SUPER FORMULA Official Website

いよいよ今シーズン初の決戦を迎える日曜日。冷たい風が吹く薄曇りの天気から次第に天候も回復。フリー走行を前には日が差し込むようになった。コースイン開始に合わせて続々と各車コースインする中、まずはアウトラップだけでピットインし、昨日の予選で装着しなかったニュータイヤの皮むき作業を含めたピット作業のシミュレーションを行なうチームも見られた。

まず開始10分後、No.11 伊沢拓也（REAL RACING）が1分40秒台を切る1分39秒976をマーク、暫定トップに立つ。伊沢は予選で確認し切れなかったセットアップを確認するため、この時点では満タンではなかった。一方、他のチームもドライバーによって燃料搭載量はバラつきがあったものと思われるが、決勝想定で満タンロングランを進めるチームも多かった。序盤にベストラップマーク、その後にピットインしていた伊沢は、微調整を済ませ、決勝スタート時の状態にするべく準備を進めていたが、その際、給油途中の燃料が少量漏れて失火。幸い、すぐさま消火されて大事には至らず。その後は再びコースに復帰し、セッション終了まで周回を重ねている。

セッションは終盤に入り、ベストタイムを更新する車両が多くなる。テストから好走を見せていたNo.65 ベルトラン・バゲット（NAKAJIMA RACING）が1分40秒027をマーク、2番手に浮上。3番手にはNo.34 小暮卓史（DRAGO CORSE）が前半にマークした1分40秒598で続き、Honda勢がトップ3を独占する。さらに1分41秒227で4番手につけたのは、トヨタ勢トップのNo.36 アンドレ・ロッテラー（VANTELIN TEAM TOM'S）。最終調整のためにピットインを繰り返す車両も多くいる中、ロッテラーはひたすら周回を重ねてセッションを終了。1分41秒半ばのタイムを刻み続け、ダントツの安定感を見せつけた。

なお、走行終了後に行われたスタート練習。各車はメインストレートのスターティンググリッドに一旦停止後、ハンドクラッチのフィーリングを確認すべく、スタートのシミュレーションを行なった。そんな中、SF14での初戦を迎えるNo.41 ストフェル・バンドーン（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）は、F1での経験を活かし、スムーズなスタートを披露している。

今シーズンから装着することになったヨコハマタイヤでの初レースを前に、各車とも決勝に向けてまだ手探りの部分があるように感じられた朝のセッション。不確定要素が多い中、どのような戦略をもって43周の戦いに挑むのか、そのアプローチにも注目が集まる。

No.36 アンドレ・ロッテラー

このタイヤで初めてのレース、ポイントは獲りたい

フリー走行2回目 トップタイム
No.11 伊沢拓也（REAL RACING）

トップタイムを出した時は、もちろん満タンではないです。昨日の予選が“もうちょっと”という感じで、そこで見たいセッティングがあったので、それを軽い状態でまず確認してその後、燃料を積みました。（消火器をかける映像が写っていたのは）給油した時に少し漏れて、火がついてしまったので。（その影響で10分ほどピットに止っていましたが）その後ちゃんと走れているので、そんなに影響はないですね。燃料を積んだ状態でも、ちょっと違うことをやったりしましたが、今の状態ではそんなに悪くないです。ただ、レースになったら、また状況は変わると思うので…。
このタイヤで初めてのレースですし、どうなるか分からないという感じです。テストではロングランはやっていなくて、今朝初めてやりました。雨とか重なったりしたので、余りできている人はいないと思いますし、どのみちこの気温で走るのも初めてですし。でも、とりあえずポイントは獲りたいなと思っています。