2017 SUPER FORMULA
Round5 Autopolis
- Autopolis
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公式予選 9月9日(土) /
決勝レース 9月10日(日)
オートポリス : 4.674 km
Preview
番狂わせも期待される2年ぶりの開催は、初めてのヨコハマタイヤと2スペック制
第5戦 オートポリス・プレビュー
ピエール・ガスリーの初優勝で幕を閉じた全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦 ツインリンクもてぎ。それから3週間のインターバルを挟んで、今週末には大分県 オートポリスでシリーズ第5戦が開催される。昨年は、震災の影響でやむなくキャンセルされたが、今年は2年ぶりに火花散る熱戦が帰ってくることとなった。使用するタイヤがヨコハマタイヤになってからは初開催。しかも、今回はオートポリスとしては初めて2スペックのタイヤが使用される。合同テストも行われていないことから、もてぎ同様、不確定要素が満載。誰が勝つか分からないという部分でも興味をそそる。また、九州や中国地方のファンの方々にとっては、久々に国内トップフォーミュラならではの迫力あるスピードを体感するチャンスとなるはずだ。
実は、このオートポリスでは、今年各チームが持ち回りで担当する開発車によるエンジンテストがすでに行われ、チーム インパルとチーム・ムゲンが参加。同時に、横浜ゴムが前回のツインリンクもてぎに持ち込んだ、新しいソフトタイヤの最終確認テストも実施している。その分、この2チームには多少オートポリスでの経験はある。というものの、開発テストはあくまでも“開発”がメイン。チームがセットアップに費やす時間は余りなく、各ドライバーの走行時間が限られる。そのため、このテストが大きなアドバンテージになるとは言い切れず、今回もレースウィークの金曜日午後に行われる1時間の専有走行がクルマの状況を確認する上で重要となってくるはずだ。震災によってダメージを受けたコースは路面が張り替えられており、以前よりはスムーズになったというものの、持ち込んだセットアップが正解なのかどうか。もてぎ大会から持ち越したユーズドのソフトタイヤでの予選シミュレーションタイムはどれぐらいなのか。グリップの持ち具合は何周ぐらいなのか。また、オートポリス未体験のドライバーにとっては、ある程度の慣熟も必要ということで、チームにとってはアッという間のセッションになるだろう。それは、土曜日朝のフリー走行も同様。午後からの予選に向けて、さらにセットアップを煮詰めて行かなければならない。
No.2 石浦宏明
P.MU / CERUMO · INGING
No.16 山本尚貴
TEAM MUGEN
そして、迎える予選は、今回もノックアウト方式。オートポリス戦に供給される新品のタイヤは、ソフト2セット、ミディアム2セットとなっているが、Q1ではミディアムタイヤの使用が義務付けられることになった。そのため、続くQ2からは、全車がソフトを使用することになるが、従来のレコードタイム更新はあるのか気になるところだ。また、特にQ1、Q2では、コース上でトラフィックが発生する可能性が高いため、ピットアウトするタイミングやアウトラップ&ウォームアップラップでの位置取りやタイヤを温めるペースなども通好みな見所。ちょっとしたトラフィックがアタックタイムに100分の1秒、1000分の1秒という影響を及ぼし、それが予選結果を大きく左右することもあるので、熱心なファンの方にはそうした部分にも注意しながら見ていただきたい。また、オートポリスはコーナーが連続するテクニカルコースということで、ドライバーのほんの些細なミスが大きく順位に関わってくる。その分、各ドライバーの1周に賭ける気合いが走りからも伝わってくるはずだ。その中で、誰が2年ぶりのオートポリスでPPを獲得するのか。どのチームも、多くのデータを持っていないだけに、番狂わせも期待される。
No.7 フェリックス・ローゼンクヴィスト
SUNOCO TEAM LEMANS
No.15 ピエール・ガスリー
TEAM MUGEN
そして、決勝レースだが、まず注目はスタート。1コーナーまでに3ワイドも可能なオートポリスでは、出足がひとつのポイントだ。また、オーバーテイクも可能なコースということで、レース中にも最終コーナーから1コーナーにかけて、また第2ヘアピンの飛び込みなどで、激しい攻防が見られるはず。今回はタイヤが2スペックということもあり、前戦 もてぎと同様、その時装着しているタイヤ次第で順位の入れ代わりも頻繁に起きることが期待されている。過去の戦績から見ると、オートポリスを得意としているのは、セルモ インギングの国本雄資&石浦宏明、チーム トムスのアンドレ・ロッテラー&中嶋一貴、チーム・ムゲンの山本尚貴、リアル レーシングの塚越広大ら。中でも、ランキングでトップから少し遅れている国本や一貴、山本にとってはここが踏ん張りどころ。また、前回のもてぎで2ピット作戦を敢行した塚越が、今回はどんな作戦で来るのかも興味深いポイントとなる。予選のポジション次第では、2ピット作戦で表彰台あるいは優勝を狙える可能性があるからだ。一方、このところ活躍が著しいチーム ルマンのフェリックス・ローゼンクヴィストやガスリー、山下健太らルーキーたちの活きな走りにも注目していただきたい。
No.10 塚越広大
REAL RACING
No.3 山下健太
KONDO RACING