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2022年開幕戦 ポールポジションは笹原右京
2022年4月9日
開幕戦P.P 笹原右京(TEAM MUGEN)
レースウィークの火曜日から、連日春らしい好天に恵まれている静岡県・富士スピードウェイ。2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、いよいよ4月9日(土)、その富士スピードウェイで開幕の時を迎えた。朝から強い陽射しに照らされた富士。ただし、前日のフリー走行以上に風が強く、メインストレートでの風向きも向かい風から追い風へと変わっている。それでも、会場には前日から並んだ人々も含め、多くの観客が足を運んだ。
その観客が見守る中、午前9時30分からは、本日午後に行われる開幕戦のグリッドを決するノックアウト方式の予選が行われた。この予選で自身初のPPを獲得したのは、笹原右京(TEAM MUGEN)。ルーキーの佐藤蓮(TEAM GOH)がフロントロウを獲得、平川亮(carenex TEAM IMPUL)が3番手。昨日のフリー走行でトップタイムをマークした宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)は、4番手となっている。
予選は昨年までQ1からQ3の3セッションで争われていたが、今年は、Q1とQ2でグリッドを決定。Q1は2グループに分けて行われる。Q1のセッションは各グループともに10分間。Aグループは10台、Bグループは11台となるが、そこから各グループともに6台がQ2へと駒を進めることになる。昨年よりも1台多く絞り込まれるため、Q1から大激戦となることが予想された。
Q1Aグループのセッション開始時の気温は16℃、路面温度は26℃。コースがオープンされると、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)といった順で、まずはAグループに振り分けられたドライバーたちがユーズドタイヤでピットを後にする。ディフェンディング・チャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)と福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)だけは、開始から1分余りが経ってからコースイン。どのドライバーもマシンの状態を確認すると、ニュータイヤに交換し、間もなくコースに入った。そこからアウトラップ、2周のウォームアップラップを行い、セッションの残り時間が2分を切ったあたりからは、各ドライバーがいよいよQライトを点滅させながら、タイムアタックに入る。その中で、まず残り時間1分となったところで、驚速タイムを刻んだのは、佐藤。佐藤は、ここで1分21秒675というタイムを叩き出す。続いてアタックしていたジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)は、1分22秒059、野尻は1分21秒881、坪井は1分21秒940。その直後、チェッカーが提示されるが、続いてアタックしていた山本、山下健太(KONDO RACING)、福住、関口、国本雄資(KCMG)らは1分22秒台。いずれも21秒台に入ることはできなかった。トップタイムをマークした後、佐藤はもう1周アタックしていたが、3コーナーでトラックリミットを超えたため、ここでアタックを終了。だが、最初に佐藤がマークしたタイムを破るドライバーはおらず、初のQ1をトップで通過している。2番手には野尻、3番手には坪井。以下、アレジ、大津、関口までがQ2に駒を進めることになった。一方、ここで敗退となったのは、福住、山下、山本、国本となっている。
5分間のインターバルを経て、Q1Bグループの走行が始まったのは、午前9時45分。このセッションでも開始直後に、平川、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)といった順で多くのドライバーがユーズドタイヤを装着してコースイン。1分ほど待った後、三宅淳詞(TEAM GOH)、そして笹原が最後にコースへと入った。アウトラップでマシンの状態を確認すると、各車は一旦ピットイン。ピットロードでニュータイヤに交換すると、再びコースに入っていく。そこからアウトラップ、2周のウォームアップラップ。残り時間が2分20秒ほどとなった所から、牧野を先頭に、阪口、平川、小林可夢偉(KCMG)、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、宮田といった順でQライトを点滅させながら、アタックラップへと入っていく。牧野は1分22秒300をマークし、一時トップへ。しかし、間もなく平川が21秒台に突入。平川は、ここで1分21秒896をマークする。さらに、フェネストラズが一気にトップに浮上。フェネストラズは1分21秒744を叩き出した。そして、チェッカーが提示されると、笹原が1分21秒835をマークしてきた。しかし、フェネストラズのタイムを上回るドライバーはおらず。フェネストラズはトップでQ1を通過。これに、笹原、平川と続いた。以下、三宅、宮田、牧野までがQ2に駒を進めることに。一方、松下信治(B-Max Racing Team)、阪口、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、可夢偉、アタック中にトラックリミットを超えてしまったためタイムを伸ばせなかった大湯はここで敗退となっている。
開幕戦 予選2位 佐藤蓮(TEAM GOH)
開幕戦 予選3位 平川亮(carenex TEAM IMPUL)
10分間のインターバルを経て、わずか7分間で争われるQ2が始まったのは、午前10時05分。このセッションの開始時には、気温が18℃、路面温度が28℃と、Q1の最初よりも上昇。追い風は少し弱くなった。そのコンディションのもと、コースがオープンされると、牧野、大津、野尻、笹原、佐藤、三宅が間もなくニュータイヤでコースイン。平川、アレジ、宮田は開始から1分ほど待ってからコースへ。さらに開始から1分半というところで坪井、2分というところで関口が最後にコースへと入っていく。そこから各ドライバーはタイヤを温めていく。アウトラップに加え、ウォームアップを2周行うと、大津を先頭にアタックへと入っていった。大津はここで1分22秒158をマークして一旦トップへ。だが、間もなくこのタイムを大きく上回ってきたのが笹原。笹原は自身がQ1でマークしていたタイムをコンマ4秒余り縮めて、1分21秒404を叩き出す。続いてアタックしていた佐藤は1分21秒983。21秒台には入ったが、笹原にはまだ届かない。佐藤は続けて2周目のアタックへと向かった。その間に、21秒台に飛び込んできたのは、Q1でトップだったフェネストラズ。フェネストラズは1分21秒774をマークするが、笹原には及ばず、この時点での2番手に。ここでコース上にはチェッカーが提示される。そして、チェッカーと同時に宮田が1分21秒727とフェネストラズを上回ってくるが、さらに平川が1分21秒708、佐藤が1分21秒668と自己ベストを叩き出してきた。だが、最終的に笹原のタイムを上回ったドライバーはおらず、笹原は嬉しい初PPを獲得。これにルーキーの佐藤、平川と続いた。宮田は4番手。以下、フェネストラズ、野尻、牧野、関口、アレジ、坪井、大津、三宅という結果になっている。
この中から、午後のレースでトップチェッカーを受けるのは誰なのか。間もなく熱戦の火蓋が切って落とされる。