「すべてがうまくいったからこそ獲れた結果」 第12戦決勝記者会見
2025.11.23
第12戦 決勝1位
岩佐歩夢(TEAM MUGEN)

「もちろん率直に嬉しかったというのはありますけど、最終戦はなかなか苦しかったですね。後ろから佐藤(蓮)選手に迫られて、それをなんとか退けてプッシュプッシュしてという状況のなか、残り周回も情報で入っていたんですけど、“まったく減らないな”というぐらいすごく長くて……その苦しいなかでも勝てたことにすごくホッとしました。昨日、問題があったところから、しっかりとスタートできましたし、今日は2レースともペースも良くて、ピットストップも本当に完璧で……すべてがうまくいったからこそ獲れた結果だったと思うので、それに対しての喜びは一番大きかったです。
ピットタイミングに関しては状況をしっかりと見てエンジニア側に判断してもらったんですが、結果としてすごく良い判断だったと思います。また、佐藤選手とは速いところ、遅いところの違いが大きくて、僕の方がセクター1~2がある程度良くて、セクター3でかなり詰められましたけど、エンジニアからアドバイスをもらいながらOTS(オーバーテイクシステム)を使いました。 本当に自分ひとりじゃ抑え切きれなかったと思っていて、 エンジニア側からいろいろな情報をしっかりと共有してもらって、それに対して僕自身もいろいろアジャストしていけたので、その辺が本当にチームワークとして良かったかなと思います」
第12戦 決勝2位
佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)

「優勝しか見ていなかったので(この結果は)悔しいですね。 戦略的に思っていた戦略を採れずに SC(セーフティカー)が出てしまって、一度後ろに下がるかたちになってしまいましたし、クルマ的にはすごく調子が良かったものの、最後まで岩佐(歩夢)選手を抜き切ることができませんでした。そこは少し展開に恵まれなかった部分と自分が攻め切れなかった部分があるので、自分の部分は反省したいなと思います。岩佐選手がピットに入って(前が)開けた時のペースは非常に良くて、 このペースを重ねれば レース終盤は優勝のチャンスもあるなと思いながら走っていました。
(佐藤選手の結果次第でチャンピオンが決まるという状況でしたが?)レース中はあまり意識はしていなかったんですけど、 そこに忖度している余裕も十分にはないので、 できる限りプッシュは続けました。
開幕戦の鈴鹿と最終戦の鈴鹿では非常に高いポテンシャルがあったんですが、我々ナカジマレーシングが少し不得意としている夏場に結果を出せていないので、そこをしっかりと立て直さないとチャンピオン争いには絡めないと思っています。ただ、ここ数年のなかでは一番良い状況でもあると思うので、来年も頑張りたいと思います」
第12戦 決勝3位
太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

「(3位は)悔しいという気持ちだけですね。 チャンピオンを獲るために今シーズンやってきて、3勝しましたし、優勝回数としては一番多くて……1年間チャンピオンを獲るためだけにやってきたので、そういう心情でした。
ラスト数周、バイブレーションがすごくて、クルマが何か壊れているんじゃないかなというような症状がありました。 それがあってもなくても順位が変わることはなかったと思いますけど……。ストレートで少し当たって、右タイヤのトーが変わってしまったのかバイブレーションがすごかったのでタイヤが取れないか心配していたんですけど、頑張っても(前のイゴール・オオムラ・フラガ選手に)ついていけないような状態だったので、“完走できただけでもラッキー”って思ったほうがいいのかなと思っています(苦笑)。
僕も牧野(任祐)選手も本当に“我”が強くて、このふたりを自由にやらせてくれるダンデライアンというチームはある意味寛大だなと思っています。その僕たちがチームタイトルを獲れたいうのは、協力もしつつお互いに高め合いながら一番のライバルとして戦って、でもお互いに情報共有し、刺激を与え合いながらレースができているというのはチームとしても素晴らしいと思います。ただ、チームタイトルは獲りましたけど、TEAM MUGENさんの“ここぞ”という時の底力みたいなものはスゴイなと思いますし、ナカジマレーシングもここ最近強敵ですし、ウカウカしていられないなと思ってます」
優勝チーム監督
田中洋克(TEAM MUGEN)

「(今日の岩佐歩夢選手の優勝は)率直に嬉しいのひと言ですね。 まず今週を振り返ると、 昨日のレースで勝負権がかなり厳しいなと思ってはいたんですけども、スタッフもドライバーも諦めずに最後まで走った結果が“優勝して逆転でチャンピオン”ということで、本当に嬉しく思っています。まだ信じられない気持ちでいます。“こうじゃないと勝てない、チャンピオン獲れない”という条件のなかで、 みんながきっちり仕事をしてくれて、 こういう結果が獲れたことを本当に嬉しく思っています」