No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
11月12日、富士スピードウェイで(静岡県)で“JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2011”の公式予選が開催され、No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)がポールポジションを獲得した。
多くのモータースポーツファンが来場した富士スプリントカップ2日目。メインイベントのひとつであるフォーミュラ・ニッポンの予選が行なわれた。今大会の予選は、シリーズ戦で行なわれているノックアウト方式ではなく、1台ずつがタイムアタックを行なうスーパーラップ方式。しかも、ラップタイムとストレートの最高速の順位をそれぞれポイント化、それを組み合わせてグリッドを決めるという変則スタイルとなっている。
この日の富士スピードウェイは、昨夜遅くまで降り続いた雨が止み、温かな陽射しが雲の切れ間から顔を出す。予選開始の午前10時15分時点での気温は16℃、路面温度は21℃。まだコース上のあちらこちらにうっすらと濡れている部分があったため、ウェット宣言(レインタイヤの使用許可)が出される。だが、実際にはスリックタイヤで走行するコンディション。当然、全車ともにスリックでアタックに入った。
No.37 中嶋一貴
トップバッターとして、コースに入ったのは、No.18 松田次生(SGC by KCMG)。松田がドライコンディションの中、ニュータイヤでのフルアタックをするのは、昨年のこの大会以来1年ぶり。しかし、さすが2年連続チャンピオンという走りで、松田は滑りやすいコンディションの中、いきなり1分26秒936というタイムを叩き出す。これに続いて走行した、No.62 嵯峨宏紀(Le Beausset Motorsport)、No.3 アンドレア・カルダレッリ(KONDO RACING)、No.10 小林崇志(HP REAL RACING)、No.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)、No.33 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)は、ラップタイムでは松田を上回ることができない。だが、こうしたドライバーの中には、ダウンフォースを大きく削っている者も。彼らは、最高速のポイントで松田を大きく上回ってきた。一方、ようやくラップタイムで松田を上回ったのは、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。しかも、伊沢は松田のタイムを約コンマ8秒と大きく更新。だが、トップスピードは伸びなかった。その後、No.2 平手晃平(TEAM IMPUL)、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、No.8 石浦宏明(Team KYGNUS SUNOCO)、No.7 大嶋和也(Team LeMans)、No.41 塚越 広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)はラップタイムで伊沢に及ばず。しかし、14番目に出走したデ・オリベイラは、伊沢のタイムを再び大幅に更新。トップスピードも伸ばしてきた。これで俄然注目されたのは、今季圧倒的な強さですべてのタイトルを総なめした、PETRONAS TEAM TOM’Sの2台。ところが、この2台は思うようにタイムを伸ばせない。先に走行したNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)は、ラップタイムでは石浦の後ろ。最後に走行したNo.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)も、中嶋一貴は上回ったが、7番手に留まった。しかし、トップスピードのポイントを加算すると、中嶋一貴が一気にポジションアップした。
No.8 石浦宏明
この結果、ポールポジションを獲得したのは、ラップタイム、スピードともに大きなポイントを稼いだデ・オリベイラ。これに続いたのは、中嶋一貴。この2人がフロントロウを分け合うのは、F3でチームメイトだった2005年以来となるが、決勝レースでも当時を思わせる激しいバトルが見られるはずだ。以下、3番手に石浦。さらに、スピードランキングでトップだった国本、伊沢、大嶋と続いた。今季チャンピオンを獲得したロッテラーは、7番手。明日のレースでは、ここからどのような追い上げを見せるのか、期待される。
No.1 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ