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2016 SUPER FORMULA

Round1 Suzuka Circuit

  • Suzuka Circuit
  • 公式予選 4月23日(土) / 決勝レース 4月24日(日)  [43 Laps : 249.701 km]
    鈴鹿サーキット : 5.807 km

Qualifying

Result Review

No.16 山本尚貴(TEAM 無限)が昨年最終戦レース2に続き、PPを獲得!
2位は国本雄資。3位 関口、4位 バンドーンとルーキー2人が並ぶ。No.1 石浦はまさかのQ1敗退

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No.16 山本尚貴

薄曇りながら、汗ばむような温かなコンディションとなった3月23日(土)の三重県・鈴鹿サーキット。午後2時からは、ノックアウト予選が行われた。ヨコハマタイヤとなって初の予選はQ1からQ3まで波乱の展開。その中で、Q1からQ3まですべてトップタイムをマークし、昨年最終戦のレース2に続いて、今季開幕戦のPPを獲得したのは、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)だった。

2016-04-23
Q1 14:00〜14:26 天候:曇 コース:ドライ
Q2 14:40〜14:58 天候:曇 コース:ドライ
Q3 15:08〜15:15 天候:曇 コース:ドライ

Q1で石浦宏明と中嶋大祐がまさかの敗退

 午後2時ちょうど。気温24℃、路面温度31℃というコンディションの下、20分間のQ1が始まる。ピット出口がオープンされると、ほとんどのドライバーはユーズドタイヤでコースイン。その中で、何台かのクルマはこのQ1に2セットのニュータイヤを投入するプランで、最初からニュータイヤを装着してコースへと出た。その中で、序盤からNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)がS字でコースオフ。ロッテラーはその後、無事にコースに戻ったものの、これが波乱の幕開けとなった。

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 ユーズドタイヤの段階で、各ドライバーはマシンのセットアップを確認。その後、一旦ピットインして、ニュータイヤを装着するとタイムアタックへ向かう時を待った。そして、残り時間が7分を切ったあたりから、No.11 伊沢拓也(REAL RACING)、No.10 塚越広大(REAL RACING)を先頭に続々とコースイン。残り5分を切ったところでNo.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)が最後にピットを後にした。ところが、残り2分を切って、各ドライバーがアタックラップに入ったところで、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がダンロップの立ち上がりでバランスを崩し、そのままスライド。コース上にストップしてしまったため、セッションは赤旗中断となってしまう。このマシンの回収が終わり、セッションが残り時間3分ということで再開されたのは午後2時23分。ここからは、山本、塚越、伊沢を先頭に残る18台が続々コースイン。この中で、No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がピットロード上でエンジンストールし、ヒヤっとする場面もあったが、その後コースへと入って行った。ここでトップタイムをマークしたのは、山本。これにNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、No.34 小暮卓史(DRAGO CORSE)、No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)、No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)、塚越、No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)、ロッテラー、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、伊沢、No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)、No.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)と続いた。
 しかし、この後、再び波乱が起こる。Q1最後のアタックで、6番目にコースへと入ったNo.4 ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)がスプーンでコースアウト。当該区間で黄旗が提示される。ブラーは間もなくコースに戻ったが、黄旗中にその場を通りかかったのが、石浦と大祐。その2人は、ベストタイムを抹消されることになり、Q1敗退となってしまった。代わって、繰り上がったのが、関口とNo.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)。テストから好調だった石浦と大祐にとっては、あまりにもツイていない予選となってしまった。

Q2では中嶋一貴のマシンがストップし再度赤旗に

 Q1の順位確定まで検証時間があったため、7分間のQ2が始まったのは、当初の予定から10分遅れの午後2時40分。このセッションでは、開始と同時に、各ドライバーがニュータイヤを装着してコースへと入る。アウトラップ、ウォームアップラップ経て、セッションの残り時間が3分となったあたりから、いよいよ各ドライバーたちがアタックへ。まず最初にアタックに入ったバンドーンが、1分38秒438をマーク。続いて、山本が1分38秒187、可夢偉が1分38秒329、国本が1分38秒427とバンドーンのタイムを上回ってくる。しかし、ここでQ1と同様、セッションは赤旗によって中断される。これは、一貴がスプーンコーナー1つ目の進入でバランスを崩し、アウト側の縁石に乗ってスピン、ストップしてしまったため。一貴は自力でピットに戻ることができず、Q2での敗退が決定した。
 マシンの回収が終わり、残り時間3分というところでセッションが再開されたのは、午後2時55分。すでにタイムを刻んでいた、山本と国本はピットで待機。可夢偉もアウトラップを走っただけで、ピットに戻る。だが、まだタイムを刻んでいなかったドライバーたちは、ここから猛プッシュ。1周のみのアタックを行ったが、すでにタイムを出していた4選手を上回るドライバーはなく、5番手以下の順位が目まぐるしく入れ替わった。結局、最後の最後に自己ベストを刻んだ小暮が5番手、関口が6番手、塚越が7番手、野尻が8番手。ここまでがQ3に駒を進めた。これに対して、ほんのわずかの差でQ2敗退となったのが、ロッテラー、ロシター、伊沢、バゲット、カーティケヤンだった。

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No.2 国本雄資

山本尚貴が1分37秒459で意地のPP獲得

 そして、10分間のインターバルを経て、いよいよ上位グリッドを決定する7分間のQ3が始まったのは、午後3時08分。Q2同様、このセッションでは各ドライバーが最初からニュータイヤを装着してコースイン。タイムアタックへと向かう。最初にアタックに入った塚越は、1分38秒367。だが、続いてアタックした関口が1分37秒952と1分37秒台に飛び込んでくる。間もなく、これをわずかにコンマ1秒余り上回ってきたのが、国本。続いてアタックした可夢偉は、デグナーコーナーでミスがあり、タイムを伸ばせず。さらに、バンドーンも1分37秒962、野尻も1分37秒964をマークしたが、国本、関口には届かなかった。だが、最後の最後にコースインした山本が魅せた。山本はそれまでトップだった国本のタイムをコンマ4秒近くも上回る1分37秒459を叩き出すと、再び鈴鹿サーキットでのPPをもぎ取った。金曜日の占有走行では、トラブルのために満足に走れず。予選に先立つフリー走行でもタイムが伸びなかったものの、そこから大きく巻き返した意地のPPだった。

 明日の決勝レースでは、山本がこのまま逃げ切るのか。あるいは国本が初優勝に向けて爆走するのか。セカンドロウに並んだルーキーの2人が、シンデレラボーイとなるのか。はたまた予選で後方に沈んだチャンピオン経験者たちが、戦略を駆使して巻き返してくるのか。非常に面白い展開となりそうだ。

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No.20 関口雄飛

 

記者会見

もっと感謝すべく明日は一番先にゴールして帰ってきたい

ポールポジション
No.16 山本 尚貴(TEAM 無限)

photo 昨日のフリー走行からあまり調子は良くなくて、正直ポールポジションを狙える位置には全然届かないなと思っていました。ポールポジションを獲れるという手応えを感じたのは、Q1の最後、2セット目のタイヤを入れたときです。それまではタイムが出せるポテンシャルでもなかったし、自分でも苦労していました。Q1の2セット目から急に調子が良くなり、詰めの作業と岡山のテストでやってきたことをシミュレーションどおりやった結果です。昨日はトラブルもありましたが、夜遅くまでエンジニアやメカニック、ホンダの関係者みなさんが一生懸命がんばってくれたおかげでこうしてポールポジションを獲ることができたので、みなさんに感謝していますし、もっと感謝すべく明日は一番先にゴールして帰ってきたいと思います。
今回はQ1の途中まではうまく行きませんでしたが、セットを変えて、ニュータイヤを履いてからクルマの手応えががらりと変わったので、これだと行ける、という感じになりました。そこからはいつもの予選のポールポジションを獲るための自分の持っていき方にギリギリ間に合ったというか、そのレールに乗れることができたという感じでした。レールに乗ってからは(ポールポジションに向けて)突き進むだけでしたね。
ポールを獲るためにやってきたので、正直すごく悔しい

予選2位
No.2 国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)

photo 予選はすごく荒れた展開になり、いつ自分がノックアウトされてもおかしくないような状況で走っていました。昨日の専有走行、朝のフリー走行ではクルマにトラブルを抱えていたので正直不安は部分があったのですが、予選に行くからには気持ちよく走りたいと思ったし、そのためにチームもがんばってくれて、なんとか2番手を獲ることができました。でもポールポジションを獲るためにやってきたので、(2番手は)正直すごく悔しいです。でも明日があるので、勝てるようにしっかり考えてレースに挑みたいです。
Q2の赤旗前にキチンとアタックできて、これ以上タイムが出ないと思っていました。なので赤旗になった後は走りませんでした。以前、同じような状況のとき(2014年、第6戦SUGOのQ2時)に出なかったんですが、そしたらホンダの何台かがタイムを出してQ2を落ちたことがあったんです。今回もほぼみんなが出ていったので、ヤバいかなと思ったのですが、でもあれ以上のタイムは出ないと信じて、Q3に向けてどうやってクルマを良くするかを冷静になって考えたのが良かったと思います。実際にタイムを上げることもできましたし。
17位からのスタートだったので、もう大満足

予選3位
No.20 関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

photo 昨日の練習では1.7秒、今朝のフリー走行では1.8秒トップから遅れ、17位からのスタートだったのですが、昨日の夜、チームの人たちが頑張ってくれて、遅くまで作業をやってくれました。ただ、クルマはあまり良くならなかったですね(苦笑)。でも午前中のフリー走行から予選に向けてかなり進歩したのはチームのおかげです。1.8秒落ちからここまでこれたので、すごい仕事をしてくれたという感謝の気持ちです。あとは、Q1で15位になってしまったのですが(他車の)ペナルティなどもあって、すごい生命力を発揮(13番手でQ2進出)して、ギリギリ生き残ることができました。Q2では周りがミスやスピン、アタックのタイミングが合わず赤旗になったりしている中で残って、最後のQ3で3番手という順位になりました。スタートの順位から考えたら、もう大満足。チームに感謝しています。
F3の時はスタートが苦手だったのですが、スーパーフォーミュラではなぜかすごくよくて、スタート練習でもうまくいってるし、今のところ(自分に)合っているようなので、明日は1コーナーで1番を獲って、あとは鬼ブロックでなんとか押さえたいです(笑)。