昨日は真夏の暑さとなった富士スピードウェイ。しかし、フォーミュラ・ニッポン第4戦の決勝が行なわれる6月28日は、すっかり気温も下がり、曇り空の朝を迎えた。
そんな中、この日最初のセッションとなるフリー走行が開始されたのは、午前9時20分。セッション開始時点で気温は21度、路面温度は26度と、昨日の予選を大きく下回った。このセッションでは、各ドライバーともに、決勝レースに向けてのマシンの状態を確認した。また、今回から、この日曜日朝のフリー走行では、各ドライバー2回ずつ、オーバーテイクボタンを使用することができることになった。そのため、どのコーナーでこのボタンを使うと有効なのか、それぞれのドライバーが使いどころを探るシーンも見られた。
No.1 松田次生
このセッションで、まず序盤に1分26秒738というトップタイムをマークしたのはNo.20平手晃平(ahead IMPUL)。またNo.1松田次生(LAWSON IMPUL)も1分26秒792でそれに続いた。その後、両ドライバーはピットイン。さらに燃料を積んでの連続周回に入っている。
一方、このセッションでは、多くの周回を重ねた状態のタイヤで、クルマの状態を確認するドライバーも。そのため、No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)やNo.10 塚越広大(HFDP RACING)などは、セッション途中に昨日の走り始めで使用したユーズドタイヤを使用。サイドウォール部分にホワイトマーキングが入っていることから、その様子が見て取れた。それでも小暮は1分27秒台前半のタイムを連続して記録するなど、決勝での追い上げを期待される。一方、ポールポジションからスタートのNo.31 ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)は、セッション中盤にダンロップコーナーのブレーキングで直進し、オーバーランする場面なども見られ、タイムも余り伸びなかった。だが、中盤以降はホワイトマーキングタイヤでバランスを試したりもしており、決勝に向けての仕上がりが決して悪いわけではないだろう。
No.37 大嶋和也
結局セッションのトップは、序盤のタイムにより平手。松田がそれに続いた。3番手にはセッション終盤にタイムを上げてきたNo.37 大嶋和也(PETRONAS TOM'S)。以下、小暮、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、デュバルとなっている。
このフリー走行終了から、30分ほどが経過したあたりから、富士は時折空から雨粒が落ちてくるような天候となっている。昨夜から天気予報も若干変わってきており、決勝が雨の中で行なわれる可能性も出てきた。昨日とは全く違うコンディションの中で、一体どんなドラマが展開されるのか。いよいよ午後2時30分、決勝レースのスタートが切られる。
No.32 小暮卓史
No.36 アンドレ・ロッテラー
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