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《フリー走行1回目》
オリベイラと平手、IMPULが1-2を築く

No.2 平手晃平 　早朝からくっきりと富士山が姿を見せたこの日、最初のセッションが開始されたのは午前9時15分から。この時点で、気温は29度、路面温度は38度。さらに、グングン暑さは増し、セッション終了時の午前9時55分には気温が33度、路面温度が43度まで上昇した。
　ピット出口がオープンされると、まずはルーキードライバーや若手たちが次々にコースイン。続いてほぼ全車がコースに入り、マシンの感触を確かめていく。
　一方、セッション開始から10分ほどまで待って、オリベイラや平手、No.36 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）がコースに入って走行を開始。中でも、オリベイラは最初から好タイムをマーク。計測4周目には、1分26秒262を叩き出した。その後、セッション終盤には、No.7 大嶋和也（Team LeMans）、No.8 石浦宏明（Team KYGNUS SUNOCO）、No.32 小暮卓史（NAKAJIMA RACING）、No.37 中嶋一貴（PETRONAS TEAM TOM'S）らがタイヤを交換してアタックのシミュレーションを行なったが、このタイムを上回ったドライバーはおらず、オリベイラは昨日のテストに引き続き、トップを維持することになった。
　2番手につけたのは、昨年この富士戦を制している平手。以下、大嶋、ロッテラー、中嶋一貴、No.16 山本尚貴（TEAM無限）と続いている。

No.36 アンドレ・ロッテラー
No.37 中嶋一貴

《フリー走行2回目》
平手が最速! これにTOM'Sの2人が僅差で続く

　2回目のセッションが始まったのは、午後1時45分から。このセッションが開始された時点では、さらに暑いコンディションとなり、気温は34度、路面温度は52度まで上昇する。そんな中、コースがオープンされると間もなくほとんどのマシンがコースイン。午前中に引き続き、テストメニューを消化して行く。中には、明日の午後に行なわれる決勝を見越して、燃料を積んだ状態でのマシンバランスを確認するチームもあった。
　そして、セッション半ばからは、昨日スクラブした（数周してタイヤの表面を削り当たりを出す）だけのニュータイヤを投入して、アタックのシミュレーションを行なうドライバーがちらほら。
　ここで平手が午後のトップに躍り出る。その他のドライバーもセッション終盤には、同様にスクラブしたタイヤでのアタックを行なったが、平手のタイムは上回れず。また、No.37 中嶋一貴（PETRONAS TEAM TOM'S）とNo.32 小暮卓史（NAKAJIMA RACING）、No.3 アンドレア・カルダレッリ（KONDO RACING）、No.62 嵯峨宏紀（Le Beausset Motorsport）の4人は、土曜からの公式日程用に支給された4セットのニュータイヤのうち、1セットをこのセッションで使用。最終的な予選タイムアタックの確認を行なった。しかし、いずれも平手のタイムを上回ることなく、セッションは終了。午後は平手がトップをキープした。これにロッテラー、中嶋一貴、山本、No.33 国本雄資（Project μ/cerumo・INGING）と続いている。
　これに午前中の結果を合わせての総合順位では、オリベイラがトップ。平手、ロッテラー、中嶋一貴、大嶋、山本という結果になった。

No.7 大嶋和也
No.16 山本尚貴

午前はクルマの状態も良かったし、予選は大丈夫

総合1位
No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（TEAM IMPUL）
昨日に引き続いて少しサスペンション・ジオメトリー（セッティング数値の組合せ）のテストをしたし、午後は少しロングランテストもした。その中で、午前中はいい感触だったんだけど、エンジンに問題が発生して、電気系を替えたら直ったけど、まともに走れたのは2周だけだった。
一方、午後は、特にリヤのグリップを得るのが難しくて。路面とか、色々問題があったね。とにかくバランスが良くない。このセッションでは走り始めた後、1回ピットに入って、そこで昨日から持ち越したタイヤを履いたんだけど、その時もクルマの感触はおかしな感じだったよ。そこでセットアップを少し変えたけど、やっぱりあまり良くなかったから、チームに「ニュータイヤを使うのは止めよう」って。
まぁ、午前はクルマの状態も良かったし、予選は大丈夫だと思う。そこからなら決勝に向けても、クルマを進歩させられると思うけど、今日はちょっと方向性を間違えてしまったっていう感じだったよ。

去年は予選2位から、今年はポールから優勝したい

総合2位
No.2 平手晃平（TEAM IMPUL）
シーズン前のテストがキャンセルになって、幾つか試せていない項目があったので、その確認をしました。去年の冬のデータはあったんですけど、それが夏場に良いか悪いかの比較テストです。あとは去年のいいデータがあったので、今年アップデートした物を付けて、バランスチェックをしました。だから、大きく振ったという感じではないですね。
明日の予選は朝早いので涼しい時用のセットアップと、午後は主にレース用のセットアップを試しました。午後は、最初だけ軽い状態での最終的なまとめをやって、その後は燃料を積んで、レース用にしてロングランをしていました。いずれもいいバランスでしたから、作戦面の幅も広がると思います。
予選の自信はありますね。今日もセクター3は一番速かったですし、セクター2をもう少し詰めれば、間違いなくポールを狙えると思います。去年は2番手からの優勝だったので、今回はポール・トゥ・ウィンしたいですね。

決勝仕様は悪くない。チームと作戦を考えたい

総合3位
No.36 アンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）
ラップタイムをもっと上げるために、色々と小さなことを試していたけど、この暑いコンディションの中では、なかなか大変だったね。1周プッシュすると、次の周にはもうタイヤが厳しい状態になってしまう。だからセットアップ変更をしても、それが本当にいい方向に向かっているのかどうか、判断するのが難しかった。基本的にはそれほど悪くないと思うんだけど、今のところはIMPULに少しアドバンテージがあるかな。特にセクター3で遅れているんだ。
とにかくベストを尽くして、予選はフロントロウに行きたい。決勝仕様の感触は悪くなかったし、チームが作戦のアイデアを持っているから、それも話し合おうと思ってるんだ。