雨中の激闘となった第2戦・鈴鹿からわずか2週間。5月30日、フォーミュラ・ニッポンは栃木県のツインリンクもてぎに舞台を移し、第3戦が行なわれた。レースウィーク最初のセッションとなったのは、土曜日朝のフリー走行。この日のもてぎは雨の予報が出されていたが、若干雨の到来が遅れ、このフリー走行はドライコンディションの中で行なわれた。しかし、空模様はどんよりとした曇り。湿度も高く、蒸し蒸しとしたコンディションとなっている。
No.32 小暮卓史
午前9時40分、セッションが開始された時点での気温は22度、路面温度は27度。メインストレートに弱い追い風が吹いているというコンディション。ピット出口がオープンされると間もなく、ほとんどのマシンがユーズドタイヤを装着してコースに入る。今回の第3戦から、土曜日のフリー走行では、前のレースから持ち越したユーズドタイヤを1セットに限り使用できることになった。このユーズドタイヤは、ウォール部分にホワイトラインが入っていることで、今大会用に供給された4セットのニュータイヤと区別できるようになっている。ニュータイヤに関しての使用方法は自由。そのため多くのマシンは、午後に向けてニュータイヤを温存することになった。
コースに入ったマシンはまずマシンの状態をチェック。なかには、ブレーキの焼きいれなどをするマシンもあった。その後、各車が本格的な走行に入ったのは、セッション開始から15分ほど過ぎたあたりから。
No.41 伊沢拓也
ここでまず1分35秒104というトップタイムをマークしたのは、前戦・鈴鹿で優勝を果たしているNo.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)。その数分後には、チームメイトのNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が1分34秒997と、トップタイムを書き換えた。3番手につけたのは、No.8 石浦宏明(Team LeMans)だが、タイムは1分35秒817と、NAKAJIMAの2台が頭ひとつ抜け出した印象。以下、4番手にNo.1 松田次生(LAWSON IMPUL)、No.2 ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)と続いた。その後、各マシンはピットイン/アウトを繰り返しながら、マシンセットアップの微調整を行なっていく。そんな中、残り12分というというところで、さらに自己ベストを更新したのは、小暮だった。
その後、セッションの残り時間が約7分となったあたりから、ほとんどのドライバーはニュータイヤを投入。予選アタックのシミュレーションを行なう。ここでユーズドタイヤでのベストタイムをコンマ9秒ほど縮めて1分34秒271をマークし、トップに立ったのはデュバル。小暮はコンマ3秒ほどのアップに留まり、2番手に留まった。以下、3番手にNo.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)、石浦、松田、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、ランキングトップのトレルイエと続く。だが、3番手以下はやはりトップ2台にコンマ9秒ほど離され、NAKAJIMAが速さを見せた。このまま午後の予選でもデュバル、小暮がPP争いを繰り広げるのか。他が巻き返しを図るのか。注目だ。
No.1 松田次生
No.8 石浦宏明
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