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大湯都史樹が歓喜の初優勝 2020年第6戦 第19回 JAFGP 決勝

2020年12月6日

12月6日(日)開催ながら温かさに恵まれた三重県鈴鹿サーキット。午前中のノックアウト予選に続いて、午後からはJAF GPのタイトルがかけられた全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦が行われた。第5戦に引き続き、多くの有力ドライバーがトラブルに見舞われただけでなく、またしても3回のセーフティーカーが導入される荒れた展開となったこのレースで、ルーキーながら初優勝を果たしたのは、自身初のフロントロウからスタートした大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)。好スタートを決めてポジションを上げた後、最後まで大湯を僅差で追った福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2位。3位には9番グリッドから抜群のスタートを決め、最後まで後続の追撃を凌ぎ切った関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が入賞している。

今日は、スタート前からトラブルに見舞われる車両はなく、20台全車がダミーグリッドに着く。気温16℃、路面温度24℃と、この季節にしてはかなり温かなコンディションのもと、フォーメーションラップがスタートしたのは、午後1時15分。このレースでも、寒い季節ということで、フォーメーションラップは2周行われた。
その隊列走行を終えると、全車が正規グリッドにロックオン。後方でグリーンシグナルが振られると、シグナルオールレッドからブラックアウト。各車が30周先のゴールに向けて、加速した。ここでホールショットを奪ったのは、PPスタートのニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)。大湯もまずまずの動き出しで2番手のポジションを守る。その後方では、4番グリッドの福住が抜群のクラッチミートと加速を見せ、3番グリッドの山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)をパス。3番手に浮上する。さらに抜群のロケットスタートを決めた関口が9番手から5番手にジャンプアップ。中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、国本雄資(carrozzeria Team KCMG)と続いた。一方、自己最高の7番グリッドからスタートしたシャルル・ミレッシ(Buzz Racing with B-Max)はフォーメーションラップ中にブレーキに熱を入れすぎたためか、2コーナーでブレーキが効かずに失速し、大きくポジションを落としてしまう。その後は、復調したが手痛い後退となった。また、エンジン交換で10グリッド降格となった13番手スタートの笹原右京(TEAM MUGEN)はエンジンストールし、最後尾へと後退した。

このレースでは、オーバーテイクシステムが通常の倍、200秒使えるということで、スタート直後から随所で僅差のバトルが勃発。2周目の1コーナー手前では、昨日表彰台を獲得している国本が可夢偉をオーバーテイクし、8番手に浮上してくる。その周、ひとつポジションを落とした可夢偉の後方に迫ったのは、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)。シケインでアウトにマシンを振って、フェネストラズは可夢偉に迫ったが、ここで可夢偉の左リヤタイヤに接触し、その衝撃でスピン、クラッシュを喫してしまった。可夢偉も左リヤタイヤが切れてパンク。可夢偉はそのままタイヤ交換のためにピットに向かった。
このアクシデントで、コース上にはセーフティーカーが導入されるが、そのセーフティーカーラン中にもハプニングが発生。5周目に入ると、4番手を走行中だった山本が突如スローダウン。ギヤが1速でスタックしてしまい、隊列走行にもまったく付いていけなくなった山本はゆっくりとピットに向かうと、そのまま頭からマシンをガレージに入れ、リタイヤとなった。

さて、フェネストラズのマシン回収が終わると、レースは6周を終えたところからリスタート。トップのキャシディはポジションを守って1コーナーに入っていくが、6番手争いに動きがあった。国本が1コーナーで一貴をオーバーテイク。5番手に浮上する。また、7周目のシケインでは、この時点で9番手まで浮上していた平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がスタートで大きくポジションを上げた山下健太(KONDO RACING)をオーバーテイクし、8番手に浮上した。

その翌周、8周目には、トップのキャシディが後続を引き離すべくオーバーテイクシステムを使いながら猛プッシュ。その時点でのファステストラップとなる1分39秒094をマークする。ところが、そのキャシディを悲劇が襲う。1コーナーのアプローチに入ったキャシディに、エンジントラブルが発生。マシン後方から白煙が上がったキャシディは1コーナーと2コーナーの間のエスケープゾーンに、そのままマシンを止めた。それとほぼ同時に、一貴にもトラブルが発生。シケインでデブリを拾ったために、右リヤタイヤがバーストし、S字でスローダウン。一貴はほぼ1周、ゆっくりと走ってピットに戻らなければならなかった。ここで、コース上には再びセーフティーカーが導入される。
これでトップに立ったのは、大湯。福住、関口、坪井、国本、平川、山下、石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、松下信治(Buzz Racing with B-Max)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、大嶋和也(ROOKIE Racing)、牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)、ミレッシ、笹原、可夢偉というオーダーでセーフティーカーランの後ろに隊列ができていた。
そして、セーフティーカー中にタイヤ交換のウィンドウが開く10周回を終えると、上位集団が一気にピットロードへと雪崩れ込んだ。チームによっては2台が同時にピットに入った結果、前のクルマの作業が終わるのを待たねばならないドライバーもおり、ここでも多少の順位変動が起こっている。大湯、福住、関口、坪井、国本までの順位は変わらなかったが、平川は待つ必要があり、山下の先行を許した。また石浦も坪井の作業を待つ必要があったため、ここでポジションを落としている。これら、ピットイン組に対して、松下と笹原はステイアウトを選択した。

キャシディのマシン回収が終わると、12周を終えたところでレースはリスタート。一旦各車の差がリセットされていたため、再び随所でバトルが発生する。14周目の1コーナーでは国本が坪井をオーバーテイク。事実上の4番手に浮上する。また同じ周のシケインでは、野尻がオーバーテイクシステムを使いながら、目の前で争っていた山下と平川の2台を一気にオーバーテイク。山下と平川は、その前にオーバーテイクシステムを使用しており、100秒間の使用不能時間に入っているところだった。また、見た目上のトップ争いも加熱。15周目の1コーナーでは笹原がアウトから松下に並びかける。しかし、松下はポジションを死守。笹原は2コーナーでコースのアウト側に少しはみ出す形となった。同じ周のシケインでは、事実上のトップ争いも激化。福住が大湯に迫るが、大湯は何とかこれを凌いだ。また、16周目のシケインでは、事実上の7番手争いを演じていた平川が山下に迫る。だが、平川はレース折り返しにして、すでにオーバーテイクシステムのライトがレッドに。山下を追う間に、平川は残りの時間も全て使い切ったが、山下攻略はならなかった。
このように各所での争いが展開される中、19周目のS字でまたしてもアクシデントが発生する。事実上の3番手争いを演じていた国本の右リヤタイヤに問題が発生し、国本はスピン、コースアウト。グラベルにマシンを止めてしまう。コース上には3度目のセーフティーカーが導入された。

これを見て、ステイアウトしていた松下と笹原がピットイン。代わって、見た目上でも大湯がトップに立ち、福住、関口、坪井、野尻、山下、平川、牧野が続く形になった。
国本のマシン回収が終わり、レースがリスタートしたのは、22周を終えた時点。セーフティーカーのライトが消えると、大湯はペースを大きく落とし、ゆっくりとしたスピードのままバックストレートを走る。大湯が加速を開始したのは、130Rに入る目前から。オーバーテイクシステムを上手く使いながらリスタートした大湯は、福住を寄せ付けることなく、1コーナーへと入っていった。このリスタートでは大湯のチームメイトである牧野が、前を行く平川に接近。牧野はオーバーテイクシステムを使いながら、アウトから平川攻略を狙ったが、ここでは平川がポジションを死守している。また、リスタート翌周、24周目の1コーナーでは3番手争いも加熱。坪井が関口に迫ったが、関口も残り少ないオーバーテイクシステムを作動させながら、防御に成功した。さらに、同じ周には6番手争いにも動きが発生。すでにオーバーテイクシステムを使い切っていた平川が、シケインでアウトから山下をパス。だが、山下はそこから平川の後ろにつくと、1コーナーでは再びポジションを取り返すことに成功した。

残り5周になるとトップ争いもかなり接近。福住が大湯にオーバーテイクシステムを使わせるべく、先に仕掛ける。福住はここで1分38秒805というファステストラップをマークし、大湯との差をコンマ569秒まで詰めてくる。「余りペースが上がらず、いつ抜かれるかとドキドキしていた」という大湯は、オーバーテイクシステムの残りの使い方も考えながら、ここからチェッカーまで激走。最終ラップはヘアピンの手前からオーバーテイクシステムを作動させ始めた福住を振り切るべく、自らも残っていたシステムを作動させ、シケインまでに使い切る。そして、大湯は福住に対して、コンマ462の差で辛くも逃げ切り。涙ナミダの初優勝を果たした。2位には、昨日のレースで不運に見舞われた福住。終盤は坪井の追撃に対して防戦一方となったものの、ポジションを守り切った関口が3位に入賞し、今季初の表彰台を獲得している。以下、坪井、野尻、山下、平川、牧野、大嶋、石浦までがポイントを獲得。出場した全レースできちんと完走を果たしているカルデロンは11位。あと一歩でポイント獲得というところでゴールしている。

ドライバーズランキングでは、これで山本と平川が同ポイントの55点で最終戦へ。もちろん、キャシディや野尻らも逆転の可能性を持っている。富士スピードウェイで決着するタイトル争いで、ひと足早いクリスマスプレゼントを受け取ることになるのは誰なのか。全く予想もできない展開が待っていそうだ。

第6戦 優勝 大湯 都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

第6戦 2位 福住 仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

第6戦 3位 関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

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