NAKAJIMA RACINGの2台が異次元の速さを見せた予選から一夜明けた5月31日(日)のツインリンクもてぎ。この日は、ひんやりとした曇り空の朝を迎えた。だが、前夜から降り続いた雨の影響で、午前10時15分から開始されたフリー走行は、ウェットコンディションとなっている。
No.8 石浦宏明
セッションが開始された時点での気温は18度、路面温度は20度。しかし、いつ雨が降ってきてもおかしくないようなコンディションで、なかなか完全には乾かない。かといって、レインタイヤをでも水の量が少なすぎるという状況。そのため、セッション開始から数分が経つと、各ドライバーはピットに戻り、約10分という時点からはスリックで走行するマシンが増え始めた。
No.10 塚越広大
その間に、レインタイヤで周回を重ね、自己ベストを次々に更新したのはNo.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)。伊沢は計測5周目に1分41秒624までタイムを伸ばし、一旦ピットへと戻った。ちょうどこの頃スリックタイヤが温まり始め、トップタイムを書き換えたのはNo.8 石浦宏明(Team LeMans)。さらにNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、No.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)が、この石浦のタイムを上回り、今日も1-2体制を作る。
その後も小暮とデュバルは、順調にタイムを縮めて行った。中でも、小暮はセッションの残り時間が8分となったあたりで1分36秒501までタイムアップ。トップに立っている。一方、デュバルは残り時間が6分という時点で、最終コーナーでスピンオフ。一旦ピットに戻った。
No.31 ロイック・デュバル
その間に、路面コンディションは次第に良くなり、各ドライバーが次々に自己ベストを更新。小暮のトップタイムには及ばなかったが、チェッカーと同時に石浦が2番手、No.10 塚越広大(HFDP RACING)も3番手に滑り込んだ。以下、デュバル、最後にポンとタイムを上げたNo.40 リチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)、No.7 国本京佑(Team LeMans)、伊沢と続いた。
しかし、最後は走っていたタイミング次第で大きくタイムが変わったため、決勝レースに向けて本当に好調なのがどのドライバーなのかはハッキリしない。午後3時から雨の予報が出されている今日のもてぎだが、一体最後に笑うのは誰なのか。コンディション、スタート、レース戦略と、複雑な要素が絡み合い、今日も見応えのあるレースになることは間違いない。
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