Headline News
ダラーラF320と童夢F111/3がデモ走行を披露
2019年10月1日
-
ダラーラ320
-
童夢F111/3
9月29日、スーパーフォーミュラ第6戦決勝を前にした岡山国際サーキットで、来シーズンスタートする「全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権」および「フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(仮称)」の車両がお披露目を兼ねたデモランを行った。
まず、スーパーフォーミュラ・ライツ用マシン、ダラーラ320がコースにお目見え。コクピットには、スーパーフォーミュラでピットレポーターを務める千代勝正選手が乗り込み、初ドライブ。3周のデモランを終えた千代選手は「タイヤのウォームアップは全然問題なかった。新車なので慎重に走ろうと思ったが、クルマの限界がとても高くて結構(アクセルを)踏んで走ってしまった」と、僅かな時間ながらドライビングを楽しんだ模様。「まだまだ限界を引き出せてないが、とにかく全体的に運動性能が高い。今のスーパーフォーミュラのSF19のポテンシャルがどんどん上がっているので、そういう意味でもスーパーフォーミュラを目指す若手ドライバーにとって、ものすごくいいトレーニングになるマシンだと思う」と好印象を受けたようだ。
一方、フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ用マシン、童夢F111/3は現役F3ドライバーの片山義章選手がドライブ。「安定感があり、ターボも速く、知らず識らずのうちに飛ばして(スピードを出して)しまいました。ミドルフォーミュラをやっていくのであれば、これで練習して欲しいと思うクルマだった」と来シーズンから始まる予定のフォーミュラ・リージョナル規格レースに期待を寄せていた。
なお、これに先立ち、27日(金)にフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップの開催に向けた記者会見が行われた。初戦は、2020年のスーパー耐久シリーズの富士24時間のサポートイベントとして開催。以後、6大会14レース以上を予定しており、対象ドライバーは国際Cライセンス所有者にて調整中という。また、使用車両は、株式会社童夢がFORMULA REGIONAL(フォーミュラ・リージョナル)規格車両「童夢F111/3」シャシーを開発、リリース。9月10、11日に岡山国際サーキットでシェイクダウンを済ませている。
世界規格の車両を用いて展開するシリーズレースについて、株式会社日本レースプロモーション代表取締役社長の倉下明は「FIAのピラミッドに準拠したリージョナルシリーズが来年立ち上がる。一方で、現行のF3も『スーパーフォーミュラ・ライツ』という新しいネーミングでスーパーフォーミュラのステップアップを目指して来シーズン始まる。GTA(GTアソシエイション)さんがやってくださっているFIA-F4とリージョナルシリーズ、スーパーフォーミュラ・ライツ、そしてスーパーフォーミュラを頂点とした日本のフォーミュラレースが、発展して盛り上がっていくことをJRPとしては心より願っている」とコメント。開催にあたり、競技運営や車検での協力を行うとした。
一方、予選日の28日(土)には、全日本F3選手権をシリーズ運営する日本フォーミュラスリー協会が記者会見を実施。来シーズンからの選手権における概要を説明した。すでに新たな名称「全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権」に改称することは告知済みだが、来シーズンはワンメイクシャシーのダラーラ320を用いて、これまでと同様、若手育成のカテゴリーとしてシリーズを開催する。
なお、ダラーラ320については、8月にイタリアでのシェイクダウンを実施。車両は現行のダラーラF312シリーズのアップデートで最新の安全性を確保しているとのこと。9月25、26日には特別スポーツ走行を実施した全日本F3車両と混走、「セットアップせずとも、現行のF3車両と遜色ないタイムをマークすることができた。まだポテンシャルを使い切ってもいない状態」と新車の仕上がりを評価した。