリバン(KONDO RACING)、ラスムッセン、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)。ここまでが23秒台のタイムを記録してきている。ここからセッションが後半に入ると、まもなくフラガが自己ベストを更新。1分23秒341までタイムを伸ばしてくる。野尻、福住、山下健太(KONDO RACING)、岩佐、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤らも次々と自己ベストを更新していった。
 
そんな中、開始から41分というところで、セッションは赤旗によって中断される。これは、Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)のマシンにトラブルが発生し、ダンロップコーナー立ち上がりにマシンをストップさせたため。Jujuのマシンはラジエターのホースバンドが折損して、マシンの右リヤから水蒸気の煙をあげてマシンを止めたため、赤旗が提示された。
 
占有走行総合3番手
岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

このマシン回収が終わり、セッションが再開されたのは、午前11時51分。ここからは、何台かのマシンがニュータイヤを装着してコースインし、最後はタイムアタックのシミュレーションとなった。ここでトップタイムをマークしたのは、またしてもフラガ。フラガはチェッカー目前にコントロールラインを切ると、1分22秒792というタイムを叩き出した。これに続いたのは、チームメイトの佐藤。佐藤も1分22秒934と、22秒台に入ってきた。これに続いたのは、ニュータイヤを使用した岩佐。以下、野尻、ニュータイヤを使用した可夢偉、フェネストラズ、牧野、小出、オサリバン、山下、福住、太田、坪井と続いている。
 
2時間余りのインターバルを経て、フリー走行の2回目が始まったのは、午後2時20分。この時間帯、空は厚い雲に覆われており、セッション開始時の気温は20℃、路面温度は28℃と、午前中よりも涼しいコンディションとなった。
 
ピット出口がオープンされると、牧野を先頭に、太田、野尻、岩佐、フェネストラズ、福住といった順で次々にコースイン。一方、Jujuのマシンはまだ修復作業中。開始から約15分というところで、修復を終え、ようやくコースに入っている。また、阪口、大湯のマシンもセットアップ変更などに時間がかかっており、セッションの序盤はコースに出ることがなかった。この序盤の時点で、1分23秒197というトップタイムをマークしていたのは、1回目の走行でトップタイムをマークしたフラガ。坪井が1分23秒757でこれに続いていた。
 
このセッションでは、最初にマシンのセットアップを確認した後、多くのドライバーがレースを想定して長めの走行を行なっている。その中でも、全体的にタイムはジワジワと上がっていき、セッション折り返し目前にはフラガが1分23秒168、野尻が1分23秒108というタイムをマークしてくる。さらに、開始から33分というところでは、牧野が1分22秒842というタイムをマークして、午後のセッションでは真っ先に22秒台に突入した。
 
その数分後、午後2時55分には、赤旗が提示され、セッションが中断される。これは可夢偉のマシンが1コーナーでストップしたため。ロングラン中、エンジンのセンサートラブルで突然パワーを失った可夢偉は、エスケープゾーンにマシンを止めた。このマシン回収を終えるとセッションは午後3時03分に再開。ここから各ドライバーは1日の締めくくりに向かう。セッションの残り時間が7分を切ったあたりからは、ニュータイヤでコースに入るドライバーも増え、最後のタイムアタックを行った。
 
このアタックで、まずタイムを刻んだのは岩佐。岩佐はチェッカーまで残り1分というところで1分22秒215と、午前中にフラガがマークしていたタイムを大きく上回ってくる。これに続いてアタックした阪口は1分22秒567、野尻は1分22秒626と、岩佐を上回ることができない。しかし、その次にアタックに入っていた牧野は各セクターで全体ベスト、あるいは自己ベストをマーク。コントロールラインを切った時には、1分22秒125を叩き出し、トップに浮上した。その後、このタイムを破ったドライバーはおらず、牧野は総合トップタイムでフリー走行を締めくくる。これに続いたのはフラガ。フラガは2周続けてのタイムアタックを行い、最後の最後に1分22秒187をマークし、牧野まで100分の6秒余りまで迫った。3番手には岩佐。以下、佐藤、阪口、大湯、小出、野尻、坪井、福住、フェネストラズ、太田という結果だった。
 
明日、11日(土)は、雨という天気予報が出されているが、実際にどういった天候となるのか。ドライからウェットになった場合には、誰が速さを見せるのか? 戦力図は変わるのか? どうやら全く予想がつかない展開となりそうだ。
 
占有走行総合9番手
ランキングトップ(95pt.) 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

 
占有走行総合2番手
ランキング2位(90pt.) 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

占有走行総合12番手
ランキング3位(87pt.) 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
占有走行総合8番手
ランキング5位(57pt.) 野尻智紀(TEAM MUGEN)

 
占有走行総合1位
ランキング4位(57pt.) 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

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