フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)第11戦の決勝レースが11月6日、13時15分より12周で行われた。
朝から快晴の鈴鹿サーキットは日が高くなるにつれて気温、路面温度が上昇。ここにフォーミュラニッポンのフリー走行で乗ったラバーなどが影響し、各ドライバーは朝の第10戦決勝とは異なったコンディションでの走行を求められた。
スタートでトップに立ったのはポールポジションの#1中山雄一。2位に#20松井孝允がつけ、3番手には#21近藤翼が上がってきた。4位は3番手スタートの#7平峰一貴。近藤の背後にぴたりとつけて挽回のチャンスを伺う。
その後方では、#15白石勇樹、#18中村真志、#4平川亮らが接近戦を展開、2周目の130R手前で中村が白石のインを突いて9位に浮上、平川もそれに続き、白石とサイド・バイ・サイドの状態でシケインに向かっていく。
ところがその後方を走っていた#10勝田貴元がシケインへのブレーキングで姿勢を乱し、インをカットする状態で中村に接触。二人はコースを飛び出してそのままレースを終えている。
こうした混乱を尻目にトップの中山は何度も縁石に乗り上げ、リヤを滑らせながらも周回ごとにタイムを更新する攻めの走りを続け、後続との差を着々と広げていく。
ラップタイムこそ2分04秒台と朝の決勝には及ばないものの、他のドライバーとは明らかに異なるペースで折り返し点となる6周終了時点で松井に4.431秒、ファイナルラップでは8.590秒という圧巻の走りで今季10勝目をものにした。
3位は近藤。最後まで平峰に付け入る隙を与えず、初の表彰台を獲得した。
また、第11戦の予選でクラッシュし、第12戦の予選を走れなかった#5小河諒は決勝への出走が危ぶまれたものの無事スタートし、#6加賀美綾佑と熾烈なドッグファイトを展開、18位で完走を果たしている。
第12戦決勝は明日朝8時20分より、16周で行われる。
優勝:中山雄一
「今回もポールからのスタートでしたが無難にこなせました。その後はマシンの性能を100%引き出す走りを心がけ、最後まで本気で走りました。予選を走ったときとは路面コンディションが変わっていたので、それをアジャストしながら走り、後半はタイヤのグリップが落ちてきましたがタイムをうまくまとめられました」
2位:松井孝允
「今日2回目のレースでしたが、今回はクルマが動き出さないよう強めにブレーキを踏んでスタートし、まずまずの出来でしたが前に出ることが出来ませんでした。それがこのレースの全てだったと思います。明日もスタートに集中して、そこで前に出られれば勝てると思います。第10戦のときはクラッチがずっと繋がってる状態だったんですが、第11戦の決勝までに調整してくださったメカニックの皆さんには感謝しています」
3位:近藤 翼(東京中日スポーツ賞受賞)
「スタートがうまく決まって2台抜くことが出来ました。レース中盤は苦しい走りになりましたが、後半になってペースを取り戻せました。今日みたいな調子で走れたら明日もいい結果が出せると思います。今回の好調は、これまでのレースでタイヤの使い方を学んできたことの影響が大きかったと思います」