「ここでしっかりキメてくれたチームにすごく感謝したいなと思います」第11戦決勝記者会見
2025.11.22
第11戦 決勝1位
野尻智紀(TEAM MUGEN)

「僕はチャンピオンシップにほぼかかっていないという状況のなか、本音で言えば、スタートで前に出て、そのままレースを引っ張るというかたちにしたかったんですけど……チャンピオン争いをしている岩佐(歩夢)選手の邪魔もできないなというところで、僕の立場的にもすごく悩ましい位置関係で1コーナーに入っていくようなかたちになりました。その後に関しては、残念ながら岩佐選手がレースを離れてしまったので、その後はイゴール選手に抜かれないよう必死に走りました。なによりピットインの際に混乱した状況のなかでなにもなく、というか過去イチぐらいのピットストップだったんじゃないかなと。ここでしっかりキメてくれたチームにすごく感謝したいなと思います。
終盤に関しては、ある程度コントロールしていたところはありますけど、特にこの時期のこの時間はすごく西陽が強かったりもしますし、コーナーによってはミスを誘ってくるような日差しもあって、そういった時の難しさもあるので、若干抑えて、縁石にひっかけて飛び出したり、そういった大きなミスがないようにと、最後の数周は考えてマネージしていました。
(ランキングトップの坪井選手と25点差となりましたが?)そんなに縮まりましたか? じゃあ、頑張ります。もう少し離れていると思っていたので(笑)」
第11戦 決勝2位
イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

「(2位も『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』の受賞も)嬉しい部分もありますし、シーズンをとおして、僕もチームも含めて、すごくレベルアップできたシーズンだと思います。前回の富士大会、そして今回の鈴鹿大会ではすごくいいパフォーマンスを見せられているんですけど、やっぱり優勝は目指したい。そこが最後の目的地なので、手が届きそうで届かないという悔しさはありますね。
特に終盤は野尻(智紀)選手がコントロールしていた部分はあると思うので、もっと接近していたら、もっとペースを上げていただろうと思います。チャンスはSC(セーフティカー)明けのタイミングでしたね。そこで自分もOTS(オーバーテイクシステム)を積極的に使って、なるべくプレッシャーをかけて、“どこかでイケないかな”と思っていたんですけど、“スキ”もなく、仕かけるチャンスがギリギリなかったですね。
(1周目の岩佐歩夢選手との接触については?)僕も自分のレース人生を懸けて、この最終大会に挑んでいます。もちろん、タイトル争いをしている人たちもいますけど、僕もすごく大事に見ているので、自分も(持っている力を)出し切ろうと。結果的には『インシデント』ということで自分のミスではなかったので、レース中もそれをあまり考えず、野尻選手のリヤエンドを見て、抜けるようにひたすらプッシュしていました。
明日のレースではスタートがすごく重要になると思いますし、レースペースも多分もっと速いクルマはいるんですけど、(自分も)決して悪くないところにいると思うので、そこらへんをうまくやれたらいいなと思っています」
第11戦 決勝3位
牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

「7番手スタートだったので、3位で終えられたのは、スタート順位を考えればいい結果だったとは思います。ただ、SC(セーフティカー)明けで3番手でリスタートして、そこからのペースがなかったので、明日に向けてはいろいろ考えないといけないなと。あと1日、しっかりツメるところをツメて、やれるだけのことをやって、残り2戦、明日の午前中のレースはポールポジションからスタートできるので、まずはそこを獲れるようにしっかり準備したいなと思っています。
前半のピット入るまでの短いスティントの方がフィーリングが良くて、タイヤを替えてからが自分の思っているような感じではありませんでした。後ろが坪井(翔)選手になったり、大嶋(和也)選手になったりという状況でしたけど、もちろんチャンピオンシップを考えても、なにがあっても坪井選手に(前に)行かれることだけはダメっていうのは分かっていたので、なんとかそこは抑えられたから良かったかなと。ただ、明日の2レースに向けては改善をしていかないといけないと思っています。(チームメイトの)6号車のペースがかなり良さそうだったので、そこと違うところも見ながら、自分にとって“いいところ”をつまめたらなと思っています。
残り2戦はシンプルにもう“やる”だけ。僕は完全に追いかける立場なので、まずは明日の朝のレースを獲れるようにしっかり準備して、その後の午後のレースに臨みたいと思います。とにかく、やり切りたいなと思います」
優勝チーム監督
田中洋克(TEAM MUGEN)

「チームとしては本当に嬉しいです。(野尻智紀選手は)予選は本当に速くて、1周を走ることだけで言えばトップクラスなんですが、決勝でうまくペースを上げるクルマを作れませんでした。それは当然チームの責任でもあるんですけど、ライバル勢も速くなってくるなかでなかなか勝てませんでした。チームも野尻選手も悩んで、いろいろトライをして、ようやくここで野尻選手らしいレースをして優勝できたことは本当に嬉しいです。明日の午前中のレースは5番手からのスタートですけども、午後のレースは2番グリッドからですし、期待しています。
野尻選手が優勝してポイントがつきましたし、岩佐(歩夢)選手は残念な結果(0周リタイア)ではあるんですけれども、チャンピオンシップに向けてはチーム、ドライバーともに諦めず、チーム一丸となって戦います。頑張ります。
今日も『こういうケースの時はこうしよう』と相当考えてはいたんですけれども、なかなかそううまくはいかないので、明日はまた展開を見て、いろいろ決めたいなと思います。ただ、ふたりとも全力で走って、それで結果がついてくればいいと思っています」
