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2026年 第5戦決勝 これぞ最高峰レース 極上の激闘を福住仁嶺とROOKIE RACINGが制す!

2026.05.24

第5戦 決勝1位 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)

 
昼頃から太陽が顔を出し、爽やかな五月晴れとなった5月24日(日)の三重県・鈴鹿サーキット。午後2時45分からは、全日本スーパーフォーミュラ選手権・第5戦の決勝レースが行われた。ファイナルラップまで超接近戦のバトルが展開され、手に汗握る展開となったこのレースで、自身にとって3勝目、2020年に設立されたNTT docomo Business ROOKIEにチームとしての初優勝をもたらしたのは、PPスタートの福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)。後半に入って一時は福住をかわしたものの、再逆転を許した岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)が2位。岩佐を最後まで追い詰めた太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3位表彰台を獲得している。
 


 
午前中に行われたノックアウト予選の後、暫くして青空が広がった鈴鹿。だが、午前には吹いていなかった風が吹き始める。メインストレートはかなり強い向かい風が時折吹くようなコンディションとなった。気温が25℃、路面温度が40℃まで上昇する中、午後2時45分にフォーメーションラップがスタートする。24台のマシンが1周の隊列走行を終えて、正規グリッドに着くと、後方ではグリーンフラッグが振られ、シグナルオールレッドからブラックアウト。31周先のゴールを目指して、一斉にスタートが切られた。このスタートで好ダッシュを見せたのは、PPスタートの福住。2番手スタートの岩佐は福住を上回るような出足を見せたが、1コーナーで福住をとらえるところまでは行けなかった。これに3番スタートの牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、4番手スタートの野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)と続いたが、その野村に並びかけたのは5番手スタートの坪井翔(VANTELIN TAM TOM’S)。坪井は1〜2コーナーでアウトから野村を攻略。4番手に浮上している。その後方では9番手スタートの太田が好ダッシュを決めて、7番手に浮上。オープニングラップにはさらに小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)をかわし、同じ周のシケインでは太田が野村のインに入る。ここは野村がポジションを守ったが、太田は最終コーナーでも野村に並びかけようとした。しかし、太田は最終コーナーで左側のタイヤがグリーンに出てしまい、ハーフスピン気味になる。それでも太田は何とか堪えてコースに戻ったが、ここでの逆転はならなかった。
 

 
また、その後方では、シケインでアクシデントが発生。小出峻(ThreeBond Racing)が1つ目の縁石に乗ってバランスを崩してマシンが左に向き、前方にいたザック・オサリバン(TEAM IMPUL)に横から接触する。これによってオサリバンはスピン、コース上にストップしてしまう。フロントウィングにダメージも負っていた。後続のドライバーたちは、これを避けようと左右に進路を振るが、その中で大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が前を行く野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)の右リヤタイヤに乗り上げる形となって、フロントノーズにダメージを負った。このアクシデントにより、コース上にはすぐさまセーフティーカーが導入されることとなる。オサリバンと大湯、さらにセーフティーカーランになったことでフレッシュタイヤへの交換を決断したJuju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)はピットロードに滑り込んだ。
 

 
コース上に落ちたオサリバンや大湯のパーツ回収が終わり、レースがリスタートしたのは4周終了時。トップの福住はその前の130Rから加速し、ガッチリトップをキープする。しかし、その後方では1コーナーで牧野が岩佐をオーバーテイク。このところずっとタイヤが冷えたところからの温まりに苦しんでいる岩佐はなすすべがなかった。また、その後方では、太田が同じく1コーナーで野村を捉え、5番手に浮上してくる。岩佐をかわした牧野はその後もプッシュ。オーバーテイクシステム(OTS)を使いながら、トップの福住に迫る。しかし、ここは福住もOTSを使いながらディフェンス。ポジションを守り切っている。さらに、同じ周の130Rでは、スタートで2つポジションを落としていた阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が野村を豪快にオーバーテイク。前を行く太田に迫った。7周目のシケインでは、阪口が一旦太田をオーバーテイク。しかし、そこからは太田が阪口の背後に迫り、8周目の1コーナーではポジションを取り返す。その他にも、序盤は随所でバトルが見られた。
 

 
そして、福住が8周目の第1セーフティーカーラインを超えると、タイヤ交換のウィンドウが開く。ここで真っ先にピットロードに滑り込んだのは2番手を走行していた牧野。さらに、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、利徠斗、野尻、チャーリー・ブルツ(TEAM GOH)、大湯もここでタイヤ交換のためにピットに入っている。これでオーダーは、福住、岩佐、坪井、太田、阪口、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)と変わった。その翌周には、野村と松下信治(DELiGHTWORKS RACING)がピットイン。どちらも素早い作業でコースに戻った。野村はフラガの前でコースに戻ったが、すでにタイヤが温まっていたフラガが野村をオーバーテイク。アウトラップの松下も野尻にかわされることとなった。
 
上位で最初にピットに入った牧野とトップの福住の差は、9周を終えたところで39秒680。牧野としては、ここから福住との差を削っていきたいところだった。しかし、2台の差は10周終了時に38秒931、11周終了時に38秒962となかなか大きくは縮まらなかった。また、11周を終えたところでは、3番手を走行していた坪井がピットイン。坪井は牧野の前でコースに戻る。すでにタイヤが温まっていた牧野は、2コーナーで坪井を捉えて前に出ることに成功するが、その後のペースアップに苦しんだ。そこに後方から迫ったのは坪井。ピットアウト後に一旦牧野の先行を許した坪井だったが、14周目のシケインでアウトから牧野に並びかけるとオーバーテイクに成功し、タイヤ交換組のトップに立った。14周を終えたところで、トップの福住と坪井のタイム差は39秒119。しかし、坪井も思うようにペースを上げられない。少しずつ詰めて行ったが、20周を終えたところでも、2台には36秒960という差があった。
 
一方、トップ争いは、序盤から膠着していたが、トップの福住は岩佐との差をジワジワと広げて、12周を終えたところでは4秒158、13周を終えたところでは4秒325までギャップを築く。ところが、この頃からペースを上げられなくなり、逆に岩佐が差を詰め始めた。20周を終えたところで2台の差は2秒543。また、岩佐と3番手の太田の差は2秒235となっている。そして、21周を終えたところで先に動いたのは岩佐。クルーは素早い作業を見せ、岩佐は坪井の前でコースに戻る。坪井はすでにタイヤが温まっているため、岩佐の攻略に挑むが、岩佐はヘアピンまでポジションを死守。だが、坪井は諦めず、スプーンコーナー進入でアウトから岩佐に並びかけようとした。しかし、接近しすぎてダウンフォースが抜けた影響もあるのか、坪井はスプーンコーナーひとつ目でラインが膨らみ、エスケープゾーンに飛び出してしまう。そのため、ポジションの入れ替わりはなかった。岩佐のピットインを見て、その翌周、22周を終えたところでは、いよいよ福住、太田、さらにフェネストラズもピットイン。福住、太田ともに岩佐の前でコースに戻ることに成功する。だが、岩佐はS字から太田の真後ろにつき、逆バンクの進入で前に出ることに成功している。
 
第5戦 決勝3位 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

 
その後も実質トップ争いとなった福住、岩佐、太田は、超接近戦。23周を終えたところで福住と岩佐は0.683秒差、岩佐と太田の差は1.036秒差だったが、24周を終えたところでは福住と岩佐が0.678秒差、岩佐と太田が0.779秒差。25周を終えたところで福住と岩佐が0.398秒差、岩佐と太田が0.965秒差。この中で、お互いにOTSを使いながらのバトルが展開され、26周目の130R入り口では岩佐が一旦、福住の前に出ることに成功する。「ここで1回は諦めかけた」と振り返る福住だが、ここから逆襲。自分がOTSを使えるタイミングになると、27周目のシケインでは岩佐にアウトから並びかける。ここでは岩佐が何とかポジションを守ったが、「ストレートが伸びるセットアップにしていた」という福住はメインストレートで岩佐に並びかけると、1コーナーで岩佐を再逆転。岩佐もそれで諦めることなく、29周目の1コーナーではアウトから福住を交わそうとする。だが、ここは福住がポジションを死守した。福住の攻略ならなかった岩佐には、背後から太田が迫る。前を走る2台の争いを見て、OTSを温存していた太田は、30周目の1コーナーで、アウトから岩佐に襲いかかる。しかし、岩佐が踏ん張りを見せて、こちらもポジションを死守。それでも太田は諦めず、ファイナルラップに入るとヘアピン手前からOTSを作動し、前を負った。だが、最終的にトップ3のポジションに入れ替わりはなく、福住が何とか逃げ切って今季初優勝。自身にとっては2021年に2勝を挙げてから5年ぶりとなる3勝目。NTT docomo Business ROOKIEにとっては、2020年のチーム設立以来初の優勝となった。福住に対して0.240秒差の2位となったのは岩佐。さらに、岩佐に対して0.380秒差で3位となったのは太田。どのドライバーにとっても自分を全て出し切った好レースとなった。これに続いたのは岩佐と同じタイミングでタイヤ交換を行った阪口。これに坪井、牧野、フェネストラズ、フラガ、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)と続き、残り3周というところまでタイヤ交換を引っ張った小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)が10位。ここまでがポイントを獲得した。
 


 
次は7月17日〜19日に行われる富士スピードウェイでの大会。先月中止となったオートポリスでの第3戦を追加し、3レースが行われる。それに先立つ6月30日〜7月1日には、今季2回目となる公式合同テストが同じく富士スピードウェイで行われるが、どのドライバーがシリーズ後半戦に向けて、上手くクルマを仕上げてくるのか。それも含めて、シリーズの一つの山場となるだろう。
 
第5戦 決勝2位 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)

 

 

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