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2021年 第5戦もてぎ大会 FP1は野尻智紀がトップタイム
2021年8月28日
8月も最終週に入って、一気に真夏の暑さが戻ってきた日本列島。残暑というには、余りに厳しい陽射しのもと、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦は開催されることになった。この第5戦の舞台となるのは、栃木県ツインリンクもてぎ。その最初の走行となるフリー走行は、8月28日(土)の午前8時40分から1時間半に渡って行われた。
セッション開始の時点で気温33℃、路面温度35℃まで上昇。そのコンディションの中で、ピットロード出口がオープンされると、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)を先頭に、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、山下健太(KONDO RACING)、中山雄一(KONDO RACING)、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)といった順でコースイン。多くのドライバーたちは、アウトラップでマシンの状況を確認するとピットに戻る。それに対して、序盤から周回を重ねたのはアレジ。アレジにとっては、今回がツインリンクもてぎ初体験ということもあり、精力的な走りを見せた。また、アレジと同様、序盤からタイムを刻んできたのは、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)。大津は、計測3周目に1分33秒482、4周目に1分32秒808とまずは他のドライバーたちのターゲットとなるタイムをマークしてきている。
その後、セッション開始から10分が経過したところでは、多くのドライバーたちが連続周回を開始。現在ポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)が1分33秒392を刻んだのに続いて、塚越広大(ThreeBond DragoCORSE)が1分33秒500、山本が1分33秒091、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が1分33秒015をマーク。山本と大湯はさらにもう1周プッシュして、山本が1分32秒905、大湯が1分32秒833と、大津に続いて32秒に入ってきた。この時点で、上位にはホンダエンジンユーザー勢がずらりと並んでいたが、セッション開始から15分余りというところで、大津のタイムを1000分の6秒上回り、トップタイムを書き換えてきたのは、前戦SUGOでPPを獲得した関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)。その数分後には、平川亮(carenex TEAM IMPUL)も1分32秒902をマーク。その時点での4番手に滑り込んでくる。さらに、セッション開始から25分を過ぎたところでは、野尻が1分32秒845をマーク。平川のタイムを上回り、4番手に浮上する。ここから他のドライバーたちもタイムアップしたいところだ。
ところが、野尻がタイムを刻んだ数分後、開始から29分というところで、セッションは赤旗によって中断される。これは中山が90度コーナー先の立体交差下でスピン、クラッシュしたため。フロントノーズにダメージを負った中山のマシンとデブリの回収が終わると、セッションは午前9時15分に再開している。
セッションが再開されると、ほとんどのマシンがコースイン。中には、ピット出口でスタート練習を行うドライバーたちも多く見られた。ただ、使えるタイヤのセット数が限られているだけでなく、これだけ気温・路面温度が高いとグリップダウンも早いため、セッション中盤は各ドライバーともセットアップの煮詰めに専念。微調整をしながらピットイン/アウトを繰り返す形となった。その中で、セッション開始から約1時間というところで自己ベストを更新してきたのは、松下信治(B-Max Racing Team)。松下は、気温が42℃まで上昇する中で、1分32秒831と32秒台に突入してきた。
この頃になると、大津や中山らがニュータイヤを投入。さらに、他のドライバーたちもニュータイヤを投入してアタックシミュレーションに入る。ここで中山と国本雄資(KCMG)は自己ベストを更新。一方、大津や関口、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、セクターによって自己ベストをマークしてきていたが、なかなか1周全てのセクターでのタイムアップは難しく、ラップタイム更新はならなかった。
しかし、セッションの残り時間が10分を切ると、野尻がニュータイヤでコースインし、各セクターでタイムアップ。セクター3だけは自己ベストを更新できなかったが、セクター2とセクター4では全体ベストタイムをマークした。その結果、ラップタイムでも1分32秒367を叩き出すと、セッション序盤に関口が出したタイムをコンマ4秒余り上回ってトップに立った。この後、多くのドライバーたちがニュータイヤを投入してチェッカー周に最終アタック。タイムを上げてくる。まずは松下が1分32秒752で一瞬2番手に浮上。だが、まもなく大湯がこれを上回り、1分32秒701をマーク。さらに、関口が1分32秒424で大湯と松下を上回る。さらに、最後の最後にアタックしていた福住が大きくタイムアップ。1分32秒415を叩き出して2番手に浮上した。だが、最後まで野尻のタイムを上回るドライバーはおらず。野尻がトップでセッションを締めくくる。これに福住、関口、大湯、松下、平川、大津、山本、塚越、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と続き、上位はホンダエンジンユーザー勢がほぼ独占。そこにcarenex TEAM IMPULの2台が食い込む形となった。その後方では、小高一斗(KCMG) がトヨタエンジンユーザーとしては3番手にあたる11番手と健闘。以下、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、アレジと続く形になった。
FP1 2番手
福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)