鈴鹿での第5戦から約1ヶ月。全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、夏休みの真っ只中の8月8日(土)〜9日(日)、シリーズ終盤戦最初の山場となる第6戦を栃木県のツインリンクもてぎで始まった。
No.32 小暮卓史
レースウィーク初日となった8日(土)は、朝からどんよりとした曇り空。湿度が非常に高く、ムッとするようなコンディションとなった。この日最初の走行は、午前10時20分から開始された1時間のフリー走行。気温が27度、路面温度が30度というコンディションの中、セッションが開始されると、まず半分ほどのマシンがユーズドタイヤを装着して、コースイン。マシンの感触を確かめていく。ここで序盤から好タイムをマークしたのは、前回のもてぎで自身初の表彰台を獲得しているNo.8 石浦宏明(Team LeMans)。石浦は、まずユーズドの段階で、1分35秒923というタイムをマークしてトップに立つ。この頃、まだピットに待機していたのは、No.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)とNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)の3人。この3人は、セッション開始から約15分が経ったところでようやくコースに入った。ちょうど、この頃からS字からV字にかけて、雨が降り始める。一時はこの付近の路面が若干ウェット気味になった。しかし、その後、天候は回復方向となり、NAKAJIMAの2台も自己ベストタイムをマーク。ユーズドタイヤで小暮が1分35秒809をマークして石浦を上回ると、チームメイトのデュバルも引き続き1分35秒693を叩き出し、この時点でのトップに立った。
No.8 石浦宏明
そして、セッションの残り時間が10分を切ったところから、各車がニュータイヤでタイムアタックを敢行した。ここで、まずトップを奪ったのは小暮。小暮は1分35秒347までタイムを伸ばす。これに続いたのは、石浦。石浦はセクター3まで小暮とほぼ同等のタイムだったが、セクター4でコンマ1秒ロス。この時点での2番手に留まった。しかし、この2人を大きく上回ってきたのは、ポイントリーダーのデュバル。デュバルはセクター2とセクター3のタイムが小暮と石浦を大きく上回っており、そのアドバンテージを生かして1分34秒439と唯ひとり1分34秒台のタイムを叩き出した。
No.10 塚越広大
No.1 松田次生
その結果、予選を占うフリー走行では、デュバルがトップ、小暮が2番手と、今回もNAKAJIMAが1-2体制を維持。3番手に石浦。以下、前回のもてぎでトップを走る活躍を見せた地元の星、No.10 塚越広大(HFDP RACING)、フロントタイヤだけ先にスクラブする作戦に出たNo.1 松田次生(LAWSON IMPUL)、今回復調の兆しが見えてきたNo.48 立川祐路(CERUMO/INGING)と続いている。
ノックアウト方式の予選は、午後2時20分から開始される。ちょうど予選前後には、ツインリンクもてぎに雨の天気予報も出されているが、一体ポールポジションを獲得するのはデュバルか、小暮か、はたまた石浦や塚越か。迫力のタイムアタックを堪能していただきたい。
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