2012 Formula NIPPON
No.41 伊沢拓也
9月22日(土)、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第6戦の公式予選が、スポーツランドSUGO(宮城県)で行われ、No.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、今季2回目のポールポジションを獲得。2位には僚友、No.41 塚越広大がつけ、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGとしても、開幕戦以来の決勝スターティンググリッドの1列目の独占を果たした。
No.41 塚越広大 この日のスポーツランドSUGOは、まさに初秋の好天に恵まれた。朝のうちは空気が冷たく、肌寒く感じられるほどだったが、透き通った陽射しが午前10時頃から降り注ぎ、気温・路面温度ともに上昇。午後の予選は、絶好の観戦コンディションとなった。
20分間で行われるQ1が始まったのは、午後1時40分。このセッションでは、18台から13台に絞り込まれる。気温23℃、路面温度34℃というコンディションの中、コースがオープンされると、まずは全車ユーズドタイヤを装着してピットアウト。路面やマシンの状態を確認する。その後、セッションの残り時間が10分ほどとなったところで、全車ピットに戻るとニュータイヤを装着。タイムアタックに向かうタイミングを待つ。そして、No.16 山本尚貴(TEAM 無限)が残り7分半となったところでコースイン。これに続いて、今回からスポット参戦しているNo.15 佐藤琢磨(TEAM 無限)、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、No.1 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)をはじめ、多くのマシンが続々とコースに入って行った。
No.20 松田次生
その中で、まず1分08秒を切ってきたのは、小暮。しかし、間もなくNo.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、No.20 松田次生(TEAM IMPUL)、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)らが次々にベストタイムをマークし、小暮のタイムを上回ってくる。その中で、一気にトップに立ったのは、No.8 ロイック・デュバル(TEAM KYGNUS SUNOCO)だった。これに伊沢、No.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、No.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、松田、No.7 大嶋和也(Team LeMans)、No.39 国本雄資(Projectμ/cerumo・INGING)、デ・オリベイラと続いている。
一方、このQ1で敗退となったのは、佐藤、No.3 安田裕信(KONDO RACING)、No.38 平手晃平(Projectμ/cerumo・INGING)、No.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsport)、No.18 折目遼(SGC by KCMG)だった。
10分間のインターバルを経て、7分間のQ2がスタートしたのは、午後2時10分。このセッションでは13台から8台に絞り込まれる。Q1を突破した13台のマシンは、ここではニュータイヤをいきなり装着。ピットアウトのタイミングを計りながら、ピットで待機していた。そして、7分のセッションが開始されて2分。残り時間が5分となったところで一斉に動き出した。ここで真っ先にコースに入ったのは伊沢。これに一貴、塚越、No.31 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、デ・オリベイラ、ロッテラーら残るマシンが続々と続く。ここでもまず伊沢が1分07秒406という好タイムをマーク。塚越がこれに続く。しかし、Q1と同様、この2人を上回ってトップに立ったのはデュバル。SUGOを得意としているデュバルは、ここで1分07秒198までタイムを伸ばした。
これに続いたのは大嶋。以下、伊沢、塚越、ロッテラー、小暮、一貴、松田までがQ2を突破。これに対し、僅差でQ3進出を逃したのは、山本、デ・オリベイラ、国本、大祐、No.10 金石年弘(HP REAL RACING)だった。前回ツインリンクもてぎの優勝で、ランキング4位まで浮上していたデ・オリベイラにとっては、痛恨の結果となっている。
さらに10分間のインターバルをはさんで、午後2時17分。いよいよポールポジションを決定するQ3が始まる。Q1の最初と比べ、気温は1℃上昇し、24℃。路面温度も36℃〜37℃まで上昇する中、セッションが開始。Q2と同様、全車ニュータイヤを装着してタイミングを待つ。そして、開始から1分、小暮を筆頭に、デュバル、大嶋、一貴、伊沢、ロッテラー、塚越、そして松田という順にコースイン。アウトラップから計測1周目までタイヤを温め、どのドライバーも計測2周目にフルアタックに入った。
ここで注目されたのは、Q1とQ2をトップで突破しているデュバル。デュバルはアタックラップに入ると、どのコーナーでもはみ出しそうな勢いで猛プッシュするが、SPコーナーでは若干バランスを乱す。その結果、コントロールラインを切った時のタイムは、1分07秒504と、Q1、Q2の自己ベストタイムを下回った。
これに対して、Q3で大きくタイムを伸ばしてきたのが、伊沢と塚越。まず塚越が1分07秒083をマークすると、間もなく伊沢がこれを100分の2秒上回る1分07秒062を叩き出した。これを上回るドライバーはおらず、伊沢は今季開幕戦鈴鹿に続く2回目のポールを獲得。塚越が2番手と、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGがフロントロウを獲得した。この2人に続いたのは、松田。以下、一貴、ロッテラー、大嶋、デュバル、小暮という結果になった。
23日の決勝レースは、午後3時にフォーメーションラップがスタートする。今のところ、昼ごろから雨という天気予報も出されているが、これが波乱を呼ぶのか? いずれにしても、見逃せない展開となりそうだ。
No.2 中嶋一貴
No.1 アンドレ・ロッテラー
No.41 塚越広大 / No.40 伊沢拓也 / No.20 松田次生