逆転のタイトルに向け、No.32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が執念のポールポジションを獲得した予選から一夜明け、フォーミュラ・ニッポン第7戦は、いよいよ決勝日となる8月30日(日)を迎えた。
No.20 平手晃平
この日、午前9時15分からは、決勝を占う30分間のフリー走行。昨夜降った雨の影響で、大分県・オートポリスは非常に蒸し暑く、朝から汗ばむようなコンディションとなった。しかし、セッションが開始されると、間もなく全車がコースイン。徹夜組も含めた大勢の観客が見守る中、決勝仕様のマシンセットアップを確認していく。またどのマシンも、セッション途中には、ピット作業の練習も行なった。
No.37 大嶋和也
さて、このセッションでは、まず計測2周目にNo.8 石浦宏明(Team LeMans)が、1分34秒296というトップタイムをマーク。結局セッションが終了するまで、このタイムを破るドライバーはいなかった。しかし、この段階では、まだ石浦のマシンはそれほど多くの燃料を搭載していなかったものと思われる。その後、連続周回に入ると石浦のタイムは1分36秒台〜37秒台で推移していたからだ。またセッション後半に差し掛かったところで、石浦に次ぐ2番手タイムをマークしたのは、No.37大嶋和也(PETRONAS TOM'S)。さらに、No.20平手晃平(ahead IMPUL)が大嶋のタイムを上回る1分34秒911をマークして、総合2番手に上がってくる。大嶋と平手は今回グリッドが後方。それを考えると、この2人も軽めのタンクで追い上げる作戦をシミュレーションしていたのかも知れない。
No.31 ロイック・デュバル
一方、グリッド上位のドライバーに関しては、ポールポジションの小暮が6番手。しかし、小暮は1分35秒台前半のタイムを連発しており、マシンの仕上がりは非常に良さそうだ。予選2番手のNo.41伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)はセッション前半、1分36〜37秒台のタイムで周回を重ねていたが、チェッカー目前に1分35秒200というタイムをマーク。このセッションを5番手で終えている。また予選3番手のNo.10塚越広大(HFDP RACING)は、ベストタイムが1分35秒767で10番手に留まった。これに対して、連続周回で安定して好タイムを刻んでいたのは、予選4番手のNo.36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)や予選5番手のNo.7国本京佑(Team LeMans)、予選7番手のNo.40リチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)ら。中でも、ロッテラーは今日のレースで、小暮にとっては一番イヤな相手となりそうだ。
さらにその後方グリッドでは、No.31ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)も1分35秒台を連発。さらに、ランキングでデュバルを追うNo.2ブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)も、安定したラップを刻んでいた。決勝レースを終えた時、この2台がどのポジションにいるのか。レース巧者と言われる両者の走りに注目だ。
No.41 伊沢拓也
No.32 小暮卓史
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