2011 Formula Challenge
2011フォーミュラチャレンジ・ジャパンRd.11
決勝レース 10月9日(日)
フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)第11戦の決勝が10月9日(日)、11時より鈴鹿サーキットで行われた。
金曜、土曜と好天に恵まれた今年のF1日本グランプリ。決勝日となる9日もまた快晴で少し汗ばむ陽気のもと、FCJ第11戦はサポートイベントとして10周の決勝レースを行った。
今回のスターティンググリッドは昨日の第10戦決勝のなかで各自が記録したベストタイムの順番で決定されている。この結果、ポールポジションは#9勝田貴元。予選2番手は第10戦優勝の#11石井一也、以下#2山田真之亮、#4平川亮、#8元嶋佑弥、#3近藤翼の順で西ストレートのダミーグリッドに整列、ホームストレート上へ移動してフォーメーションラップを開始した。
スタートでトップに立ったのはポールシッターの#9勝田。以下、#11石井、#2山田、#8元嶋、#4平川の順でオープニングラップを終了した。2番手につけた#11石井はコンマ数秒差を保って#9勝田を追い上げるが、ヘアピン、スプーンでの立ち上がり加速では#9勝田に分があり、#11石井は昨日勝負をかけたシケインでのブレーキング競争に持ち込むことができない。その少し後ろでは#2山田と#8元嶋、#4平川と#18清原章太がドッグファイトを展開する。しかしレースが中盤に差し掛かった辺りから、コーナー進入の際に#9勝田のタイヤから時折白煙が上がるようになってきた。フロントタイヤの消耗が進み、ドライビングし辛くなってきたようだ。それにつれてラップタイムもそれまでの2分06秒台から2分07秒台に落ち込み始める。それを見てとった#11石井は7周目のヘアピンで仕掛けるが、立ち上がりで#9勝田がこれを突き放す。しかし#9勝田の苦しいドライブはそれ以降も続き、#11石井はテール・トゥ・ノーズ状態で#9勝田を追い上げ、9周目に再び仕掛けていく。今度はヘアピン手前の110Rで並びかけ、アウトから被せる格好でヘアピンに進入、クロスラインをとって前に出る作戦だ。しかし#9勝田も一歩も引かず、立ち上がりで#11石井を押さえ込む。2台は接近したまま9周を終了、ファイナルラップに入っていった。#11石井は再び110Rから仕掛けていくが、#9勝田の前に出ることはできず、接近状態でスプーンカーブへ向かう。このバトルの間に3位#2山田、4位#8元嶋も追いついてきて、西ストレートからシケインは4台の団子状態となったが、#9勝田はタイヤから激しく白煙を上げつつも最後のシケイン進入で後続に付け入る隙を与えず、そのままフィニッシュラインに飛び込んで、開幕戦富士以来、今季通算2勝目を大観衆の前で達成した。惜しくも2位に終わった#11石井だったが、昨日1位、今日は2位と獲得ポイントを大きく伸ばし、ここで#4平川を抜いてポイントリーダーに躍り出た。
次回はいよいよ最終ラウンド。ツインリンクもてぎで11月5日-6日開催だ。
優勝:勝田貴元(東京中日スポーツ賞受賞)
「F1のサポートレースという大きな舞台でこのような結果を出せたことに感激しています。このレースの前に、アドバイザーの関谷さんや影山さん、竹内さんに『曲げる動作』を教わってきたことが今回の結果に繋がったと思います。今日のレースはスタートで後ろを気にせずに前だけを見て走ろうと決めてて、それでトップに立てましたが、中盤辺りからフロントタイヤを傷めてしまってアンダーステアがきつくなってしまい、石井選手に追いつかれてしまいました。次回に向けてはそこを反省したいです。今回の結果はこれまでの努力が実ったと思うので、これからも努力を続けていきます」