2026年 第3戦富士 九州大会の代替レースはイゴール・オオムラ・フラガが優勝!
2026.07.19
第3戦 決勝1位 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

7月18日(土)に行われた第6戦の決勝レース後、再び本格的な雨が降った静岡県・富士スピードウェイ。その雨も深夜には止み、7月19日(日)は雲の晴れ間から青空も見えるような天候となった。しかし、湿度は高く、路面には所々ウェットパッチが残っている状況。そんな中、午前10時05分からは、オートポリスでキャンセルとなった決勝レースの代替となる「第3回瑶子女王杯 2026年全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3・6・7戦」の第3戦決勝レースが行われた。タイヤ交換義務のない25周のスプリントレースは、セーフティーカーが2回導入される展開となったが、1回目のセーフティーカーリスタートで一気に3台抜きを演じたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が今季初優勝を果たした。2位には野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)。3位を走行していた太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が10秒タイム加算のペナルティーを受けたため、繰り上がって3位表彰台を獲得したのは坪井翔(VANTELIN TAM TOM’S)となっている。
雲も多いものの、朝から太陽が顔を出した富士スピードウェイ。午前8時15分からはサポートレースの決勝レースも行われた。それに続いて午前9時23分からは、スーパーフォーミュラ第3戦決勝レースに向けてスタート進行が開始。しかし、前夜に降り続いた雨の影響で、コース上には所々ウェットパッチが残る。特に、メインストレートのイン側グリッドは、スーパーフォーミュラのドライバーたちがダミーグリッドに着く段階でもしっとりと濡れていた。そのダミーグリッド上で、ブロワーを使用して路面を乾かそうとしてしまったのが太田のクルーと笹原右京(REALIZE KONDO RACING)のクルー。これが後に「路面改変行為」としてペナルティ対象となった。

さて、そんな出来事も起こる中、午前10時05分には気温29℃、路面温度34℃というコンディションのもと、フォーメーションラップがスタート。24人のドライバーたちが1周の隊列走行を行うと、正規グリッドに着く。最後尾の小出峻(ThreeBond Racing)までがグリッドに着いた所で、後方ではグリーンフラッグが振られ、シグナルオールレッドからブラックアウト。ここで動き出しこそ良かったものの、その後の加速が鈍って集団に飲み込まれたのがPPの岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)だった。代わって、滑りやすいイン側グリッドスタートながら、太田トップに立つ。これに続いたのは5番グリッドからスタートした阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)。好スタートを切った阪口は、1コーナー手前でラインを変えながら前を行く野尻の前に出て、さらに1コーナー進入では太田に並びかける所まで迫った。しかし、ここは太田がポジションを守っている。3番手には野尻。太田、阪口、野尻に続いたのは、こちらも好スタートでポジションを上げた8番手スタートの牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。さらに9番手スタートのフラガがそれに続いた。フラガは同じ周のダンロップコーナーでアウトから牧野をオーバーテイクし、4番手まで浮上している。その後方では1コーナーへの進入で多重事故が発生。レイトブレーキングで一番イン側から1コーナーに向かったロマン・スタネック(ナビクルBuzz MK RACING)のすぐアウト側には福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)、さらには福住のアウト側にはスタートで出遅れた岩佐がおり、1コーナーに向けてステアリングを切り込んでくる。福住はスタネックと岩佐に挟まれる形となり、逃げ場がなく両側から接触。岩佐も接触の影響でバランスを崩し、ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)に後方から接触。オサリバンのマシンは一瞬宙に浮いた。このアクシデントの結果、岩佐は足回りにダメージを負ってコース上にストップ。そこからコースサイドの芝を少し走ってエスケープゾーンに向かったが、途中でストップしてしまい。ここでレースを終えることとなった。また、コース上にはデブリも散らばっていたため、すぐさまセーフティーカーが導入されている。

セーフティーカー先導で終えたオープニングラップのオーダーは、太田、阪口、野尻、フラガ、牧野、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、坪井、大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、ロマン・スタネック(ナビクルBuzz MK RACING)。このセーフティーカーランは、隊列の順位を整えるためにかなり長く続き、9周を終えた所でようやくリスタートとなっている。そのリスタートに向けて、太田は最終パナソニックオートモーティブコーナーから加速。阪口は少し遅れる。それに迫ったのが野尻。ストレートの真ん中あたりでは2台がサイド・バイ・サイド状態になった。しかし、そのさらに後ろから一気に加速して、阪口と野尻のイン側に並んだのがフラガ。野尻との攻防に耐えていた阪口は1コーナーでは前を行く太田に迫ったが、長いセーフティーカーランでタイヤが冷えていたためか、アウト側ラインからブレーキングに入った太田と阪口はブレーキングで止まれ切れずオーバーシュートしてしまう。これによりトップに立ったのは、ストレートエンドまでに野尻の前に出ていたフラガ。野尻が2番手で続いた。オーバーシュートした2台では阪口が先行して3番手、太田は4番手となっている。また、リスタート後、1周目の最終パナソニックオートモーティブコーナーでは、坪井がフェネストラズをオーバーテイクするなど、上位陣には動きがあった。さらに、その後方では11周目のGR-GTコーナーでアクシデントが発生。野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)が前にいたJuju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)をオーバーテイクしようとイン側に飛び込んだが、野村の左リヤとJujuの右リヤが接触。Jujuはホイールにダメージを負って、パンク。そのままコース外にストップすることに。これにより、コース上には再びセーフティーカーが導入される。Jujuのマシン回収が終わり、2度目のリスタートが切られたのは、14周終了時点。このリスタートでは、フラガが上手くポジションをキープ。その後方では、1コーナーで、阪口がインから一旦野尻の前に出る。だが、野尻はコカコーラコーナーでアウトからポジションを取り返すことに成功。ここでも好バトルが見られた。また、これとほぼ同じタイミングでレース後に10秒加算のタイムペナルティーを科されるとのアナウンスがあったのが、太田と笹原。これはダミーグリッド上での行為に対しての物だった。その直後、激しいオーバーテイクを見せたのは、太田。16周目のダンロップコーナーでブレーキをギリギリまで遅らせて、阪口のアウトから並びかけた太田はひとつポジションアップ。3番手に浮上すると、さらに前を行く野尻に迫っていった。また、その後ろでもバトルが展開され、17周目の1コーナーでは坪井がなかなかペースの上がらない牧野をオーバーテイクして5番手に浮上。同じく1コーナーで大湯がフェネストラズを捉えて7番手に浮上してきた。この1コーナーでのバトルの直後、100Rでは4位走行中の阪口が悲劇に見舞われる。ギヤボックストラブルで3速にスタックしてしまった阪口は、急速にスローダウン。そのままゆっくりコースを走ってピットインすると、ここでレースを終えることとなっている。代わって太田に続いたのは、坪井、牧野、大湯、フェネストラズとなった。
第3戦 決勝2位 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)

終盤に入ると、トップのフラガは少しずつ野尻とのギャップを広げて、その差は残り3周という所で2秒138となる。その後も、フラガは危なげない走りでチェッカーまで走り抜けた。その結果、嬉しい今季初優勝。昨年の最終大会に行われたスプリントレースに続いて、自身2勝目をマークしている。2位には最後まで後方から迫る太田の追撃を凌いだ野尻。太田は3番手でチェッカーを受けたが、タイムペナルティーが確定していたため、8位まで順位を落とす結果に。代わって3位表彰台は坪井の物となった。以下、牧野、ファイナルラップで大湯をかわしたフェネストラズ、最終盤までは牧野と激しい争いを見せていた大湯、小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)、太田、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、最後まで佐藤攻略を狙っていたルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)までがポイントを獲得する結果となった。
第3戦 決勝4位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)

いよいよ午後3時35分からは、今大会を締めくくる第7戦の決勝が始まるが、朝のレースで表彰台を獲得した野尻がPPから今季初優勝を果たすのか? あるいは久々のフロントロウスタートとなる牧野が逆転するのか。はたまた、太田がまたしても強さを見せるのか。第7戦はタイヤ交換の義務付けもあるため、スタートからのバトルやストラテジーなども含めて、見所の多い1戦となるはずだ。
