2012 Formula NIPPON
No.1 アンドレ・ロッテラー
5月12日(土)、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦の公式予選が、ツインリンクもてぎ(栃木県)で行われ、No.1 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が、今季初のポールポジションを獲得した。
No.2 中嶋一貴
この季節にしては、冷たい風が強く吹いたツインリンクもてぎだったが、スペシャルステージ方式で行われた予選セッションは熱く、ポールポジション争いは僅差の中で進んで行った。
まずスペシャルステージの出走順を決めるわずか20分間の公式予選(1回目)が行われたのは、午前11時10分から。天候は晴れながら、朝からもてぎには風が吹き、屋外では肌寒さを感じるコンディションとなった。ここでは、まずどのマシンもフリー走行で使用したユーズド(中古)タイヤで、マシンのバランスを確認。セッション終盤になってからフルアタックに入る。
No.40 伊沢拓也
ここでトップタイムをマークしたのは、No.1 アンドレ・ロッテラー。そして2番手にNo.8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)とチャンピオン経験者が並び、3番手に開幕戦鈴鹿を制したNo.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)。以下、ツインリンクもてぎの地元栃木県出身のNo.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、チャンピオン経験者のNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、No.39 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)、開幕戦ポールのNo.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.7 大嶋和也(Team LeMans)と続く。スペシャルステージでは、このセッションで下位だったドライバーから順に1周のタイムアタックを行うことになる。
No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
約3時間のインターバルを経て、スペシャルステージが開始されたのは、午後2時25分。まずは4輪ともにスクラブ(一度走行して路面との慣らしをすること)したタイヤを装着したNo.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)がコースイン。1周のウォームアップを終えると、2周目にはアタックということで、全力でタイヤを温める。そして、アタックするが、1分36秒318と、予選1回目のタイムに届かなかった。続いて、同じく全輪スクラブタイヤのNo.18 折目遼(SGC by KCMG)とNo.10 金石年弘(HP REAL RACING)、全輪ニュータイヤのNo.3 安田裕信(KONDO RACING)と続いて行った。
この戦いが一気に1分34秒台前半に入ったのは、5番手としてフロントだけスクラブタイヤを装着したNo.20 松田次生(TEAM IMPUL)が好タイムを叩き出したところから。続く全輪ニュータイヤのNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)は、松田とほぼ同タイムながら、わずかに及ばず。その次に出走した全輪スクラブのNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)は、松田を1000分の2秒上回ってきたが、フロントだけスクラブタイヤのNo.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、全輪ニュータイヤのNo.38 平手晃平(Project μ/cerumo・INGING)、同じく全輪ニュータイヤの大嶋らは、山本と松田のタイムを破れなかった。
そこから争いのレベルは、さらに上がる。そのきっかけとなったのは、11番目に出走した伊沢。全輪ニュータイヤを装着した伊沢は、このタイムアタックで1分33秒816と、真っ先に33秒台に突入。これが、その後に走行する予定の6人のドライバーにとっては、ひとつのターゲットタイムになった。しかし、続いてコースに入った全輪スクラブタイヤの国本とオリベイラ、フロントだけスクラブタイヤの塚越は、残念ながら伊沢のタイムを破ることができない。ようやく、伊沢のタイムをわずかに100分の4秒ほど上回ってきたのは、全輪スクラブタイヤを着けた中嶋一貴だった。これに続くデュバルは、全輪ニュータイヤでコースに入り、セクター2まではほぼ一貴と同タイム。しかし、V字コーナーのブレーキングでミス。走り終わった時点での順位は、5位という結果になってしまった。
No.8 ロイック・デュバル
No.41 塚越広大
No.1 アンドレ・ロッテラー
第2戦 公式予選ダイジェスト [VIDEO LIBRARY]
No.2 中嶋一貴/No.1 アンドレ・ロッテラー/No.40 伊沢拓也