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チームメイトとの激闘を制し、関口雄飛が今季初優勝

2022年8月21日

ウェットとなった第7戦から一転、汗ばむような真夏のコンディションとなった8月21日(日)の栃木県・モビリティリゾートもてぎ。気温が30℃を超える暑さの中、午後からは全日本スーパーフォーミュラ選手権・第8戦の決勝レースが行われた。序盤から随所でバトルが勃発する激しい争いとなったこのレースで、早目のタイヤ交換から最後までポジションを守り切って、2019年の第2戦・オートポリス以来の優勝を飾ったのは、7番グリッドからスタートした関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)。チームメイトの関口に対して、タイヤ交換を引っ張る作戦を採り、終盤オーバーテイクショーを見せた平川亮(carenex TEAM IMPUL)が2位。carenex TEAM IMPULが2007年の開幕戦・富士以来、実に15年ぶりの1-2フィニッシュを飾った。これに続いて3位入賞を果たしたのは、関口とほぼ同じ作戦で早目のタイヤ交換を行った牧野。以下、ポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)が4位、PPスタートの大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が5位、スタートミスと作戦が裏目に出てしまったサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)が6位と続いた。

朝のフリー走行を終えた後、青空が広がり、陽射しが照りつけ始めたもてぎ。メインストレートには強めの追い風が吹いていたため、体感温度はそこまで高くなかったが、実際には気温が31℃、路面温度が45℃まで上昇し、金曜日のフリー走行とほぼ同じようなコンディションとなった。午後1時40 分からはスタート進行が始まり、まずは8分間のウォームアップ走行が行われ、その後、各車はダミーグリッドに向かう。ここで異変があったのは、笹原右京(TEAM MUGEN)とジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)。笹原はドライブシャフトが破損されて、ピットで急遽交換。アレジもダミーグリッドについたものの、電気系のトラブルを抱えて一旦ピットガレージへ。ここで修復を行ったため、最後尾グリッドに戻ることとなった。
そこからグリッドセレモニーなどを終え、午後2時半にフォーメーションラップがスタート。1周の隊列走行を終えると、21台のマシンは正規グリッドに着く。後方でグリーンフラッグが振られると、シグナルオールレッドからブラックアウト。全車が一斉に37周先のチェッカーに向けて、スタートを切った。ここで抜群の飛び出しを見せたのは、PPの大湯。また、3番グリッドの野尻もロケットスタートを決め、1コーナー手前でフェネストラズの前に出る。出足が鈍ったフェネストラズに対して、1コーナーでアウト側から並びかけたのは4番グリッドからスタートしたチームメイトの山下健太(KONDO RACING)。しかし、ここではフェネストラズがイン側をキープし、3番手のポジションを守った。これに続いたのは、やはり好スタートを切った平川と関口。オープニングラップのS字コーナーあたりでは、早くもチームメイト同士でバチバチのバトルを展開し始める。一方、その後方では、アクシデントも発生。1コーナーへの進入で、イン側から佐藤蓮(TEAM GOH)、小林可夢偉(KCMG)、福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)という並びで三つ巴となり、その中で可夢偉のフロントウィングと福住の右リヤが接触。福住はタイヤがパンクしたため、オープニングラップを終えて、ピットインを余儀なくされた。
その間にも、関口と平川のチームメイトバトルは白熱。オープニングラップの90度コーナーでは、関口が一旦平川の前に出ることに成功する。しかし、その翌周には、平川がやはり90度コーナーで関口をオーバーテイクし、ポジションを取り戻した。
トップ争いは、2周を終えたところで大湯が野尻に対して2秒余りの差を付けていたが、その後大湯はペースアップに苦しむことになる。4周目には野尻が1分34秒970とその時点のファステストラップをマークして、大湯に迫ってきた。しかし、野尻もオーバーテイクする所までは迫らず、5周を超えたあたりから上位陣は等間隔の膠着状態となる。大湯、野尻、フェネストラズ、山下、平川、関口と、ほぼ全車が1秒余りの差でそれぞれが周回を重ねることとなった。トップから後方集団までの差もそこまで大きくは開かない状態だった。

この膠着状態に動きが出たのは、タイヤ交換のウィンドウが開いた10周目。大湯が第1セーフティーカーラインを超えて、まず真っ先にピットに飛び込んできたのは、関口。チームは、前回の富士と同様、6秒6という素早いピット作業を見せ、関口は最後尾を走行していた大嶋和也(docomo business ROOKIE)のすぐ後ろでコースに戻っている。また、同じ周には松下信治(B-Max Racing Team)とジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)もピットイン。タイヤ交換をしてコースに戻った。
これを見て、11周を終えようかというところでピットに滑り込んできたのは、山下、牧野、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)。ここでタイヤ交換を終えてもコースに戻れなかったのが山下だった。上位争いを展開していた山下だか、実はピットに入る2周ほど前からシフトトラブルを抱えており、アップもダウンもできない状況に。そのため、一旦ガレージに入れて修復作業に入ることとなってしまった。

P.1 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)

この頃コース上では、12周目の90度コーナーで関口が大嶋をオーバーテイク。関口は、さらに14周目の1コーナーで宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)をかわし、まだタイヤ交換に入っていないトップ集団とのタイム差を削っていく。関口は、14周目にはその時点でのファステストラップとなる1分34秒227、さらにその翌周は1分34秒114をマークする鬼神の走りを見せる。
この関口のペースを見て、2番手を走っていた野尻が15周を終えようかというところでピットイン。チームは6秒4という素早い作業を見せたが、野尻がコースに戻った時にはすでに関口が先行。牧野も後方から迫ってきた。アウトラップの野尻に対して、すでにタイヤが温まっていた牧野は、3コーナーから4コーナーにかけて、野尻の攻略に成功した。
さらに、この翌周、16周を終えようかというところでピットに滑り込んだのがトップを走っていた大湯とフェネストラズ。フェネストラズのクルーは素早い作業を見せるが、大湯がギリギリの所で前に滑り込む形となり、ここでの逆転はならなかった。また、大湯がコースに戻った時には、すでに関口と牧野が先行。野尻も迫ってきており、4コーナーでは野尻が大湯を捉える。これにより、大湯とフェネストラズは予選よりもポジションを落とすことになってしまった。すでにタイヤ交換を終えた中では、これで関口がトップ、牧野が2番手、野尻が3番手、大湯が4番手、フェネストラズが5番手となっている。

P.2 平川亮(carenex TEAM IMPUL)

これら早目にタイヤ交換を行ったドライバーたちに対して、ステイアウトを選び、見た目上のトップに立ったのは平川。これに同じくステイアウトを選んだ佐藤、三宅淳詞(TEAM GOH)、最後尾から大きくポジションを上げてきた笹原右京(TEAM MUGEN)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)が続く。
17周を終えた時点で、平川と関口の差は21秒073。ピットロードのロスタイム22秒と作業時間を考えて、ここから平川は関口との差を広げていきたい所だった。しかし、平川と関口のペースは拮抗。2台の差はなかなか開いていかなかった。
その後、見た目上の上位集団では、25周を終えようかという所で佐藤がピットイン。28周を終えようかという所では三宅、さらにその翌周には笹原がピットイン。この周、平川と関口の差はようやく23秒215まで開く。また、平川は牧野に対して24秒249、野尻に対して25秒904、大湯に対して28秒182、フェネストラズに対して29秒464というギャップを築いていた。
 
そして、いよいよ30周を終えようかという所で平川がピットに滑り込む。チームは関口の時よりもさらに早い5秒6という作業時間でタイヤを交換。関口と牧野の後ろ、野尻の目前で平川をコースに送り出した。しかし、まだタイヤが温まっていなかったため、2コーナーでは野尻が一旦平川をオーバーテイクしていく。しかし、1周すると平川のタイヤが発動。序盤にタイヤ交換をしているドライバーたちを猛烈なペースで迫って行く展開に。平川は、32周目の90度コーナーで難なく野尻をオーバーテイク。さらに、34周目の5コーナーでは、牧野もかわして行く。

P.3 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

ここからの残り3周は、トップを守る関口と、そこに迫る平川の息詰まる攻防戦となった。34周目を終えた所で2台の差はコンマ839。そこから関口はオーバーテイクシステムを使って逃げを打つが、平川も同時にオーバーテイクシステムを稼働。タイヤの状態がいい平川のペースが速く、35周を終えた所ではその差はコンマ424まで縮まってくる。その翌周も僅差のまま、2台は走り続けた。

そして、勝負は最終ラップへ。関口は1コーナーから残っていたオーバーテイクシステムを全て使って平川を引き離しにかかる。これに対して、平川は関口とタイミングをずらして5コーナーあたりからオーバーテイクシステムを稼働。こちらも全て使い切りながら、前を追った。そして、バックストレートの終わりあたりで平川のオーバーテイクシステムも終了。その先の90度コーナーでは、平川がアウト側から関口に並びかけ、マシンをねじ込もうとする。しかし、イン側の関口も全く譲らず、立ち上がりではアウト側にはらむラインを取る。平川は真横に並んでいたが、関口がアウトにマシンを振ったため、平川は外側の縁石に乗って、軽く飛び上がる形に。そのままコースには留まったものの、勝負はこれで決着。早目にタイヤ交換を行った関口が最後までポジションを守り切り、トップチェッカーを受けた。関口にとっては、2019年の第2戦オートポリス以来となる優勝で、自身7勝目となった。また、最後までチームメイト同士の激しい好バトルを見せ、会場を沸かせた平川は殊勲の2位。そして、牧野が3位。以下、野尻、大湯、フェネストラズ、佐藤、笹原、阪口、坪井までがポイントを獲得している。

このレースの結果、野尻は113ポイントまで得点を伸ばしてリーダーの座を堅持。フェネストラズが81ポイントでランク2位。2戦連続リタイヤに終わっていた平川が15ポイントを加算して79ポイント。ランク3位となっている。野尻の大量リードは変わらないが、今大会の結果、タイトル争いは最終大会の鈴鹿サーキットに持ち越しに。2ヶ月後、10月29日〜30日にいよいよ決着の時を迎えることになる。

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