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2021年 第6戦もてぎ大会 FP1は福住仁嶺がトップタイム
2021年10月16日
8月末に行われた第5戦から約1ヶ月半。10月16日(土)〜17日(日)には、全日本スーパーフォーミュラ選手権・第6戦が開催される。今回の舞台は、前戦と同じ栃木県ツインリンクもてぎ。最終戦を前に、このレースで野尻智紀(TEAM MUGEN)の初チャンピオンが決定するかどうかという注目の1戦だ。
週末に入り、最初の走行となったのは、16日(土)の午前9時10分から1時間半に渡って行われたフリー走行。予選を占うこのセッションでトップタイムをマークしたのは、逆転タイトルに望みを繋いでいる福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。同じく逆転タイトルを狙う平川亮(carenex TEAM IMPUL)が2番手。走り初めから仕上がりの良さを感じさせた野尻も3番手につけている。
どんよりとした曇り空となった土曜日のツインリンクもてぎ。気温19℃、路面温度23℃というコンディションのもとで、セッションは始まった。ピット出口がオープンされると、中嶋一貴(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)を先頭に、福住、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、山下健太(KONDO RACING)、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、野尻、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、小林可夢偉(KCMG)、国本雄資(KCMG)といった順で全車が続々コースイン。多くのドライバーは、マシンの状態を確認すると一旦ピットに戻る。一方、久々のシリーズ復帰となった一貴や、ようやく日本入国が叶い、今回が今年の初走行となるフェネストラズらは序盤から精力的に周回を重ねた。
その後、各車が本格的に走行を開始すると、現在ポイントリーダーの野尻が1分31秒509をマーク。野尻は翌周さらにタイムアップし、1分31秒174をマークすると、この時点でのトップに立つ。一旦ピットに入った野尻は、開始から23分というところで再びコースイン。ここでスタート練習も行った。そして、ユーズドタイヤながら1分31秒002という驚きのタイムを叩き出す。これは前戦の予選で自身がマークしたコースレコード、1分31秒073を上回るタイム。非公式ながらこの時点で早くもレコードを書き換えてきたことになる。セッションの3分の1を消化したところで、野尻を上回ってくるドライバーはいなかった。
しかし、セッション開始から40分を過ぎたところで、フェネストラズがトップタイムを書き換えてくる。ここでニュータイヤを投入したフェネストラズは、まず1分30秒897をマーク。翌周もアタックを続行し、1分30秒860とわずかにタイムアップしてくる。他のドライバーたちはまだニュータイヤを投入しておらず、これが一つのターゲットタイムとなった。そして、セッションが折り返し、開始から55分あたりとなったところで、フェネストラズのトップタイムを書き換えてきたのは国本。国本もここでニュータイヤを投入。1分30秒613を叩き出した。
その後、各ドライバーがニュータイヤを装着しようかというタイミングで空からは霧雨が降り始める。そのため、残り時間が24分となった所でウェット宣言が出された。この時点では、特に5コーナーあたりで雨が観測されていたが、そこから次第にコース全域が霧雨に見舞われている。だが、路面自体はドライ。気温も20℃、路面温度も24℃と冷え込むことはなかった。さらにセッション終盤に向けては雨が弱まり、路面状況が改善。そこで、このタイミングに合わせて多くのドライバーがニュータイヤを投入している。
その中で、チェッカー目前に唯一1分29秒台のタイムを叩き出してトップを奪ったのが福住。福住はそれまでにマークしていた自己ベストタイムを1秒半ほど上回ってきた。この1分ほど前には平川が1分30秒123を叩き出してトップに立っていたが、結果平川は2番手となっている。これに続いたのは、野尻。野尻はセッション終盤、一度ニュータイヤを装着したが、雨が最も降っていたタイミングということで一旦ピットイン。最後の最後に仕切り直しで1回装着したタイヤでアタックしたが、1分30秒505というタイムに留まっている。以下、最後のアタックの結果、現在ランキング2位の大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が4番手、フェネストラズが5番手、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が6番手と続いている。
午後からの予選も天候が読めない難しい展開となりそうだが、PPを獲得するのは誰になるのか。非常に興味深いものとなりそうだ。
FP1 P.1 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)