7月11日(土)、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦の予選が鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。2戦連続でポールポジションを獲得したのはNo.31 ロイック・デュバル。NAKAJIMA RACINGとしては3戦連続の予選1位だった。そして、ルーキーのNo.10 塚越広大(HFDP RACING)が今季2度目の3位となった。
No.32 小暮卓史
昼前から晴れ間が広がった鈴鹿だが、予選が開始される頃になると、再び空は雲に覆われる。しかし、セッション開始時には気温31℃、路面温度41℃と午前中よりも暑く、蒸し蒸ししたコンディションとなった。そんな中、午後1時45分から、20分間のQ1が開始されると、ほぼ全車が午前中に行なわれたフリー走行終盤におろしたユーズドタイヤでコースイン。タイムアタックに向けて、マシンバランスを確認していく。ここで、他のマシンが1分43秒台だったのに対し、いきなり41秒台を叩き出して来たのは、デュバルとNo.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)。デュバルが1分41秒989、小暮が1分41秒697をマークする。その他のマシンは、ユーズドタイヤでの確認が終わるとピットイン。残り時間が7分を切り、ニュータイヤでコースに入る。ここで、先にフロントタイヤをスクラブ(慣らし)してからアタックに入ったのは、No.2 ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)。その他のドライバーは4輪とも同時に装着している。しかし、NAKAJIMA RACINGでは、デュバルが再びユーズドタイヤでマシンバランスを確認したのみ。小暮はレースに向けてタイヤを温存するため、この後はコースに出なかった。ニュータイヤでアタックを行なったドライバーの中で、小暮、デュバルに続いたのは、No.1 松田次生(LAWSON IMPUL)。さらにトレルイエと、IMPUL勢、塚越、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、No.8 石浦宏明(Team LeMans)、No.37 大嶋和也(PETRONAS TOM'S)と続いた。一方、ここで敗退となったのは、No.48 立川祐路(CERUMO/INGING)とNo.7 国本京佑(Team LeMans)だった。
No.10 塚越広大
10分間のインターバルを経て、午後2時15分から10分間のQ2がスタート。このセッションでは、開始と同時に、塚越、トレルイエ、松田の3人が、フロントだけニュータイヤを装着してコースイン。続いて、No.20 平手晃平(ahead IMPUL)も、フロントだけニュータイヤでコースに入り、スクラブしてピットに戻る。その後、残り時間が7分を切ったところからは、4輪ともにニュータイヤを装着して続々コースインした。一方、フロントをスクラブしたドライバーたちは、残り時間が4分半でコースに入り、それぞれタイムアタックを行っている。ここで1分41秒394というトップタイムを叩き出したのは、デュバル。小暮が1分41秒726でこれに続いた。この2台に続いたのは、松田とトレルイエ。さらに大嶋、石浦と続く。一方、このQ2で敗退することになったのは、No.41 伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)とNo.40 リチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)。さらに、時間切れとなってタイムアタック自体を敢行できなかったロッテラーも、まさかのQ2敗退となる。
No.1 松田次生
No.8 石浦宏明
No.2 ブノワ・トレルイエ
午後2時35分、最後の10分間、Q3が開始。セッション開始と同時に、石浦、トレルイエ、松田、平手がフロントにニュータイヤを装着してスクラブ。そして、残り時間が6分半から、各ドライバーがコースイン。最後のアタックへと向かう。ここでも、まず1分41秒214というトップタイムを刻んだのはデュバル。小暮はアタックに向かったものの、オーバーステアに苦しみ、一旦仕切り直した。そして、最後の最後に自己ベストを更新。しかし、デュバルには届かず、2番手に留まっている。この瞬間、デュバルの連続ポールが確定した。一方、松田もダンロップコーナーでハーフスピン、トレルイエもS字ひとつ目でアンダーステアがきつく、もう1周仕切り直しでアタックしたが、2周目のアタックを上手くまとめ切れなかった。これに対して、最後の最後に大幅なタイムアップを果たしたのは、塚越。Q2ではマシンバランスが良くなかったという塚越だが、Q3に向けてはダウンフォースのバランスを調整し、本人も思い切りアタックできたという。その結果、第3戦・もてぎに続き、予選3番手のポジションを獲得。石浦もタイムを上げ、5番手に滑り込んでいる。
◇ ◇ ◇
予選2位 No.32 小暮卓史/PP No.31 ロイック・デュバル/予選3位 No.10 塚越広大