オートポリスでのチャンピオン決定戦から4週間。2009年の全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、いよいよシーズンフィナーレの時を迎えた。今シーズンも最終戦の舞台となったのは、黄金に色づいたススキや稲穂があたりを彩るスポーツランドSUGOだ。
No.31 ロイック・デュバル
このSUGOでフォーミュラ・ニッポンマシンが走行するのは、昨年の最終戦以来1年ぶり。今週末は予選・決勝とも好天に恵まれる見込みで、ドライコンディションでの迫力ある走りが期待される。特に、予選では、ソフトタイヤの導入により、タイムアップは確実。まさにギリギリのタイムアタックが堪能できるはずだ。
No.8 石浦宏明
さて、そんな白熱の予選を前に、9月26日(土)は、午前10時から1時間のフリー走行が行なわれた。9月も終わりだというのに、この日の東北地方は夏のような陽気。セッション開始時には、気温が23度、路面温度が28度。そこから次第に上昇して行った。そんな温かさの中、ピット出口がオープンされると、まずは全車ユーズドタイヤを装着して、路面の状況やマシンのセットアップを確認していく。この中で、まず走り始めから好タイムをマークしたのは、今シーズン圧倒的な速さ・強さを発揮してきたNAKAJIMA RACINGの2台。特に、SUGOを得意とするNo.32 小暮卓史は、計測4周目に1分08秒018をマークし、2番手のNo.31 ロイック・デュバルに対して、コンマ9秒あまりの差をつける。これに続いたのは、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)。チームメイトのNo.37 大嶋和也(PETRONAS TOM'S)、No.1 松田次生(LAWSON IMPUL)もこれに続いた。また、今季予選上位常連のNo.8 石浦宏明(Team LeMans)もセッション開始から約20分が過ぎた所で、1分08秒707と、この時点での2番手に浮上。ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)も3番手に浮上して来た。しかし、これを突き放すように、小暮はユーズドタイヤの段階でさらにタイムアップ。1分07秒608 を叩き出し、トップの位置を守り続ける。デュバルも1分08秒368までタイムを伸ばして2番手に浮上してきたが、小暮との差は約コンマ7秒とまだまだ開いていた。
No.36 アンドレ・ロッテラー
その後、セッションの残り時間が約15分となったあたりから、ニュータイヤを投入するドライバーが現れ始める。今回導入されたソフトタイヤは、どのドライバーも装着経験がない。そのため、早目に感覚を確かめようとした模様だ。この段階で、ニュータイヤを装着したのは、トレルイエと小暮。ここで、トレルイエは1分07秒676までタイムを伸ばして2番手に浮上。小暮はさらにタイムを大幅に縮め、1分06秒679と、コースレコードをマークした。この後、他のドライバーも続々ニュータイヤを投入し、ベストタイムを更新していく。そんな中、石浦が小暮に続く2番手タイムをマーク。しかし、チェッカー目前に、デュバルがタイムアップ。小暮とはコンマ4秒近い差があったが、2番手に滑り込んだ。その結果、小暮&デュバルとNAKAJIMA RACINGの2台が今回もワン・ツー。3番手には石浦が続いた。以下、4番手にロッテラー、5番手にNo.10 塚越広大(HFDP RACING)、トレルイエ、松田、大嶋と続いている。
No.10 塚越広大
No.2 ブノワ・トレルイエ
◇ ◇ ◇