5月30日(土)、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦の予選がツインリンクもてぎ(栃木県)で行なわれた。2007年最終戦以来のポールポジションを獲得したのは、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)。地元・栃木県の今市出身で今季初参戦のNo.10 塚越広大(HFDP RACING)が予選3位と大いに健闘した。
No.8 石浦宏明
午後からは雨という予報が出されていたが、午前11時半頃からザッと雨が降っただけで、天候は回復。予選Q1開始の午後1時の時点で路面は完全なドライコンディションだった。このセッションではまずほとんどのマシンがユーズドタイヤでコースイン。ほとんどのマシンが状態を確認する。その他のマシンは、セッションの残り時間が約7分となったあたりからニュータイヤを装着してアタックに向かう。そして、残り2分あたりからは、次々に自己ベストを更新。ユーズドタイヤの時点から、他チームよりも頭ひとつ抜け出ていた感のある小暮がトップ、No.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)が2番手につける。これに続いたのは、No.8 石浦宏明(Team LeMans)。以下、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、No.1 松田次生(LAWSON IMPUL)、No.20 平手晃平(ahead IMPUL)と続く。一方、ここでタイムが伸びず、Q2進出を逃したのはNo.40 リチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)とNo.48 立川祐路(CERUMO/INGING)だった。
No.10 塚越広大
Q2が開始されたのは、午後1時30分。まずピットを出たのは、デュバルと小暮。この2台はフロントにニュータイヤ、リアにユーズドタイヤを装着して、フロントタイヤをスクラブ(接地面の慣らし)すると、そのままピットイン。その後、リアにニュータイヤを装着して、ピットで待機した。その他のマシンは、残り7分を切ったころからニュータイヤで、タイムアタックに入る。これに2分ほど遅れ、デュバルと小暮もコースインし、計測1周目にタイムアタック。他のドライバーがまだウォームアップラップの段階で、2台揃って1分34秒前半のタイムを叩き出し、デュバルがトップ、小暮が2番手につけた。これに続いたのは、松田。以下、ロッテラー、石浦、平手、塚越、No.37 大嶋和也(PETRONAS TOM'S)と続く。一方、このセッションでタイムを伸ばせず、Q3進出を逃したのは、国本、No.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)。さらに、ランキングトップのNo.2 ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)もトラクション不足に苦しんだうえ、他のマシンに引っ掛かってしまったこともあり、まさかのQ2敗退となってしまった。
No.31 ロイック・デュバル
さらに10分間のインターバルを経て、Q3が開始されたのは午後1時50分から。このセッションでも、小暮、デュバルは開始早々、フロントにだけニュータイヤをつけてコースイン。石浦も同じ作戦を取ってコースに出ると、スクラブを終えてピットに戻る。その他のマシンは残り時間が6分半というあたりから続々ニュータイヤでコースイン。最後のアタックに向かった。そして、その1分ほどのちに、石浦。続いてデュバル、小暮の順でコースへと入って行った。この時、小暮は朝のフリー走行でスクラブだけしてあったリアタイヤを装着している。そして、今度もNAKAJIMA RACINGの2台は、他のドライバーがまだタイヤを温めている時点で、好タイムをマーク。デュバルが1分34秒139、小暮はただ一人33秒台に入れ、1分33秒772とチームメイトを引き離した。そのため、デュバルはアタックを続行するが、自己ベストを更新できなかった。この2人に続いたのは塚越だ。最初のアタックで3番手に付け、一時は石浦に抜かれポジションを下げるが、ラストラップのアタックで再度3番手を奪い返した。以下、石浦、ロッテラー、平手、松田、大嶋という結果になった。
No.1 松田次生
明日のレースでは、まずスタートがキーポイント。前回、スタートに失敗した小暮が、ダッシュを決められるのか。あるいは常に好スタートを見せるデュバルが、チームメイトをかわすのか。はたまた鈴鹿で抜群の動き出しを見せた塚越や松田が浮上するのか? またピットインの回数も要注意。1ピット作戦を取るのか、はたまた2ピットなのかも見逃せない点だ。
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予選2位 No.31 ロイック・デュバル/PP No.32 小暮卓史/予選3位 No.10 塚越広大
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