2016 SUPER FORMULA
Round6 SPORTSLAND SUGO
- SPORTSLAND SUGO
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公式予選9月24日(土) /
決勝レース9月25日(日)
スポーツランドSUGO : 3.704 km
Qualifying
No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が今季2度目のPPを獲得
全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦予選
No.20 関口雄飛
昨夜降り続いた雨が止み、爽やかな秋晴れの朝を迎えた9月24日(土)の宮城県スポーツランド菅生。しかし、昼頃からは空に雲がかかり始め、全日本スーパーフォーミュラ選手権の予選が開始される頃には、完全な曇り空となった。
Q1 13:00〜13:20 天候:晴れ コース:ドライ
Q2 13:30〜13:37 天候:晴れ コース:ドライ
Q3 13:47〜13:54 天候:晴れ コース:ドライ
今回は通常のノックアウト予選。Q1では19台から14台に絞り込まれる。気温25℃、路面温度29℃というコンディションの下、午後1時から、20分間のQ1セッションが始まったが、開始の7分も前から各車がピットロードに行列を作った。今回、午前中に行われたフリー走行の最後に、ニュータイヤを使用したチームは少数派。Q1でニュータイヤを2セット投入する予定にしていたチームが多いことから、いつも以上の行列となった。この中で、コースインする際にNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が、ファストレーンにいたNo.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)と軽く接触。後に審議にかけられることになるが、この時点では、普通にセッションがスタートして行った。
最初にコースに入ったのは、No.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)とNo.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。これに一貴、可夢偉、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)、No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)といった順で続き、間もなく全車がコースイン。まずは一貴が1分07秒290、石浦が1分07秒126、国本が1分07秒113、ロッテラーが1分07秒075とトップタイムを書き換えて行く。さらに、最初に1分06秒台に入ってきたのがバンドーン。オリベイラ、山本、No.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)、No.34 小暮卓史(DRAGO CORSE)、No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)らもそれに続き、各車が順調にタイムを上げてくる。一方、ここでミスが出たのは、現在ポイントリーダーの国本。国本は馬の背コーナーでコースオフ。エンジンが止まっていなかったため、コースには復帰できたが、上手くタイムを刻むことができなかった。その後、一貴、ロッテラーも自己ベストを更新。セッション前半を終えたところでのトップは、ユーズドタイヤでアタックしたロッテラー。これにニュータイヤ組のバンドーン、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、石浦、ユーズドタイヤの一貴、ニュータイヤのカーティケヤン、ロシター、ユーズドタイヤの小暮と続いていた。ここで各車はピットに戻り、2セット目のニュータイヤを装着。セッションの残り7分あたりから一斉にコースに向かう。ここで最初にコースに入ったのは、オリベイラ。これにNo.11 伊沢拓也(REAL RACING)、No.10 塚越広大(REAL RACING)、バンドーン、No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)、石浦、ロッテラーといった順でコースに向かう。ところが、ここでハプニングが発生。ファストレーンを走っていた可夢偉に、今度はピットアウトしてきた山本が衝突。可夢偉のクルマに乗り上げる形となった。その他の17台は次々にコースに入ってアタックを開始したが、可夢偉は山本のマシンと引き離されるまでに1分半ほどロスして、セッションの残り時間が5分半となったところでようやくコースイン。山本はフロントウィングにダメージがあったため、一旦ガレージに押し戻されてノーズを交換。残り3分というところでコースに入ったが、ステアリングが若干曲がっていたことと、タイヤのウォームアップ時間が足りないということで、アウトラップを走っただけでピットイン。そのまま予選を終えた。この接触に関しても、審議にかけられることになった。
その他のドライバーたちは、残り2分を切ったあたりからフルアタックを開始。まずはバンドーンが1分05秒739を叩き出す。これに続いてバゲットが1分06秒215、野尻が1分06秒293、一貴が1分06秒086、カーティケヤンが1分06秒269と、06秒台前半のタイムを刻むが、バンドーンには届かない。だが、その直後、関口が1分05秒586をマークし、トップタイムを書き換えた。さらに、チェッカーと同時に、小暮も05秒台に突入。その他には、05秒台のドライバーはおらず、Q1では関口がトップ、バンドーン、小暮と続き、4番手には今週好調を維持しているNo.18 中山雄一(KCMG)が飛び込んできた。以下、一貴、No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、オリベイラ、野尻、バゲットと続いた。一方、ここで敗退となったのは、可夢偉、No.4 ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)、国本、伊沢、そしてアタックを行っていない山本だった。
No.37 中嶋一貴
10分間のインターバルを経て、14台から8台に絞られるQ2が始まったのは、午後1時30分。この時も、セッション開始の4分前から石浦を先頭に、オリベイラ、バンドーン、ロッテラー、関口、一貴といった順番で行列ができた。ピット出口がオープンになると、各車コースイン。アウトラップを含めて3周タイヤを温め、セッション残り2分ぐらいから、フルアタックへと入った。ここでまず1分05秒台に飛び込んできたのは、オリベイラ。そのタイムは1分05秒692だった。ロッテラーも05秒台に突入するが、オリベイラには届かず。だが、間もなくこれを上回ったのが、一貴。一貴は1分05秒546を叩き出す。さらに、石浦、野尻、関口らも05秒台に突入。チェッカーと同時に、ロシター、中山、大祐らも05秒台に突入したが、誰も一貴を上回ることはできず。Q2では一貴がトップ、関口、オリベイラ、中山、野尻、大祐、バンドーン、ロシターと続く。Q2突破できるかどうかというポーターライン上は、極めてわずかなタイム差。ロッテラーはロシターと100分の1秒差で9番手、石浦はロシターと100分の2秒余りの差で10番手と、涙を飲んだ。また、バゲット、塚越、小暮、カーティケヤンもここで敗退となっている。
No.40 野尻智紀
そして、いよいよトップ8グリッドを決めるQ3が始まったのは、午後1時47分。この時も、セッション開始前から、オリベイラ、関口、バンドーン、野尻、ロシターがピットロードに並ぶ。コースがオープンされると、この5人がすぐコースへ。さらに中山もこれに続いてすぐコースに入った。これに対して、一貴、大祐は少し間をおいてからコースイン。各ドライバー、タイヤを温めると、セッションの残り時間が2分半となったあたりからアタックに入った。真っ先にアタックに入ったオリベイラは1分05秒732。しかし、間もなく1分05秒598をマークしたバンドーンがこれを上回る。さらに、野尻がバンドーンのタイムを100分の9秒上回る1分05秒506をマーク。大祐が野尻とバンドーンの間に割り込む1分05秒544をマークした。そして、チェッカー目前にトップタイムを叩き出したのが関口。朝のフリー走行でニュータイヤを4セットともスクラブしていた関口は、予選をすべてスクラブタイヤでアタックしたが、最後は1分05秒398を叩き出した。これに続いたのは、一貴。全くのニュータイヤでアタックした一貴は、関口に対して約100分の2秒及ばず。1分05秒416で2番手となっている。以下、野尻、大祐、バンドーン。オリベイラはフルアタック中にラインが膨らむミスを犯したということで、6番手。これに中山、ロシターが続く結果となった。
しかし、予選後、Q1の接触の件で審議にかけられていた一貴は、1グリッド降格のペナルティー。関口のPPは変わらないが、野尻が2番手グリッドに繰り上がり、一貴は3番手グリッドに後退することになった。また、同様に審議にかけられていた山本には、5グリッド降格のペナルティーが課せられている。
オーバーテイクが難しいと言われている菅生では、スタートが重要なポイントとなるが、明日の決勝スタートでは、誰がポジションを上手く上げるのか、あるいは守るのか。まずはその点に注目していただきたい。
No.20 関口雄飛
記者会見
No.1 中嶋一貴 / No.20 関口雄飛 / No.40 野尻智紀
- 共有できるデータロガーで、オリベイラ選手から勉強させてもらった
ポールポジション
昨日の専有走行から調子が良かったのですが、今朝のフリー走行ではチームメイトの(ジョアオ・パオロ・デ・)オリベイラ選手が同じタイヤの状況の中で0.4~0.5秒速く、切磋琢磨する状態でした。チームでは基本的にエンジニアがセッティングを決めているんですが、エンジニア同士がデータを出し合っているので、データを共有することができるんです。ドライバーもお互いのデータを見ることができるので、昨日の専有走行では、僕がオリベイラ選手よりも0.4~0.5秒ほど同じセットで速かったので、勉強させてあげたら、(朝のフリー走行で)彼が速くなって…。おっ、さすがだなと。なので、今度は僕が勉強させてもらい、今回の予選で走りに反映することができました。
No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
SUGOは(ツインリンク)もてぎと同じでなかなか抜きにくいサーキット。スタートと1周目が勝敗の8~9割をかなり占めると思うので、レースでは(中嶋)一貴選手がすごくスタートがいいので、(自身も)がんばって普通にスタートを切って、並ばれながら(1コーナーで)アウト側から僕が被せ、1位で立ち上がるというシミュレーションをしています。- チャンピオンシップを考え、ターニングポイントにしたい
予選2位
昨日から調子は悪くなかったですね。今朝のフリー走行は…。あんまり覚えてはいませんが、手応えとしては悪くなかったですね。ただ全体的にうまくまとめられない状態がずっと続き、Q1もそんな感じでした。Q2でトラフィックもなく非常にいいアタックができたので、Q3には非常に自信をもっていきました。(関口)雄飛もずっと速かったので、すべて出し切らないと(自身の)ポール(ポジション)は獲れないかなとは思っていましたが、あとちょっとが足りなかったですね。トラフィックもあったようななかったような…。まぁでもフロントローなので、自分が思っていたポジションでレースはスタートができます。
No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)
昨日から、雄飛が誰よりも0.5秒くらいずっと速いので、(金曜の)ブリーフィングで「明日(の予選)は2番手狙いだな」なんて言ってたんですが、その通りになっちゃいました。でもスタートで前に出られるチャンスもあると思います。去年はスタートで前に出たものの、その後は後ろから追い上げられて…。チャンピオンシップを考えても(去年は)イタいレースになったので、今年はいい意味でターニングポイントになるようなレースにしたいと思います。- セットを少しずつ調整し、なんとか0.1秒差まで縮めた
予選3位
昨日の走行から、そして今朝のフリーでも、各チーム、各車がどういうタイヤを使っているかわからないという状況の中、セッションを進めなきゃいけなかったので、僕たちが果たしてどの位置にいるのかが正直わからない状態でした。周りも同じだと思うのですが、現状のまま、セットアップに近い状態で臨めばいいのか、大きく変えなきゃいけないのか、その辺の判断が少し難しかったです。結果、0.1秒、100分の5秒でもタイムを削っていこうという考えのもと、少しずつアジャストし、最後なんとか0.1秒差まで縮めることができたという感じです。
No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝は、スタートもすごく大事ですし、最近、このシリーズが接戦になっているので、運みたいなものもすごく必要になってくると思っているし、ここではその運が今まで以上に必要で、すべてが揃わないと勝てないと思うので、全てが僕の方に向くようにお願いしながら今日は寝ます。