約半年という長いインターバルを経て、いよいよ全日本選手権フォーミュラ・ニッポンが、富士スピードウェイで開幕戦を迎える。
その決勝レースに先立つ4月4日(土)、午前9時30分からは予選を占う最初のフリー走行が1時間に渡って行なわれた。天候は薄曇り。気温10度/路面温度12度という春めいたコンディションの中、まず各ドライバーは持ち込んだマシンのセットアップを確認した。このフリー走行に使用できるタイヤは1セット。
セッションが開始されると、No.7 国本京佑(Team LeMans)、No.10 塚越広大(HFDP RACING)、No.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)、No.37 大嶋和也(PETRONAS TOM'S)ら、ルーキーや若手ドライバーをはじめ、半分ほどのマシンがコースイン。まずは確認のため1周して、すぐピットに戻る。
その後、本格的に各マシンが走行し始めたのは、セッションが3分の1ほど経過したあたりから。ここでまずNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が1分26秒096というトップタイムをマークし、一時トップに立つ。これがベンチマークとなった。その後、セッション開始から25分を過ぎたところで、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、No.8 石浦宏明(Team LeMans)の2台がようやくコースイン。ここから各ドライバーともに、自己ベストをマーク。No.20 平手晃平(ahead IMPUL)が1分25秒679とトップタイムを書き換えると、No.2 ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)が1分25秒851、No.1 松田次生(LAWSON IMPUL)が1分25秒818、石浦が1分25秒881、ロッテラーが1分25秒809と、富士らしく僅差のタイムを叩き出す。ここで一旦、各ドライバーはピットイン。セットアップの微調整などを行ないつつ、ピットで待機することになる。
その後、セッションの残り時間が約10分となったところで、松田が1分25秒611までタイムアップ。ディフェンディング・チャンピオンの貫禄を見せ、まず今年最初の公式セッションではトップを奪った。以下、2番手に平手、3番手にロッテラー、4番手に石浦、5番手にトレルイエ、6番手にNo.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)、7番手に小暮。若手やルーキーは、このセッションではなかなか上位に食い込むことができなかった。
この後、注目の予選は午後1時45分から。昨年から採用されたノックアウト予選を経て、誰が開幕のポールポジションを奪うのか。緊張のタイムアタックが、間もなく始まる。