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野尻盤石 4戦連続ポール・ポジション獲得

2022年6月18日

午後になってから空に雲が広がったものの、蒸し暑いコンディションとなった6月18日(土)の宮城県・スポーツランドSUGO。午後2時からは、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の予選が行われた。この予選Q2で圧倒的なタイムをマークして4戦連続のPPを獲得したのは野尻智紀(TEAM MUGEN)。これにサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と続いた。

午前中のフリー走行終了から3時間余り。この間に、SUGOの空は雲で覆われた。しかし、気温は28℃、路面温度は44℃まで上昇。真夏といってもいいようなコンディションのもと、午後2時から10分間で争われるAグループのQ1が始まる。今回、Aグループに振り分けられていたのは、山下健太(KONDO RACING)、大津、小林可夢偉(KCMG)、笹原右京(TEAM MUGEN)、平川亮(carenex TEAM IMPUL)、宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、松下信治(B-Max Racing Team)、佐藤蓮(TEAM GOH)、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)の10名。セッションが始まると、まずはユーズドタイヤで平川、大津、笹原、阪口、宮田といった順でほとんどのドライバーがコースに入っていった。一方、ここでコースに入らずピットに待機していたのが山本。山本は最初からニュータイヤを装着し、コースインの時を待っていた。

ところが、セッション開始から約1分半というところで、赤旗が提示される。これは、最終コーナー付近に小動物が紛れ込み、コースを横断したり、コースサイドを走ったりしたため。この小動物が立ち去るのを待って、セッションは午後2時05分から仕切り直しとなり、再度10分間で争われることとなった。
再びコースがオープンされると、阪口、山下、可夢偉がすぐにコースイン。宮田や松下も間もなくコースに入り、マシンの状態を確認するとピットに戻る。その後、開始から1分半というところで平川もコースに入り、1周してピットに戻った。そこから2分ほど後、残り時間が6分半となった所では、大津が真っ先にニュータイヤでコースイン。さらに、笹原、山本、阪口、佐藤、松下、平川もコースに入った。残り時間が5分となった所では宮田、4分半となった所では山下、可夢偉もコースに向かっている。
そして、残り3分を切ったところから、まずは他のドライバーよりも1周早く平川がタイムアタックを開始。ところが、アタック中、S字からハイポイントにかけてまだタイヤのウォームアップを行なっていた松下に引っかかる形となる。さらに、レインボーでは佐藤、馬の背では阪口が平川に進路を譲ったが、3台のマシンが目の前に現れたことで平川は集中を失う形となり、タイムも1分05秒751に留まった。
これに続いてアタックに入ったのは、他のドライバーよりも早くコースに入った大津。大津はここで1分05秒193までタイムを伸ばす。これに続いてアタックしていた笹原はタイヤの発動に苦しんでおり、1分05秒571。だが、これに続いてアタックしていた山本は1分05秒148と大津のタイムを上回り、トップに立った。
結局、この山本のタイムを上回ったドライバーはおらず、山本はトップでQ1を通過。復活の狼煙を上げる。2番手には大津。これに、チェッカーと同時にベストタイムを出した宮田、山下、スーパーフォーミュラでは初めてSUGOを走った佐藤、松下と続き、ここまでがQ1を通過。一方、笹原、平川、阪口、可夢偉はQ2に駒を進めることができなかった。

Q1敗退となった平川亮(carenex TEAM IMPUL)

5分間のインターバルを経て、BグループのQ1が始まったのは午後2時20分。今回Bグループには、野尻、フェネストラズ、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、国本雄資(KCMG)、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、三宅淳詞(TEAM GOH)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)の11名が振り分けられていた。

セッションが始まると、すぐに関口、牧野、野尻、大湯、三宅、国本、大嶋、福住といった順でコースイン。開始から1分半という所で坪井がコースに入り、全車がピットを後にした。ほとんどのドライバーがユーズドタイヤでマシンの状態を確認すると、一旦ピットに戻る。これに対して、国本はもう1周プッシュして各セクターで好タイムをマーク。セッションの残り時間が5分半となった所でピットに戻った。
これを前に、残り時間が6分となったあたりで、野尻、大湯、関口、三宅がニュータイヤでコースイン。その1分後には福住、さらにアレジ、坪井、フェネストラズもニュータイヤでコースに向かう。そして、残り時間が4分となった所で、国本が最後にコースに入っていった。
残り時間が2分となったところからは各車がアタックラップへ。この中で、真っ先にアタックを開始したのは三宅。しかし、三宅は1分05秒736というタイムにとどまった。これに続いてアタックしていたのは野尻。野尻は「ブレーキで行きすぎたり、余ってしまったりミスもあった」ということだったが、タイムは1分05秒015。04秒台に迫る好タイムをマークした。続いてアタックしていた坪井は1分05秒176と、野尻にはわずかに届かず。しかし、坪井に続いてアタックしていた大湯が、1分05秒046を叩き出し、トップタイムを書き換えた。これでAグループと同様、BグループでもTCS NAKAJIMA RACINGがトップを奪うかと思われた。ところが、チェッカー目前、国本が一気にタイムを更新。国本は1分04秒954と、今日最初に04秒台のタイムを刻んだ。さらに、このタイムを上回ってきたのが、牧野。牧野はここで1分04秒920と、国本のタイムを100分の3秒余り更新し、Q1をトップで通過している。2番手には国本。これに野尻、大湯、フェネストラズ、そしてチェッカーと同時にベストタイムを刻んだ福住が続き、ここまでがQ1を通過。一方、坪井、アレジ、関口、大嶋、三宅はQ2に駒を進めることができなかった。

そこから10分間のインターバルを経て、12台で争われる7分間のQ2が始まったのは、午後2時40分。ピット出口がオープンされると、まずは宮田、フェネストラズ、山下、国本がユーズドタイヤでコースイン。マシンの状態を確認するとともに、ブレーキを温めると一旦ピットに戻る。他のドライバーは最初からニュータイヤを装着して待機。残り時間が6分となったところで松下と佐藤、残り時間が5分半となった時点で福住がコースに入る。さらに、残り時間が5分となった時点で山本、大津、牧野、大湯、野尻、宮田といった順でコースに入っていった。さらに、残り時間が3分半となった所でフェネストラズと国本、残り時間が3分となった所で山下が最後にコースに入っていった。

この中で、最初にアタックに入ったのは佐藤。残り時間が1分となったあたりからプッシュを開始した佐藤は、セクター1、セクター2でトップ争いに絡めるだけのタイムを刻む。ところが、SPインコーナーでバランスを崩してリヤが流れ、大きくタイムロス。1分05秒535というタイムにとどまった。これに続いてアタックしていた松下は1分05秒248と04秒台には入らなかったが、福住は1分04秒913と、04秒台に突入してくる。その後は山本が1分05秒835、大津が1分04秒785、牧野が1分05秒160をマーク。大津がこの時点ではトップに立っていた。しかし、チェッカーと同時に、トップタイムを書き換えたのがフェネストラズ。フェネストラズは1分04秒706を叩き出す。だが、それをさらに上回ってきたのが、野尻。野尻はフェネストラズよりもコンマ3秒以上速い1分04秒349を叩き出し、今回の予選でも最後は圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。

その結果、野尻は4戦連続のPPを獲得。フェネストラズ、大津がそれに続いた。4番手には宮田。以下、大湯、福住、山下、国本、牧野、松下、佐藤、山本と続いた。
なお、正式結果は出されたものの、松下の予選時の走行について、審議中となっている。

予選1位 野尻智紀(TEAM MUGEN)

予選2位 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)

予選3位 大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

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