合同テスト・ルーキーテスト 3日目 ウーゴ・ウゴチュクウ(VANTELIN TEAM TOM’S)が総合トップタイム
2025.12.12
合同テスト・ルーキーテスト 3日目総合トップタイム ウーゴ・ウゴチュクウ(VANTELIN TEAM TOM’S)


冷たい風が吹いた12月12日(金)の三重県・鈴鹿サーキット。この日は全日本スーパーフォーミュラ選手権の合同テスト・ルーキーテストの最終日、ルーキーのみの走行が行われた。この日のセッションは、午前10時から11時30分、午後2時から3時30分の計3時間。午前・午後ともにたびたび赤旗が出る場面もあったが、若いドライバーたちが果敢なドライビングを見せた。その中で、総合トップタイムをマークしたのは、ウーゴ・ウゴチュクウ(VANTELIN TEAM TOM’S)。 これに、鈴木斗輝哉(Kids com Team KCMG)、小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)と続いている。
レギュラードライバーたちのテストが終了した翌日、今度はルーキーたちによるテスト走行が始まる。この日も、朝から鈴鹿は好天に恵まれた。しかし、風が強く、底冷えするようなコンディションとなっている。そんな中、10チーム・13台のマシンが参加。ドライバーは全14人が参加した。
合同テスト・ルーキーテスト 3日目総合2番手 鈴木斗輝哉(Kids com Team KCMG)


この日、最初の走行となるセッション5が始まったのは、午前10時。この時点でかなり空には雲が広がっており、気温は9℃、路面温度は10℃。メインストレートには強い追い風が吹いており、時折突風も混じった。ピットロード出口がオープンすると、ルーキーたちは続々とコースイン。しかし、セッション開始からわずか4分というところで、いきなりセッションは赤旗によって中断される。これは、梅垣清(docomo business ROOKIE)がヘアピンで、また鈴木斗輝哉(Kids com Team KCMG)がシケインでそれぞれスピンを喫したため。このマシンの回収が終わると、セッションは午前10時11分に再開。ここから各車は本格的な走行に入り、徐々にタイムを上げていく。だが、セッション開始から35分というところで、2回目の赤旗が提示された。これは1台のマシンがデグナーコーナー2つ目でクラッシュしたため。このマシンの回収が終わると、セッションは午前10時47分に再開する。ここから各ドライバーは1分39秒台、38秒台と自己ベストを更新していく。セッションの残り時間が15分ほどとなったところでは、ルーク・ブラウニング(KONDO RACING)が1分38秒003とトップタイムを書き換えてくる。その後、セッションの残り時間が10分を切ると、多くのドライバーがニュータイヤを投入。アタックシミュレーションを行う。その中で残り6分というところでは、鈴木が1分38秒537をマークし、その時点での3番手に浮上。さらに、残り4分というところでウゴチュクウが1分37秒770と一気に37秒台に入り、トップに浮上した。しかし、ウゴチュクウはその翌周の2コーナーでスピンし、コース上にストップ。3回目の赤旗が提示されると、セッションはそのまま終了している。この時点でアタックに入っていたドライバーも複数いたが、こうしたドライバーたちは赤旗の影響で1周を完遂できず。タイムを大きく上げることはできなかった。その結果、セッションをトップタイムで締めくくったのは、ウゴチュクウ。これにブラウニング、荒尾創大(ThreeBond Racing)、鈴木と続いている。
合同テスト・ルーキーテスト 3日目総合3番手 小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)


2時間半のインターバルを経て、いよいよ3日間を締めくくるセッション6が始まったのは、午後2時。空には晴れ間が広がっていたが、底冷えするようなコンディション。セッション開始時の気温は10℃、路面温度は11℃と、午前中とほとんど変わらなかった。メインストレートには相変わらず追い風が吹いていたが、朝よりは若干弱めとなっている。そんな中、ピットロード出口がオープンされると、各車は続々コースインしていく。しかし、朝のセッションと同様、開始からわずか4分というところで赤旗が提示される。これは、荒尾がシケインでスピンしたため。このマシンの回収が終わると、セッションは午後2時09分に再開。そこから各車は本格的な走行に入る。ここで序盤から1分38秒335をマークしてきたのは、利徠斗。ブラウニングが1分38秒396、フレディ・スレーター(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分38秒616、チャーリー・ヴルツ(TEAM GOH)が1分38秒739といったタイムをマークしてくる。だが、セッション開始から18分というところで、2回目の赤旗が提示される。これは梅垣がスプーンコーナー2つ目の立ち上がりでスピン、コースオフして、グラベル上に後ろ向きにストップしたため。このマシンの回収が終わると、セッションは午後2時29分に再開された。その数分後、1分37秒570をマークしてトップに立ったのは、ブラウニング。その15分後には、荒尾が1分37秒791と、こちらも37秒台に入ってくる。鈴木も1分37秒633をマークし、荒尾を上回ってきた。さらに、ウゴチュクウが1分37秒526、スレーターが1分37秒480と次々にトップタイムを書き換える。いずれもルーキーとは思えないようなタイムを次々と刻んできた。その後、午後2時59分には3回目の赤旗が提示される。これは清水康弘(San-Ei Gen with B-Max)が2コーナー立ち上がりでスピンして、イン側のタイヤバリアに激突、クラッシュしてコース上にストップしたため。セッション前半ドライブしたザック・デビッド(San-Ei Gen with B-Max)から交代し、コースに出たばかりのところで清水はクラッシュを喫してしまった。このマシン回収が終わり、セッションが再開したのは午後3時10分。残り20分ということで、ここからは多くのドライバーが最後の仕上げとして、アタックに向かう。まず自己ベストを更新してきたのは、ブラウニング。ブラウニングは残り5分というところで1分37秒523をマークする。さらに残り3分というところでは、ウゴチュクウが驚異のタイムを刻む。1分36秒862と、この3日間での最速タイムをマークしたのだ。これに続いてアタックした利徠斗も1分37秒430という好タイムをマーク。さらに、セッションが残り2分となったところでは、鈴木が1分37秒335と、利徠斗のタイムを上回ってくる。その後、この3人のタイムを上回ったドライバーはおらず、ウゴチュクウが総合トップタイムで1日を終了。これに鈴木、利徠斗と続いている。
これでスーパーフォーミュラはシーズンオフに入る。次に迫力の走行が行われるのは、2月25(水)〜26(木)の予定。舞台は今回と同じ鈴鹿サーキットの予定だ。その時には、来季のチーム体制やドライバーラインナップも全て明らかとなっているはずだが、誰がどのチームに乗って、どのような活躍を見せてくれるのか。今から待ち遠しい。
