2012 Formula NIPPON
No.8 ロイック・デュバル
第2戦の決勝日。この日の朝、舞台となるツインリンクもてぎの上空は青空が広がり、気温も17度とさわやかな休日となった。コースはもちろんドライ。
No.3 安田裕信
決勝レースに向け、マシンのセッティングや確認、タイヤの耐久性チェックなどが主眼となるフリー走行が午前9時15分から30分間行われた。コースオープンとなると同時に、全車がピットを離れ、時間を惜しむようにコースへと出て行く。
走行スタートから5分。まず2009年のチャンピオン、予選6位のNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)が、早くも35秒台となる1分35秒089を叩き出して、リーダーズボードの最上位にカーナンバーを刻む。続いて35秒台に入ったのは、FNルーキーのNo.3 安田裕信(KONDO RACING)で1分35秒448の2番手。そしてNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)も1分35秒916で3番手となる。10分経過でNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)も1分35秒537でデ・オリベイラを抜き、3番手に。安田は続いて1分35秒250まで、デ・オリベイラは1分35秒793までタイムアップするが、トップのデュバルには届かない。
No.32 小暮卓史
彼ら序盤で速いタイムを記録した面々は、比較的燃料が少なめでマシンのチェックをした模様だ。その後、1度ピットに入り、再度周回を重ねた際は1分36〜37秒台でのラップだった。
これに対し、ポールポジションのNo.1 アンドレ・ロッテラーと予選2位のNo.2 中嶋一貴のPETRONAS TEAM TOM'Sコンビは、セッション中盤で一貴が7番手、ロッテラーが8番手でどちらも36秒台。彼らは最初から決勝を想定した、多めの燃料を積んでロングランテストを行ったようだ。共に終始安定したタイムを刻み、セッション終盤に一貴が1分35秒991まで刻んで6番手。ロッテラーも1分36秒112でこのセッションの7番手で終えた。このタイム、ポジションだけ見れば中団に沈んでいるようだが、ほとんど36秒台で周回を続けていただけに、スタートで前に出てしまえば独走も十分有り得るだろう。
結局、このフリー走行でのトップタイムは、セッション早々にデュバルが出したタイムとなった。2、3番手も早々にタイムを出した安田、小暮となる。そして、予選4位のデ・オリベイラ、予選3位のNo.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、予選2位の一貴、ポールのロッテラーという順になった。
ツインリンクもてぎの地元・栃木県出身のNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)は9番手(1分36秒168)、No.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は11番手(1分36秒589)に留まった。
しかし、決勝前のフリー走行は各チームが別々の課題を持ってテスト走行を行っている。トップタイムのデュバル自身が「これが僕らの本当のタイムを表しているとは言えない」と言い切るように、このセッションのタイムだけで決勝レースを見定めるのは間違いであろう。山本や塚越もスタート次第では十分上位を争う可能性はある。とは言え、大方の予想はTOM'Sの2台が本命であろう。また、ピットインのタイミング(周回数)をどうするか、燃料は軽めかたっぷりか、といったレース戦略でポジションを挙げる策もありうる。
決勝レースは14時30分スタート。52周、約250kmを経て、栄冠を掴むのは果たして誰であろうか?