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雨に翻弄された予選を制したのはジュリアーノ・アレジ

2021年5月15日

例年よりもかなり早く、5月11日に南部、そして本日15日(土)、北部が梅雨入りした九州地方。その梅雨前線の影響をもろに受ける中、大分県オートポリスでは、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われた。悪天候の影響もあり、朝の段階で、予選の方式は変更。通常はQ1からQ3までのノックアウト方式で行われるが、今回は40分間の計時予選となった。その予選は、サポートレースのスケジュールの遅れから、当初予定の午後2時50分ではなく、午後3時10分からということになっていたが、その時刻になると雨脚が強まったり、雨脚が弱まると霧が出たりということがあり、ディレイが繰り返される。結局、セッションが始まったのは午後3時35分。そこからさらに4回の赤旗が出る波乱の展開となった。その中でPPを奪ったのは何とわずか参戦2戦目、中嶋一貴(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)の代役を務めたジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)。2番手にはチームメイトの宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、3番手には阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)とルーキーがトップ3を独占する結果となった。

コースインスペクションが何度も行われ、5分刻みでセッション開始時刻が遅れて行った今回の予選は、上空に明るさが戻り、霧も晴れてきた午後3時35分から始まった。気温19℃、路面温度も19℃というコンディションのもと、セッションが始まるとアレジ、宮田、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、阪口、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、今回が復帰戦となる牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、平川亮(carenex TEAM IMPUL)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)といった順でほとんどのドライバーがすぐにコースイン。発進の際にエンジンがストールし、少し遅れる形となった関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、さらに他車との間合いを取る形で、最後に大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)と今回タチアナ・カルデロンの代役を務める塚越広大(ThreeBond Drago CORSE)がコースに入る。路面の水の量は多かったが、ここで最初から好タイムをマークしたのは、野尻智紀(TEAM MUGEN)。野尻は他のドライバーが1分44秒台〜45秒台で走っている中、最初からプッシュし、1分42秒773をマークしてくる。その直後、セッションは赤旗によって中断される。これは100Rで大嶋がバランスを崩し、コースアウト。スポンジバリアに突っ込む形となってクラッシュしたためだ。

大嶋のマシンの回収と、スポンジバリアの補修が終わり、残り時間35分11秒ということでセッションが再開されたのは、午後3時55分。この時点では雨は一旦止んでいた。だが、コース上には斜面から染み出してきた水によって至る所に川が残されている状況だった。そのコンディションの中、再開後もアレジ、宮田、坪井、阪口、牧野といった順で一斉にマシンがコースへと出て行く。そして、まずは宮田がアウトラップの翌周に1分39秒808と、40秒を切るタイムをマーク。これを計測2周目のアレジが上回り、1分39秒550までタイムアップしてくる。同じ周には、それを阪口、関口、平川、大湯が上回ってきた。その後方では各所でトラフィックが発生。ピットが最終コーナー寄りにあるチームは、なかなかまともに1周アタックできない状況となった。そうこうするうち、2度目の赤旗が提示される。これは、サッシャ・フェネストラズの代役を務める中山雄一(KONDO RACING)が最終の上り区間途中の複合コーナーでスピンしたため。エンジンを止めていなかった中山は、何とか自力がコース復帰しようと試みていたが、思った以上に時間がかかり、赤旗が提示されている。

この中山のマシン回収が終わり、残り時間27分14秒ということでセッションが再開されたのは、午後4時09分。2回目の赤旗中には完全に雨が止み、雲の後ろにうっすらと太陽が輪郭を表すほど、天候が回復した。路面コンディション的には、今回の予選で一番いいタイミングだった。そして、セッションが再開されると、またしてもピットレーン出口に近いガレージのドライバーたちから順にコースイン。ここで、アウトラップを終えた1周目からプッシュしてタイムを上げてきたのが宮田だった。宮田は2度目の赤旗前に、関口がマークしていた1分38秒651というトップタイムを上回る1分38秒337を叩き出す。さらに、朝のフリー走行でトップタイムをマークしていた大湯が、ここで大きくタイムアップ。1分38秒629をマークして2番手に浮上してくる。その直後、セッションは3回目の赤旗によって中断される。これは福住が、さよりんブリッジ先のゆるい左コーナーでまっすぐコースアウトしたため、フロントからバリアに激突した福住はマシンを降りると、悔しそうに自分の頭を叩いた。

福住のマシン回収が終わり、残り時間21分14秒ということでセッションが再開されたのは、午後4時26分。この頃になると、真っ黒な雨雲が近づき、コース上にもパラパラと雨が降り始める。もうこれ以上のタイムアップは望めないかと思われたが、再開されると各車は続々コースイン。その中で、阪口が計測1周目に1分38秒511と、自己ベストをコンマ3秒縮めて、宮田に続く2番手に浮上してくる。さらに、”できる限りのリスクを背負った”というアレジが会心のアタック。ここでアレジはそれまでの自己ベストをコンマ6秒短縮し、宮田、阪口を上回る1分38秒252を叩き出した。その直後、セッションは4回目の赤旗によって中断される。これは大湯が100Rでスピン、コースアウトしてスポンジバリアに激突したため。左フロントサスペンションに大きなダメージを負った大湯は、それでも自力でピットへと戻ったが、バリアの修復をしなければならないため、赤旗が提示された。

そして、バリアの補修が終わり、残り時間15分32秒ということで、セッションが再開されたのは午後4時40分。この頃には、本降りとなって雨脚が非常に強まり、コース上には再び至る所に川が現れた。再開されるとドライバーたちはコースに出たが、ほとんどはアウトラップでピットイン。計測に入ったドライバーたちも、もうプッシュできる状況では無くなっていた。
その結果、参戦わずか2戦目、しかも代役出場ながら、アレジが殊勲の初PPを獲得する快挙。2番手には、一時トップに立っていた宮田。さらに、阪口が、これまでの予選自己最高位となる3番手。以下、関口、坪井、平川と、トップ6をトヨタエンジンユーザー勢が独占している。クルマ自体の仕上がりの良さを感じさせたものの、アタック中に赤旗が出てしまうなど、タイミングに恵まれなかったポイントリーダーの野尻はまさかの7番手。それでもホンダエンジンユーザー勢としては最上位だった。以下、牧野、塚越、山下健太(KONDO RACING)。一方、赤旗の原因となった大湯、福住、中山はタイム抹消。その3台に、計測前の段階でクラッシュしてしまった大嶋を加えた4台は、明日のレースを最後尾グリッドからスタートすることになった。

明日のレースも雨絡みとなることが予想されているが、最後に笑うのは誰なのか。雨になるとコースアウト車両が出がちで、セーフティーカー導入もたびたび発生するオートポリスだけに、今日の予選同様、決勝も最後の最後まで目が離せない展開となりそうだ。

予選1位
ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

予選2位
宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

予選3位
阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

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