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2019年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦フリー走行1回目レポート
2019年8月17日
大型の台風10号が通過したこともあり、厳しい暑さに見舞われた8月17日(土)の関東地方。栃木県ツインリンクもてぎで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権のフリー走行も、酷暑の中での走行となった。予選に向けてクルマのセットアップを煮詰めていく、この重要なセッションでは、前半ミディアムタイヤを履くドライバーと、最初からソフトタイヤを履くドライバーに分かれたが、セッション終盤には多くのドライバーがソフトタイヤでのタイムアタックシミュレーションを敢行。ここでトップタイムを奪ったのは、前戦富士をポール・トゥ・ウィンで制したアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)だった。これに続いたのは、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。以下、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)、中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)、坪井翔(JMS P.MU/cerumo・INGING)と続いている。
朝からギラギラした太陽が照りつけた17日(土)のツインリンクもてぎ。サポートレースの全日本F3の予選が計時システムのトラブルから、長時間にわたって中断した影響で、全日本スーパーフォーミュラのフリー走行は、当初の予定から30分遅れの午前10時10分から始まった。1時間で行われるこのセッションだが、開始時点ですでに気温は36℃、路面温度は46℃まで上昇。前日、16日(金)に行われた専有走行と比べてもかなり暑いコンディションとなる。
その中でピット出口がオープンされると、山下健太(KONDO RACING)、国本雄資(KONDO RACING) 、野尻智紀(TEAM MUGEN)、坪井翔(JMS P.MU/cerumo・INGING)がミディアムタイヤでコースイン。続いてパトリシオ・オワード(TEAM MUGEN)がソフト、中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)がミディアムを履いてコースへと入っていく。それに続いて、多くのドライバーたちもピットを後にした。
しかし、セッション開始から約8分というところで、赤旗が提示される。これは、坪井が最終コーナーでスピン、ストップしたため。坪井のエンジンが止まり、自力で動くことができなかったためだ。このマシンの回収が終わり、セッションが再開されたのは、午前10時23分。ここから各車は本格的な走行に入ることとなったが、タイヤに関してはソフトを装着したドライバーとミディアムを装着したドライバーが半々といったところ。路面温度が高く、タイヤがすぐにヒートアップしてしまうため、各ドライバーともに数周走ってはピットに戻って足回りのセットアップを微調整するといった作業を繰り返した。そんな中、マシンの清掃を終え、ソフトタイヤでコースに出た坪井が、1分33秒287と一気にトップタイムを書き換える。その後、金曜日の専有走行でトップタイムをマークした平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、また専有走行ではミディアムタイヤしか使用しなかった石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)も1分33秒台に突入。関口や小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)も同じく1分33秒台に入ってきた。
そして、路面温度が48℃とさらに上昇する中、セッションの残り時間が8分を切ると、多くのドライバーがソフトタイヤでのアタックシミュレーションに向かった。ここで真っ先に坪井のタイムを上回る1分33秒229をマークしたのが、アウアー。だが、間もなくそれを大きく上回ってきたのが、パロウだった。パロウは1分32秒793と、33秒を切ってくる。チェッカーと同時に、福住が1分33秒212、関口が1分32秒937と自己ベストをマークしたが、パロウには届かず。前回優勝者が、ここもてぎでも速さを見せた。
午後の予選でも、再びパロウが速さを見せるのか。はたまた他のドライバーが大きくポジションを上げてくるのか。午前中よりも、さらに暑いコンディションとなりそうなノックアウト予選は、火花散る争いとなりそうだ。