2012 Formula NIPPON
No.32 小暮卓史
11月3日、2012年の全日本選手権フォーミュラ・ニッポン最終戦となる第7戦鈴鹿サーキットの予選日を迎えた。朝、9時35分から10時35分の1時間の公式練習走行(フリー走行)が行われた。昨日の夜は小雨がぱらついた三重県の鈴鹿地方。今朝は上空一面が雲で覆われたものの、雨は降らず。気温は12〜13度と風が吹くとすくみ上がるほどの寒さだ。
チャンピオンが、最終ランキングが決まる最終戦だけに、サーキットは多くのファンと言いようのない緊張感に包まれている。そんな中、各チームは午後14時からの予選、そして明日の決勝レースのために、1時間の走行時間をほとんどせいいっぱい使って走行を行った。
No.40 伊沢拓也 コースオープンと共にNo.3 安田裕信(KONDO RACING)、そしてランキングトップのNo.2 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)がコースに入いる。一貴は最初のアタックで1分41秒055のトップタイムを出し、タイトルへの意欲を見せる。直後、No.15 佐藤琢磨(TEAM 無限)が1分40秒698と“ホームコース鈴鹿”できっちりタイムを出し、僚友のNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)を従え、ワン・ツーを築いた。
しかし、1分40秒台では上位争いが許されるわけもない。ランキング上位のNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、No.41 塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、そしてNo.20 松田次生(TEAM IMPUL)が、続々とトップタイムを更新していく。 開始から25分過ぎにNo.20 松田次生(TEAM IMPUL)が1分40秒140と39秒台に迫ると、直後にNo.40 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分39秒989とついに40秒の壁を破り、トップに立つ。セッション中盤は、決勝に向けたテストを行っていたのか、上位陣では大きなタイムの更新はない。
No.20 松田次生
そして、ラスト7分になるとほぼ全車がピットに入り、ニュータイヤに履き替える。午後の予選に向けてアタックのシミュレーションだ。一足早く、タイヤを替えていた一貴が他車に先んじてアタックを行い1分39秒812でトップに立つ。
しかし、セクター1、セクター2と一貴より速いタイムを出していくマシンが。序盤に4、5番手に付けていたNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)だ。最終的に小暮は1分39秒009とスーパーラップを決め、一貴からトップを奪う。この後、ロッテラーが1分39秒554、松田が1分39秒275を、伊沢が1分39秒226と好タイムを記録するが、小暮には届かない。これでチェッカーが振られる。この時、セクター1、2と小暮を越える最速を超えるタイムが記録される。ランキング2位の塚越だったが、アタックに入るタイミングをわずかにミスったのが、この周はすでにチェッカーの後。塚越はアタックを完結できずに、ピットに向かうことになった。
これで、予選前のフリー走行は終了。小暮が公式セッションでは今季初のトップタイム
となった。2位には同じHondaエンジンを使う伊沢。3位にはトヨタエンジンの松田がつけた。4位はロッテラー。ランキングトップの一貴は6位、同2位の塚越は6位、同5位のデ・オリベイラは10位に留まった。
No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)