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Rd.4 FUJI SPEEDWAY

  • 公式予選:2009年6月27日(土)
    決  勝:2009年6月28日(日)
  • 富士スピードウェイ:4.563km
    決勝レース:4.563km × 55Laps = 250.965 km

Race

デュバル(NAKAJIMA RACING)が雨中のレースを完勝
大嶋(PETRONAS TOM'S)が2位、今季ルーキー中初の表彰台

photo No.31 ロイック・デュバル
2009-06-28 □天気:雨 コース:ウェット 気温19度/路面温度22度

 6月28日、富士スピードウェイで行われた全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の決勝レースは、強い雨という厳しいコンディションで行われ、No.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)が優勝。そして、No.37大嶋和也(PETRONAS TOM'S)が、今季のルーキーで表彰台一番乗りとなる2位に入賞を果たした。

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 フォーミュラ・ニッポンのスタート進行が始まる13時30分過ぎ、雨が激しくなり始める。決勝前のウォームアップ走行は路面が滑りやすい状況で、No.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)が100R入り口でスピンし、ダミーグリッドに着くことができず。最後尾からのスタートになった。

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No.37 大嶋和也
 そして、午後2時30分。雨が多いため、セーフティーカーの先導でレースはスタート。全13台が隊列を組んで、タイヤを温めながら周回。3周を終えた時点でセーフティーカーがコースから退去し、実質的なレースがスタート。ポールポジションのデュバルがトップで1コーナーに。No.8 石浦宏明(Team LeMans)、No.20 平手晃平(ahead IMPUL)と続いた。その後方でNo.1 松田次生(LAWSON IMPUL)にNo.10 塚越広大(HFDP RACING)が迫る。塚越は雨で視界がきかない中、1コーナー立ち上がりからの加速で松田の前に出ると4番手に浮上。その後、松田は塚越を追撃するが、なかなか逆転ができない。その後方では、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)がチームメイトの大嶋をパス。続いてNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)も8周目のダンロップコーナーでかわす。ランキングトップのブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)も4周目にNo.7 国本京佑(Team LeMans)、7周目にはライアンをとらえて、ジワジワとポジションアップ。その後も、大嶋に迫った。一方、松田に追われていた塚越は、10周目の1コーナーのブレーキングでオーバーラン。松田だけでなく、ロッテラーの先行も許した。この頃、トップのデュバルは2番手の石浦に対し、1周1秒ずつ差を広げていった。

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No.40 リチャード・ライアン
 15周目には、大嶋を追っていたトレルイエがシフトにトラブルを抱えてスローダウン。16周終りでピットガレージにマシンを入れてしまう。ほぼ同時に松田が燃料ポンプのトラブルのため、17周目の300Rでマシンを止めた。松田がストップしたことで目の前が開けたロッテラーは、トップのデュバルと同等のハイペースで、今度は前を行く平手を追う。追われる平手は26周目にミス。ロッテラーがヘアピンでアウトから並びかけ、3番手に浮上した。トップのデュバルは独走状態でレースは決まりに見えたが、34周目にアクシデントが発生。伊沢が100Rの出口でスピンし、コース上でストップ。これでセーフティーカーが導入された。これを見て、多くのチームが動く。トップのデュバルをはじめ、石浦、平手、塚越、小暮が続々とピットイン。一方、ロッテラー、大嶋、ライアン、さらに目の前にセーフティーカーが入ってしまった立川はピットに入らなかった。

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No.8 石浦宏明
 ここでまたハプニングが発生。セーフティーカーは、35周を終えたところで立川を前に出し、立川が隊列の最後尾についた所で再スタートが切られるはずだった。ところが立川を前に出した後、セーフティーカーはこの時点でトップに立っていたロッテラーをも前に出してしまう。これで順序が崩れたため、デュバル以下のマシンをすべてもう一度前に出し、隊列を組み直すことになる。この間に、ロッテラーはピットイン。給油を終えてコースに戻ろうとするが、セーフティーカーの隊列と重なって、コースには入れず。結局、9番手となった。

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No.20 平手晃平

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No.10 塚越広大

 レースがリスタートしたのは、38周終了時。ここでもデュバルはトップのまま1コーナーへ。これに無給油の大嶋、ライアン、給油した石浦、平手、塚越らが続く。結局、その後、トップ集団に順位の変動はなく、デュバルがそのまま優勝。2位に大嶋、3位にライアンが入賞した。

 今回の結果により、デュバルは一気にシリーズポイント11を獲得。対するトレルイエはノーポイントで、2台の差は1ポイントとなった。シリーズ前半を終えて、まさに勝負は振り出しに戻った形。再来週に行なわれる鈴鹿での第5戦から、シリーズタイトル争いはさらにヒートアップすることになるだろう。

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2位 No.37 大嶋和也/優勝 No.31 ロイック・デュバル・中嶋監督 /3位 No.40 リチャード・ライアン

レースはタフだったけど、優勝できて良かった
優勝 No.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)
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とてもハードな1日だったね。昨日、ドライコンディションでポールポジションを獲ったので、決勝もドライだったらイケるっていう風に思える。精神的にはドライコンディションでレースをしたいなって思うよね。まずそれが期待通りに行かなかったから、レースはタフだった。雨の量が刻々と変わって、路面のコンディションもそれによって変わってくるし、アクアプレーニング(タイヤと路面の間に水が入って滑る現象)に乗ったり、そこから状況が良くなったり。それに、セーフティーカーが入ったことで、それまでに築いてきたギャップも全部フイになってしまったから難しかった。でも、チームは、どんなコンディションでも戦闘力があるいいクルマを用意してくれたし、今日はスタッフのためにも優勝することができて良かったよ。
毎周ヒヤヒヤしながら走ってました
決勝2位 No.37 大嶋 和也(PETRONAS TEAM TOM'S)
雨が結構強かったので、燃費が良くなると予想して、満タンでスタートしました。スタートからずっと、全開で走れない状態が続いていたので、“アクセルを踏みたいな”とずっと思っていたんですけど、2位でゴールした途端にすべてがブッ飛びました。無給油作戦は、決勝前のウォームアップで走ってみて、行こうと決めました。でも、全然イケるっていう確信もなかったですし、毎周ヒヤヒヤしながら、なるべくガソリンを使わないようにって走らなきゃいけなかったんですけど。それでも、どんどん後ろから近づいてくるので、ガソリンを使わず、ペースを速く保って走れるように心がけました。
表彰台に戻ってこられてとても嬉しい
決勝3位 No.40 リチャード・ライアン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
すごくいい1日だったと思う。表彰台に戻ってこられたので、とても嬉しい。今日はとてもトリッキーなコンディションだったよね。その中で、僕らが心がけていたのは、トラブルを出したり、ミスをしないでコース上に留まること。もちろん戦略としては無給油作戦を選んだんだけど、それが正解だったね。今日のレースでは、ドコモのシステムによるピットとの無線交信の状態がとても良くて、まるでエンジニアがすぐ横に座っているみたいに感じられたので心強かった。残り10周ぐらいからは、十分に燃料も残っていたし、2位を狙えるんじゃないかと思ったんだけど、あまりにも視界が悪かったし、これ以上プッシュするのは危険ということで、とにかく表彰台に上ることを考えたし、実際に表彰台に上がれたのでとても良かったよ。
計算が間違っていて作戦を変えました
優勝チーム監督 中嶋 悟(NAKAJIMA RACING)
ご覧のように大変な天気でした。その中でノンストップのドライバーが2名ここにいるんですが、当初は我々も同じ作戦を取ろうかと思っていました。セーフティーカー・スタートになったので、助かったなと思っていたんです。でも、15周を過ぎたところで、我々の計算が間違っていたことが分かって、“あ、これはダメだ”と。そこからは作戦を変えました。結果的にロイック(デュバル)が2勝目を上げることができて非常に良かったです。昨日の予選でも、彼にとって初めてのポールポジションを獲ることができて、上手く行っているのかなと思いますね。本当に大変な中を走り切っていただいて、感謝しています。

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