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全20台が参加 第4戦プレビュー

2020年11月13日

セーフティーカー明けの攻防を制したニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)の今季初優勝で幕を閉じたスポーツランド菅生での第3戦から3週間。全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦は、11月14日(土)〜15日(日)、大分県・オートポリスに舞台を移して行われる。すでに初氷の便りも届いた阿蘇。スーパーフォーミュラがこれだけ年の終わりになってからオートポリスでレースを行うのは、史上初めてのことだ。この時期でも、最高気温は例年開催されている5月とそれほど変わらないが、朝夕は非常に冷え込む。路面温度は5月よりもかなり低くなる可能性が高い。そのコンディションの中で行われるレースは、どんな1戦になるのか。予想するのが難しい分、返ってドラマに溢れた展開が期待される。

  • 宮田 莉朋

  • タチアナ・カルデロン

  •          

  • 松下 信治

  • シャルル・ミレッシ

さて、このオートポリス戦では、再びドライバーに関して、変更点がある。シーズン途中にFIAがカレンダー変更を行い、WEC・世界耐久選手権最終戦・バーレーンがスーパーフォーミュラと日程重複することとなったため、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)と中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)は今回のレースを欠場。可夢偉の代役としては中山雄一、一貴の代役としては宮田莉朋が再び搭乗することになる。一方、ここまでWECにレギュラー出場してきた山下健太(KONDO RACING)は、所属チームがバーレーンを欠場するため、スーパーフォーミュラ参戦が可能に。また、出場を予定していたセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)が急遽不参加となり、松下信治の代役出場が決定。今シーズンの来日を諦める形となったユーリ・ビップス(TEAM MUGEN)に代わり、笹原右京が最終戦までの出場を決定した。笹原はレギュラー昇格と言っていいだろう。さらに、今回開幕戦以来久々の出場となるのが、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)。また、シャルル・ミレッシ(Buzz Racing with B-Max)もようやく来日が叶い、今回松下のチームメイトとしてシリーズデビューを果たすことになる。フォーミュラEのテストのために渡欧し、スーパーGT第7戦を欠場したキャシディは日本に帰国して、オートポリス戦を戦うことになった。ミレッシが参加するため、いよいよ20台全てが揃っての争いとなる。

今回舞台となるオートポリスは、阿蘇の山に抱かれた自然あふれるサーキット。他のコースと違い、ピットガレージがメインストレートの進行方向に対して左側にあるのが1つの特徴だ。チームにとっては、いつもとタイヤ交換の際の動きが逆になるため、メカニックたちの練習が必要となる。今回は、その作業時間の差も勝負に大きく影響してくるはずだ。コースレイアウト自体は、前・後半ともに下って上る形で起伏に富んでいる。前半は第1ヘアピンを除けば、ハイスピードなコーナーが続くが、後半セクターの上りは複合コーナーの連続となっており、タイヤにも厳しい。いかにタイヤを傷めず、トラクションをかけていけるクルマに仕上げられるかが、セットアップの鍵となるだろう。ルーキー以外のレギュラードライバーたちにとって、オートポリスをスーパーフォーミュラで走るのは、昨年5月以来。もちろんルーキーたちにとっては初めての経験となるが、この時期に一体どのようなタイムが出るのかは興味深い。レースウィークのスケジュールとしては、これまでと同様、土曜日に専有走行とフリー走行。日曜日の朝にノックアウト予選、午後にレースとなるが、まずはフリー走行の最後に各ドライバーがニュータイヤでのタイムアタックシミュレーションを行うはず。これが予選を占うものとなるだろう。ルーキーたちもここでしっかりとオートポリスでのアタックの感触を掴んでおきたいところだ。

日曜日の朝に行われるノックアウト予選は、今回もQ1が前大会までのランキング順に振り分けられ、2グループで行われる。こちらはいつも通り10分のセッション。加えて、今回は低い路面温度が予想されることから、Q2、Q3も10分間といつもより3分長くなる。タイヤのウォームアップにより多くの時間がかかると見られるからだ。とは言うものの、その中で、各ドライバーがどのようなタイミングでコースに入り、何周のウォームアップでアタックに入るのかは注目ポイント。特に、14台が一斉にコースに入ることになるQ2は、今回も緊迫したセッションとなるだろう。また、今回はルーキーや代役が多い分、予選でコースアウトするドライバーが出てくる可能性がないとも言い切れない。その場合、オートポリスでは赤旗がすぐに提示され、その影響が他のドライバーたちに出てくる可能性もある。そんな中で、PPを獲得するのは誰になるのだろうか。昨年の予選はウェットコンディションだったが、一昨年はドライコンディションの中、現在ポイントリーダーの平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がトップタイムをマークした。今年、各大会で速さを見せている平川が、オートポリスでもそのスピードを発揮するのか。あるいはオートポリスの予選で常に上位に食い込んでくる野尻智紀(TEAM MUGEN)や、今季ここまで常に予選上位につけているサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)らが今季初のPPをモノにするのか。はたまた岡山で鮮烈デビューした宮田、一昨年のオートポリスでフロントロウを獲得している松下ら、新鮮な顔ぶれが見せ場を作るのか。非常に楽しみな予選となりそうだ。

予選から数時間後に行われる決勝レースでは、今回もタイヤ交換が義務付けられる。交換のウィンドウは岡山や菅生と同様、トップの車両が10周回を完了してから、ゴール1周前まで。このタイミングもやはり順位に影響を与えそうだ。前回の菅生も同様だったが、この時期のレースではアウトラップでペースを上げるのが非常に難しい。ここでのタイムロスは、各ドライバーともにかなり大きくなってきそうだ。そのため、何事もなければ最終盤まで引っ張って、充分なマージンを作ってからピットに入るというのもひとつの作戦。だが、昨年のレースのようにセーフティーカーが導入される可能性もある。その回数やタイミングによっては、引っ張る作戦が逆にリスクとなる場合も。また、セーフティーカーが10周を過ぎてから導入された場合には、多くのドライバーがピットに雪崩れ込んでくる形となり、チームの作業勝負になる。一方、上位集団の中であっても、なかなか前方車両をオーバーテイクすることができない場合には、それを嫌って早めにピットに入ってしまおうというドライバーも出てくるだろう。前が開けた状態でプッシュして、見えないタイム差を削り取っていく作戦だ。この辺りは各車の予選順位やスタート後の走行ポジションによってそれぞれ違ってくるはずだ。誰がどんな作戦を見せるのか、そのあたりも興味深いものとなるだろう。結果、最後に笑うのは誰になるのだろうか。菅生のようにレース巧者のキャシディや山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、連続表彰台を獲得するのか。あるいは今季ここまで納得のいく成績を出せていないものの、昨年のオートポリスを制している関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)や、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)らが表彰台争いを演じるのか。運命の1日を予選から追っていただきたい。

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