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2011 Formula NIPPON

Round2AUTOPOLIS

  • 公式予選
    決  勝
  • :2011年6月4日(土)
    :2011年6月5日(日)
  • オートポリス:4.674 km
    決勝レース:54 Laps [252.396 km]

Race

予選13位からの大逆転劇!
中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が初勝利を奪い取る!!
大嶋和也、塚越広大とフレッシュな表彰台に。タイヤ交換が明暗を分かつ

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No.37 中嶋一貴

6月5日(日)、オートポリス(大分県)で2011年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の決勝レースが行われた。難しい路面状況の中、的確な読みを見せて自身初の優勝を飾ったのは、No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)。No.7 大嶋和也(Team LeMans)が今季初表彰台となる2位。ポールポジションのNo.41 塚越広大(DOCOMO DANDELION RACING)が3位となった。

2011-06-05 14:30-16:02 天候:曇り コース:ドライ 気温:17度 路面温度:20度

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スタート直後に巻き起こったタイヤ交換合戦

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 昨夜おそくから雨となった大分県・阿蘇地区。朝のフリー走行は、ヘビーレインの中で行なわれた。その後、天候は回復方向に。ダミーグリッド上では、雨がパラつく場面もあったが、決勝のフォーメーションラップがスタートした午後2時30分の時点では、完全に雨が上がり、路面も乾いて行く方向となった。ただし、この段階では全ドライバーがレインタイヤを装着。1周への隊列走行へと向かう。
 決勝スタートが切られると、いい動き出しを見せたのは、予選2番手のNo.7 大嶋和也(Team LeMans)と予選3番手のNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)。しかし、1コーナーで塚越と大嶋の間に小暮が割り込む形となったことで、アウト側の2台は若干失速し、最もイン側にいたNo.41 塚越広大(DOCOMO DANDELION RACING)がトップを守った。
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No.7 大嶋和也
 そこから目まぐるしくレースは動く。わずか1周を終えたところで、大嶋とNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、No.33 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)、No.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)がピットイン。タイヤをスリックに交換してコースに戻る。その翌周にはNo.8 石浦宏明(Team KYGNUS SUNOCO)とNo.36 井口卓人(PETRONAS TEAM TOM’S)、No.3 アンドレア・カルダレッリ(KONDO RACING)、さらに3周を終えたところで塚越とNo.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)、No.18 アレクサンドレ・インペラトーリ(SGC by KCMG)、No.10 小林崇志(HP REAL RACING)がそれぞれピットイン。やはりタイヤをスリックに交換してコースに戻った。この同じ周の第2ヘアピンでは、この時点でトップに立っていた小暮がスピン。エンジンを止め、ここでリタイヤする波乱の展開となった。
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No.41 塚越広大
 その後、全車がスリックに履き替えたところでトップに立ったのは、大嶋。これに中嶋、石浦、オリベイラ、中嶋大祐が続く。その後方では、井口と塚越がデッドヒート。7周目の1コーナーで井口に並びかける。この時、井口の左フロントが塚越の右リヤに接触。井口はサスペンションにダメージを負い、ピットインを余儀なくされている。また、この2台のバトルの目前で、中嶋大祐が1コーナーでコースアウト。ここでリタイヤすることとなった。さらに、この時点で3番手を走行していた石浦が、10周目あたりから、次々にポジションダウン。雨用のセットアップで走っていた石浦は、路面が乾くとまったくペースを上げられなかった。
 さらに、レースが動いたのは、スタートから20周目。この時点で3番手を走っていたオリベイラと8番手を走っていたカルダレッリがピットインし、給油を行なった。また24周を終えたところでは、その時点で6番手を走っていたNo.2 平手晃平(TEAM IMPUL)も給油のためにピットインする。

燃費走行&バトル!大嶋と一貴のハイレベルな戦い

 ところが、そこからはレースが進んでも、どの陣営も全く動きを見せない。燃費的に厳しいのではないかと言われていたが、実はほとんどのチームが無給油の可能性に賭けていたのだ。そのため、中盤以降は、すべてがコース上での勝負となった。中でも白熱したのは、トップ争いの大嶋と中嶋、4番手争いの山本とオリベイラのバトルだった。
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 一時4秒あまりの差があったトップ争いは、大嶋のタイヤが次第に厳しくなってきたこともあり、33周を終えたところでは1秒を切る接近戦に。そこから中嶋がジワジワと大嶋を追い詰め、42周目の1コーナーでついに逆転。中嶋がトップを奪う。
 一方、4番手争いは20周以上に渡り、テール・トゥ・ノーズ状態のまま続けられていたが、山本が必死のブロックを見せていた。しかし、次第にマシンバランスが悪化していた山本を、46周目の最終コーナーでオリベイラがロックオン。47周目の1コーナーでは、遂にオリベイラがイン側から前に出た。さらに最終盤になって白熱したのは3位争い。中嶋にかわされたあと、ペースが落ちた大嶋に、ジワジワと差を詰めてきた塚越が迫る。残り5周を切ってからは、こちらもテール・トゥ・ノーズ状態となったが、お互いにオーバーテイクボタンを使い合う攻防の中、大嶋が最後までポジションを守り切った。
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 54周のレースを終えて最初にチェッカーを受けたのは、中嶋一貴。参戦2戦目にして嬉しい初優勝を果たした。2位に大嶋、3位に塚越が入賞した。以下、オリベイラ、山本、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.18 インペラトーリ、平手までが入賞。連続表彰台獲得の中嶋一貴は、シリーズランキングでもトップに立った。
 フレッシュな顔ぶれが活躍する今シーズン。次戦、富士スピードウェイ(静岡県/7月16、17日)では、どんな結果が待っているのか? 今から楽しみだ。

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2位 No.7 大嶋和也 ・ 優勝 No.37 中嶋一貴/舘 信秀監督 ・ 3位 No.41 塚越広大

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第2戦 決勝レースダイジェスト [VIDEO LIBRARY]

記者会見

しっかりとゴールまでマシンを運ぶことができた
優勝
No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
(予選が)13番手という悪い位置からのスタートだったので、まずウォームアップでドライを想定した状態でやりたかったんですが、ウェットの中でもペースやよくバランスは良かったので、ただレースを考えてもドライでやりたいと思っていました。
 無給油でいくことは、トヨタユーザーでは可能性があるのではないかということだったし、(予選13位の自分が)それを実現しなければいけない状態だったので、それを狙いました。1周目でピットインしたのも、決め打ちでしたが、すべてが狙ったとおりに行きましたね。このサーキットはオーバーテイクが非常に難しいと思っていたので、途中大嶋選手の後ろにずっと付いていましたが、僕のほうがタイヤにやさしいと信じ、後ろでガマンしてガマンしてガマンして、燃料を気にしつつ、タイヤもマネージしつつ、(大嶋に)近づいてきたという感じでした。思った以上に大嶋選手もタイヤがきつかったと思うんで、そこをうまく突くことができました。そこからは周回遅れにも引っかかったりしましたが、しっかりとゴールまでマシンを運ぶことができた、というのが今日のレースですね。
(5年ぶりの勝利に対し)大嶋選手を抜いた時点でおそらく勝てるチャンスがくるだろうと思っていたので、心の準備をしてました。予選は別として、すべてがうまくカチッとはまるレースはここ何年もしていなかったので、それができたという達成感はありました。F1でセバスチャン(・ベッテル)がこうやって(一番、と指を示す)いるのが、“ウザい”って言われてますけど、あの気持ちもわかるな、と。試してみてそう思いました(笑)。
僕ががんばっている間も、後ろは余裕があったみたい
2位
No.7 大嶋和也(Team LeMans)
8分間のスタート前チェックのときにスリックタイヤで走りました。フォーメーションのときに結構路面が乾いているのがわかったので、最終コーナーを走っているときから、ピットに「1周目で入るから(スリックタイヤを)用意をしておいて」という感じでした。クルマは決勝のセッティングがちょっと煮詰めきれてなくって、オーバーステアも出るし、アンダーステアも出るし、と必死に中嶋選手に追いつかれないようにとがんばって走っていたんですけど、僕ががんばっている間も、後ろ(の中嶋)は余裕があったみたいで・・・。悔しいですが、ほとんどクルマもタイミングもよくなってきているので、次にがんばります。
常に予選で上位にいれば、チャンスはまた来ると思う
3位
No.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
朝、結構雨が降る中でも、調子が良かったですが、決勝は路面がどうなるかわからないので、レインでスタートして様子を見ながらいこうと思いました。スタートはちょっと落ち着いて行き過ぎてしまい、1コーナーで2台に抜かれてしまいましたが、ま、なんとかトップを守れたんです。そのあと、タイヤ交換してから、何台か抜きましたが、クルマの調子は良かったんで、3位という結果には満足していません。でも、常に予選で上位にいれば、チャンスはまた来ると思うので、いつもこういうレースができるよう、チーム一丸となってがんばります。
今日は中嶋君を褒め称えたいと思います
優勝チーム監督
舘 信秀監督(PETRONAS TEAM TOM'S)
こんなにうまく行ってもいいのかな、と思う今日一日でした。今日の優勝はひとえに中嶋(一貴)選手の走りにあると思います。(マシン、レースを)すべてマネージメントして、タイヤもマネージメントして、得た優勝だと思います。
ひとつ残念なのは、(36号車の)井口(卓人)選手がスタートで失敗しましてね。あとのレースを見ると、大変いい走りをしていたので、もし失敗してなければ、展開が変わって、ひょっとしたらここ(トップ3の記者会見)にいたかもしれませんね。今日は中嶋選手を褒め称えたいと思います。

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○決勝4、5位のドライバーのコメントは [Race Day Topics] をご覧ください。


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