いよいよ来週末、5月16日(土/予選)、17日(日/決勝)に全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦が、三重県・鈴鹿サーキットで開催される。開幕戦からのインターバルは約1ヶ月半。ここからは鈴鹿に続いて第3戦ツインリンクもてぎと、中1週おいての開催となるため、ここがシリーズ前半戦の山場と言ってもいいだろう。
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No.2 ブノワ・トレルイエ
そんな初夏の2連戦、最初の舞台となる鈴鹿は、昨年秋から改修工事に入り、先月リニューアルオープンしたばかり。そのため、今年は開幕前の合同テストが行なわれていない。つまり、どのドライバーも、レースウィークの土曜日午前中に行なわれる練習走行で、初めて鈴鹿でのFN09の感触を試すということになる。しかも、東コースは路面が張り替えられており、今までのデータを100%生かすことは難しい。そんな状況の中で、いかに持ち込みのセットアップ(車両の調整)をまとめて来られるか。このあたりが、ひとつのキーポイントとなるだろう。
予選は開幕戦に続くノックアウト方式。今年はスリックタイヤが通年1スペックということで、従来の鈴鹿用よりはハード目のコンパウンドとなるため、昨年とは異なるタイヤマネージメントが要求される。また、ダウンフォースが増えている分、コーナー区間での速度は上がるはず。ただし、ラインを外すと修正も難しく、そのあたりが予選タイムの差となって現れそうだ。もちろん有利なのは、経験豊富なベテラン勢。しかし、開幕戦でQ3進出を果たせなかったルーキーたちが、どこまで食い込んでくるかというのは、見所のひとつでもある。
No.36 アンドレ・ロッテラー
決勝レースはどんな展開になるのか、まったく読めない。だが、白熱するのは間違いなし。レース距離が250㎞ということで、スタート時の燃料搭載量が今回もチームによって違ってくると予想されるからだ。これにより、スタートでの出足やラップタイムだけでなく、ピット戦略も変わってくる。そのあたりも含めたチームの戦略が、観戦する上でも興味深いポイントとなってくるはずだ。
No.1 松田次生
まず注目してもらいたいドライバーは、開幕戦をリタイヤで終えているディフェンディング・チャンピオンの松田次生(No.1 LAWSON TEAM IMPUL)。また、開幕前のテストで抜群の仕上がりを見せながら、開幕戦をノーポイントで終えてしまったアンドレ・ロッテラー(No.36 PETRONAS TOM'S)の動きにも注目だ。彼らは、いずれもタイトル候補の一角だけに、今回は決してポイントを取りこぼせない。すでに高ポイントを獲得しているドライバーたちとのギャップを埋めるためにも、彼らは練習走行から気合いの入った走りを見せてくれるだろう。
No.20 平手晃平
そして、開幕戦のポールポジションを獲り、決勝3位となった平手晃平(No.20 ahead TEAM IMPUL)、優勝したブノワ・トレルイエ(No.2 LAWSON TEAM IMPUL)と最後まで競り合い2位となった伊沢拓也、この2年目コンビも今度こその初優勝を目指し奮闘することは間違いない。
加えて、ルーキーたちの走りも気になるところだ。開幕戦6位とデビュー戦でポイントを挙げた塚越広大(No.10 HFDP RACING)に、終盤彼と競り合った大嶋和也(No.37 PETRONAS TOM'S)、予選でルーキー最上位(9位)だった国本京佑(No.7 Team LeMans)。開幕戦で健闘した彼らが富士以上に体力を要求される鈴鹿で、彼らがどんながんばりを見せるかにも期待してほしい。