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山本 尚貴 ポール・トゥ・ウインで今季初優勝

2020年12月5日

好天に恵まれた12月5日(土)の三重県鈴鹿サーキット。午後からは全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の決勝レースが開催された。多くのドライバーがトラブルやアクシデントに見舞われ、セーフティーカーが3度も導入されるという荒れた展開になったが、その中で運も流れも味方につけて今季初優勝を果たしたのは、PPスタートの山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。素早いピット作業が奏功した中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)が2位。そして、この所上り調子で成績も上向いてきている国本雄資(carrozzeria Team KCMG)が3位に入り、一昨年以来の表彰台を獲得した。

12時半からスタート進行が行われたこの第5戦。8分間のウォームアップ走行が終わり、各車がダミーグリッドに着く際に最初の波乱が起こる。予選2番手を獲得していた野尻智紀(TEAM MUGEN)のマシンに電気系のトラブルが発生し、コース上でエンジンがストップ。野尻はスプーンコーナー入り口にマシンを止めてしまい、自力でダミーグリッドに着くことができなかった。積載車でメインストレートまで戻ってきた野尻のマシンは、メカニックの手によって一度はフロントロウのダミーグリッドへ。そこでトラブルの修復が行われたが、自力でダミーグリッドに付けなかったということで、フォーメーションスタートの際、最後尾に回らなければならなかった。
その後、午後1時15分にフォーメーションラップがスタート。タイヤの温まりに時間がかかるということで、今回はこのフォーメーションラップが2周行われることとなる。ところが、全車が動き出して間もなく、今度は予選10番手だった関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) にトラブルが発生。やはりエンジンが突如吹けなくなった関口のマシンは2コーナー立ち上がりでスローダウンすると、そのまま縁石を跨ぐ形で、コース上にストップした。このマシンを回収している間に、他のマシンは2周のフォーメーションラップを終了。一旦、正規グリッドに着く。だが、この時点でまだ関口のマシンの回収が終わっておらず、フォーメーションラップが追加されることとなった。追加されたフォーメーションも2周。レース距離は28周で争われることとなっている。この二度目のフォーメーションラップでも1周を終えたところで大嶋和也(ROOKIE Racing)がピットインしてトラブルシューティングする場面が見られた。

計4周のフォーメーションを終えると、いよいよスタートが切られる。ここでまずまずの動き出しを見せてトップを守ったのは、PPの山本。予選3番手スタートの福住がそれに続く。その後方では、予選6番手の小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が抜群のロケットスタートを決めて、3番手に浮上。少し加速が鈍った一貴の前に出る。1コーナーで、その一貴に迫ったのは、予選5番手の牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)。だが、一貴はイン側のラインを死守。一貴の後ろには牧野のチームメイトである大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)がおり、2コーナーでは牧野のインにつける。この時、2台は軽く接触。牧野は右リヤを弾かれてアウト側にはらんでしまったが、オーバーテイクシステムを使いながら、S字では大湯の前に出た。ところが、ダンロップコーナーに差し掛かった所で、牧野は接触のダメージからコースアウト。スポンジバリアに激突すると、ここで戦列を去ることに。コース上には、すぐさまセーフティーカーが導入されることとなった。
 牧野のマシン回収が終わり、レースがリスタートしたのは、5周終了時点。トップの山本は、バックストレート真ん中あたりから加速を開始すると、ポジションをキープ。福住、可夢偉もポジションを守る。その後方では、最終コーナーで大湯が一貴を捉えて4番手に浮上。一貴はシケインでブレーキが抜けたということで、そのまま直進してしまい、大湯の先行を許している。またその後ろでは、坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)と笹原右京(TEAM MUGEN)が僅差のバトルを演じるシーンも見られた。さらに、不運なトラブルからいずれも最後尾スタートとなった平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)と野尻智紀(TEAM MUGEN)は、スタート直後に大きくポジションアップしており、最初のセーフティーカー明けにも激しいバトルを演じる。9周目のシケインでは、野尻がオーバーテイクシステムを使いながら、平川をパス。13番手までポジションを上げてきた。

今回のレースもタイヤ交換が義務付けられているため、10周回が近づくと、多くのチームがタイヤをピットロードに準備し始める。2台がトップを走っていたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGもすでに福住のタイヤを準備していた。ところが、間もなくピットに入ろうかという10周目のバックストレートで、その福住がギヤボックストラブルから突如スローダウン。福住はゆっくりとピットまで戻ると、マシンをガレージの中に入れ、そのままリタイヤとなった。それと同じ周、10周を終えてピットに入ったのは、大湯、松下信治(Buzz Racing with B-Max)、ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、平川の4人。ここでBuzz Racing with B-Maxは素晴らしい作業を見せ、松下を大湯の前でコースに出すことに成功する。これに大湯、キャシディ、平川と続いたが、ピットアウトしてすぐにキャシディが大湯を捉えて、ポジションを1つ上げてみせた。
その翌周には、笹原がピットイン。TEAM MUGENの作業は6秒6と素早く、笹原は松下とキャシディの間でコースに戻る。キャシディが真後ろに迫ったが、笹原はオーバーテイクシステムを防御に使いながら、ポジションを守った。さらに、12周を終えたところでは5番手を走行していた国本がピットイン。こちらも素早い作業で、松下の前でコースに戻る。翌13周を終えたところでは、可夢偉、一貴、大嶋がピットイン。可夢偉は左フロントのタイヤ交換に手間取り、コースに戻った時は笹原とキャシディの間。一貴はミスなく作業を終えると、可夢偉よりも先にピットアウト。国本の前でコースに戻った。

これと同じ頃、トップを走る山本の前には周回遅れになろうかとしていたタチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)が現れる。カルデロンに引っ掛かったこともあり、この周、山本のラップタイムは1分40秒台まで落ち、ピットイン組の最上位にいた一貴との差が40秒を切ってきた。その後も一貴は山本よりもコンマ2〜3秒早いペースで周回。その差をジワジワと削り取っていった。また、同じ周、実質的にはポイント圏内の争いを展開していた大湯、キャシディ、平川が接近戦バトルを展開。大湯を抜きあぐねていたキャシディに迫った平川は、ヘアピンでアウト側から2台をまとめて攻略し、さらに上を目指す。キャシディも16周目の1コーナーではようやく大湯を攻略し、ポジションを上げた。

そして、18周を終えたところで、トップの山本はピットイン。7秒3で作業を終えた山本は、一貴の前でコースに戻ることに成功したが、これと時を同じくしてコース上には2度目のセーフティーカーが導入される。これは山本がピットに入った直後、松下が130Rでスピン、クラッシュしたため。松下のマシンは、原因不明ながら、左リヤタイヤにダメージが発生し、コントロールを失った。
このセーフティーカー導入によって、ピットも慌ただしくなる。まだタイヤ交換を行なっていなかった坪井、石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、山下健太(KONDO RACING)。サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、野尻、シャルル・ミレッシ(Buzz Racing with B-Max)が一気にピットになだれ込んできた。坪井は作業を終えると可夢偉の前でコースに復帰。石浦と野尻は大湯の後ろでコースに戻る。山下とフェネストラズは作業に時間がかかり、ミレッシに逆転を許すこととなった。この時のオーダーは、山本、一貴、国本、笹原、坪井、可夢偉、平川、キャシディ、大湯、石浦、野尻、ミレッシ、山下、フェネストラズとなっている。

松下のマシン回収が終わり、レースがリスタートしたのは、22周終了時点。トップ3はそれぞれポジションをキープして1コーナーに入っていく。だが、その後方では4番手争いが激化。23周目のシケインでは、坪井が残り少なくなったオーバーテイクシステムを作動して笹原に迫った。しかし、笹原はシステムを作動させることなく防御。最終コーナーを立ち上がったところでは、遂に坪井のオーバーテイクシステムが打ち止めとなったが、メインストレートに入ったところで坪井は笹原のアウト側に並びかけた。そこに迫ったのが、いずれもシケイン立ち上がりからオーバーテイクシステムを作動させた可夢偉と平川。可夢偉は一番アウト、平川は一番インのラインを取る。1コーナー手前では、インから平川、笹原、坪井、可夢偉が4ワイドに並んだ。その争いの中、1コーナーのアプローチでアウト側に少しラインを振った笹原の左リヤと坪井の右フロントが接触。笹原はバランスを崩して、時計回りにスピンしてしまう。完全にコントロールを失った笹原は、平川のリヤに接触し、平川もスピン、コースアウト。笹原と平川はここでレースを終えた。また笹原と接触した坪井もスローダウンして1周走るとピットイン。ここでレースを終えている。その激しいクラッシュの中、一番アウト側のラインを守っていた可夢偉は全ての車両を避け切って、無傷で走行を続けた。

このクラッシュによって、コース上には3度目のセーフティーカーが導入される。笹原と平川のマシン回収が終わり、リスタートが切られたのは、残り2周という26周終了時点。ここからは大きなポジションの入れ替わりはなく、山本が危なげなくトップを守って今季初優勝をポール・トゥ・ウィンで飾った。一貴は昨年の岡山大会以来となる今季初表彰台。国本も3位に入り、一昨年の富士以来、約2年ぶりの表彰台を獲得した。以下、クラッシュ現場を無傷で切り抜けた可夢偉が4位、最後まで可夢偉の攻略を試みたキャシディが5位、石浦が6位、野尻が7位、大湯が8位。以下、セーフティーカー明けにミレッシをかわした山下、フェネストラズまでがポイントを獲得している。この第5戦でポール・トゥ・ウィンを達成したことで、山本は23ポイントを獲得。今日ノーポイントに終わった平川を逆転し、ランキングでもトップに躍り出た。

第5戦 優勝 山本 尚貴と杉崎エンジニア(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

第5戦 2位 中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)

第5戦 3位 国本 雄資(carrozzeria Team KCMG)

 

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