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2016 SUPER FORMULA

Round2 Okayama International Circuit

Qualifying

Result Review

No.1 石浦宏明が岡山で2年連続のポール獲得!
2位No.19オリベイラにNo.10塚越、No.11伊沢が続く

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No.1 石浦宏明

真夏の暑さから一転、曇り空で肌寒さも感じる一日となった5月28日(土)。朝から多くの熱心なファンが足を運んだ岡山国際サーキットでは、最初から最後までスリル溢れるノックアウト予選が行われた。この予選でPPを獲得したのは、No.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)。2番手にNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、3番手にはNo.10 塚越広大(REAL RACING)と続いた。

2016-05-28
Q1 14:10〜14:30 天候:曇 コース:ドライ
Q2 14:40〜14:47 天候:曇 コース:ドライ
Q3 14:57〜15:04 天候:曇 コース:ドライ

Q1で小暮、バンドーン、可夢偉が敗退

 低気圧が近づいている影響もあり、朝から雲に覆われた岡山の空。前日までの暑さから一転、予選日は涼しいようなコンディションとなった。気温22℃、路面温度26℃というコンディションの下、午後2時10分に20分間のQ1セッションが始まった。

 午前の練習走行でニュータイヤを使用せず、4セットを残していた石浦、No.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)らは、セッション開始からニュータイヤでコースイン。その他のドライバーたちは、まずユーズドタイヤでマシンバランスを確認していく。その中で、走り始めから好タイムをマークしたのは、No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)ら。だが、その後セッションが進むにつれて、ニュータイヤを履いた国本、大祐、バゲットらがポジションを上げてきた。同じくニュータイヤだった石浦は、ここではマシンバランスが今ひとつだった上、最終コーナーでトラフィックに引っ掛かり失速。タイムを刻めないまま、一旦ピットへと戻る。その他のドライバーたちも最初の確認やアタックを終えると、ピットに戻った。各自セットアップの微調整を行うと、セッションが残り8分を切ったあたりから、ニュータイヤを装着してコースイン。いよいよタイムアタック合戦が始まった。
 ここで、まず1分14秒台に入れてきたのは、オリベイラ。続いて、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.11 伊沢拓也(REAL RACING)、No.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO Team LeMans)、バゲット、石浦、大祐が14秒台へと突入。目まぐるしくポジションが入れ替わって行く。チェッカー目前には、山本が1分14秒666、伊沢が1分14秒527とさらにトップタイムを更新。だが、チェッカーと同時に、伊沢のタイムをコンマ5秒近く上回ってきたのは、昨年も岡山でPPを奪っている石浦だった。また、チームメイトの国本も最後にタイムを上げて、伊沢に次ぐ3番手に滑り込む。以下、塚越、大祐、オリベイラ、バゲット、山本、No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)と続く。これに対して、Q1敗退となったのは、No.4 ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)、No.34 小暮卓史(DRAGO CORSE)、ギヤボックスに問題を抱えたNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、朝のフリー走行でクラッシュを喫しているNo.8 小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)、No.18 中山雄一(KCMG)だった。

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No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

石浦がQ1に続きQ2もトップに。TOM’Sの2台はQ2で脱落

 10分間のインターバルを経て、14台から8台に絞られるQ2が始まったのは、午後2時40分。このセッションでは、開始3分前から、多くのクルマがピットロードに並ぶ。路面温度が低い影響か、夏場よりもタイヤの温まりに時間が掛かるということで、どのドライバーも1周でも多く走りたいと考えていたからだ。そして、ピット出口がオープンされると、石浦を先頭に、塚越、伊沢、国本、カーティケヤン、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)、野尻、一貴といった順でコースイン。各ドライバーともに、アウトラップを含めて4周タイヤを温めてから、タイムアタックへと入った。
 ここでまず1分14秒345を刻んでトップに立ったのは、石浦。続いてアタックした伊沢、国本は、100分の数秒台のタイムの違いでこれに続いたが、石浦を上回ることはできない。だが、続いてアタックしたバゲットが1分14秒277でトップに浮上。さらに、オリベイラがタイムを更新し、1分14秒175でトップに立った。続いてアタックした大祐と塚越は、これにはわずかに届かず。だが、石浦はさらにタイムを伸ばし、1分13秒897と13秒台に突入し、Q1に続いてトップに立つ。伊沢も、約コンマ1秒の差でこれに続き、2番手につけた。その他のドライバーの何人かも、チェッカーと同時にタイムアップ。その結果、石浦、伊沢に、オリベイラ、関口、塚越、野尻、山本、国本が続いた。一方、わずかに届かずQ3進出を逃したのは、一貴、大祐、バゲット、ロッテラー、No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)、アタック中の1コーナーでオーバーランを喫したカーティケヤンだった。

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No.10 塚越広大

Q3も石浦がトップタイムで2年連続のPP獲得

 さらに10分間のインターバルを経て、いよいよPPを決定するQ3が始まったのは、午後2時57分。このセッションも、Q2と同様、開始前からほぼ全車がピットロードに整列。ピットロード出口がオープンされたと同時に、石浦、山本、国本、塚越、伊沢、関口、野尻という順でコースへと入って行く。そこから少し離れる形で、オリベイラが最後にコースへと入った。このアウトラップで石浦を抜いてトップバッターでアタックに向かったのは山本。山本は計測4周目に1分14秒027をマークして、暫定トップに立つ。これをかわして、まず13秒台に突入してきたのは、伊沢。野尻も、約100分の2秒差でこれに続く。しかし、それを上回ってきたのが、他のドライバーよりも1周遅く、計測5周目にタイムを刻んだ石浦。石浦は、1分13秒620を叩き出し、伊沢をコンマ3秒ほど上回った。さらに、塚越が伊沢のタイムを100分の2秒上回り、チェッカーと同時にオリベイラもタイムアップ。塚越のタイムを100分の5秒ほど上回って、2番手に滑り込んできた。その結果、石浦は、昨年に続き岡山国際サーキットでのPPを獲得。以下、オリベイラ、塚越、伊沢。さらには、野尻、山本と続き、国本が7番手、関口が8番手という結果になっている。

 なお予選セッション終了後、黄旗区間の走行があった周にベストタイムをマークしたとして、小暮はベストタイム末梢。セカンドベストタイムが採用されたことで、最後尾にドロップ。ブラーもピットロードの速度違反を繰り返したことから、明日の決勝では3グリッド降格のペナルティーが科せられることとなった。

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記者会見

開幕で悔しい思いをしたので、今回はすごくうれしい

ポールポジション
No.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)

photo ヨコハマタイヤになってから、結構調子がいいのか悪いのか、セッションによってはいい順位だったり、次のセッションでは悪くなったりとそのへんの見極めが難しく、コンディションによってもラップタイムが突然良くなったり悪くなったりというのがありました。昨日(専有走行)はタイヤも調子も良かったのですが、そのままの状態で今朝(フリー走行)走るとあまり良くなかったんです。なのでニュータイヤを使わずにクルマのセットに集中し、最後までセット変更をやりました。(予選に向けて)前回の鈴鹿のQ1では不運な黄旗でタイム抹消があったので、今回はそういうことがないようにニュータイヤは予選に取っておきたいと思い、Q1で2セットを使いました。ただ、Q1では1セット目(のタイヤ)が不発で、全然グリップ感がありませんでした。ヤバいなと思ったんですがエンジニアがすぐに原因に気付いてくれて、アジャストしたら2セット目でとてつもなくタイムが上がりました。そこから行ける!という手応えができました。
Q2では(2番手以下との)タイム差が縮まったので、一瞬心配はしましたが、落ち着いてQ3に挑んだら、うまくいけたという感じです。開幕戦は結構悔しい思いをしたので、今回ポールポジションを獲れて自分としてはすごくうれしいです。
雨の影響ですが、朝のセッションのほうが降っていた感じがします。その時に山本選手が普通にタイムを出していたので、本当に路面が濡れなければ行けるなということがわかったので、予選中は別に影響はないかと思っていました。その一方で、(予選が)始まってみたら、みんなもタイムが全然遅かった。ちょっとしたコンディションの変化のせいか、秒単位でタイムが変わるという印象がありました。走って見なければまだわからない、というのが去年と違う印象ですね。鈴鹿では、前にクルマがいると、去年以上に近づきにくい状況になりやすいことがありました。なので、今回は一番前からスタートできるのでより有利かなと思います。
天気予報では明日の天気があまり良くないようですが、臨機応変に対応できれば問題ないかと。テストでも雨の中、いいタイムが出せて自信を持っているので、明日はいけるかなと思います。
誰よりもいいスタートを決めて、後ろを引き離したい

予選2位
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

photo 予選ではQ2に向けて1ヶ所変更したのですが、それがいい方向に進みました。今朝からそこそこのペースではあったのですが、開幕戦の鈴鹿から今ひとついい感じのタイヤが見つかっていなかったので、予選に向けてフリー走行との比較はあまりできないということはわかっていました。予選でニュータイヤを着けたところいい感じだったし、Q1、Q2と良くなっていきました。Q2ではミスもしたんですが、Q3ではいいラップを刻めました。とはいえ、(トップの)イシウラには届きませんでしたね。
明日は誰よりもいいスタートを決めて、後ろを引き離したいですね。天気が不安定になるようで雨になるかもしれないから、もしタイヤを換えるなら、そのタイミングは待ったほうがいいような気がします。天候によって戦略も変わるでしょうね。
ベストを尽くせばいい結果が出せる

予選3位
No.10 塚越広大(REAL RACING)

photo 開幕戦をいいところで終われたのでもう少し調子がいいかと思っていたのですが、昨日の専有走行では17番手くらいに終わり、ダメでした。逆に(チームメイトの)伊沢選手のほうが調子が良かったので、すごく悔しい思いをしました。(今年から担当エンジニアになった)田坂さんと色々と話をする中で、“こっちじゃないか”という方向に導いてくれたので、それを信じてセット変更したのが良かったと思います。タイヤの使い方が今みんなバラバラなので自分の順位がわかりませんでしたが、ニュータイヤを履いたときに上のポジションに行けたものの、Q1、Q2で4、5位となり、ちょっとずつ足りない感じでした。最後のQ3で少し変更したことと、少し雨が降ってきてそれがどこまで影響したかはわかりませんが、運よくアタックできて3位になったのかなと思います。
いいポジションを獲ることができたので、明日の決勝は大事に行きたいし、ベストを尽くせばいい結果が出せるのではないかと。安全運転でゴールまで行きたいと思います。